失業を測る尺度である失業率(Unemployment rate)は、労働力人口に対する失業者数の割合パーセントで定義される。 Unemployment rate = Unemployed workers Total labor force × 100 {\displaystyle {\text{Unemployment rate}}={\frac {\text{Unemployed workers}}{\text{Total labor force}}}\times 100}
国際労働機関の定義による失業者(unemployed workers)は、現在働いていないが、給与を得るために働く意思と能力があり、現在働くことが可能で、積極的に仕事を探している人をさす[38]。
求職活動を積極的に行っている人とは、過去4週間以内に雇用主との接触、面接、職業紹介所への連絡、履歴書の送付、応募書類の提出、求人広告への問い合わせ、何らかの方法で積極的に就職活動を行う努力を行っている者のことである。単に求人広告を見るだけで問い合わせを行っていなければ、積極的に仕事を探しているとはみなされない。すべての失業者が政府機関によって把握されているとは限らないため、失業に関する公式統計は正確でない場合がある[39]。
なお、仕事探しをあきらめた人は就業意欲喪失者 (discouraged worker)と呼ぶ。 アメリカ合衆国労働省労働統計局(BLS)では、失業率のほか、失業の異なる側面を測定する6つの代替指標U1?U6を定義している[40]。 総務省統計局「労働力調査」詳細集計(2018年以降)の就業状態の分類 15歳以上人口 日本において失業率という場合、完全失業率を指す[43]。失業者とは「働く意思と能力があるのに仕事に就けない状態にある人」を指すので、仕事探しをあきらめた人(就業意欲喪失者)は失業者には含まれない。 「働く意志がある」とは、労働力調査においては、ハローワークに通って職探しをするなど仕事を探す努力や事業開始の準備をしていること、とされている。仕事に就けない状態には仕事をしなくても職場から給与などを受け取っている場合を含まず、こうした場合は休業者として扱われる。 失業率は、国全体の景気動向を知る上で重要な指標となっている[43]。不況による失業率の上昇は、労働力が有効に活用されていないという経済的な無駄が増えていることを意味する[44]。 失業率は様々な経済活動と関連しながら変動する労働市場においての需給の引き締め度合いを表すシグナルとなる[45]。
米国
U1: 15週間以上失業している労働力の割合[41]。
U2: 失業、もしくはパートタイム契約を満了した労働力人口の割合。
U3: ILO定義による公式の失業率、すなわち無職であり、かつ過去4週間以内に積極的に仕事を探している場合[42]
U4: U3に就業意欲喪失者を加えたもの。すなわち現在の経済状況から自分には仕事がないと考え、仕事を探すのをやめた者。
U5: U4に、"marginally attached workers"、"loosely attached workers,"、働きたく考えているが仕事を最近は探していない者を加えたもの。
U6: U5に、フルタイム雇用を希望するが、経済的理由でパートタイムで働いている不完全雇用者を加えたもの。
日本日本における失業者や失業率の定義については「労働力調査」を参照
労働力人口 非労働力人口
就業者失業者 潜在労働力人口その他
従業者 休業者 拡張求職者 就業可能非求職者
景気等との関係