ハードボイルドやアウトロー系では、荒野の七人や大脱走知られるスティーブ・マックイーンが、暴力派でスローモーション演出&暴力描写のサム・ペキンパー(ワイルドバンチやわらの犬、ガルシアの首で知られる)と組んだ銀行強盗サスペンスアクションのロードムービーのゲッタウェイを絶賛しており、「マックイーンにはシルベスター・スタローンなどにはない哀愁や孤高性があるよな」「『ゲッタウェイ』なんて最高だぜ。すげえ、ホコリくさくてさ」と語る[113]。
一番好きな映画として前述のロイヒル監督のポール・ニューマン&ロバート・レッドフォード主演のスティングを挙げる[114]。
1991年に森田芳光総指揮のオムニバス映画『バカヤロー!4 YOU! お前のことだよ』で、第一話「泊ったら最後」の監督を務めた。その後、前述の通り自らの指揮での映画製作を目標に挙げており、制作に向けて映画製作会社と内容に関して打ち合わせした際に「シナリオがつまらない」という理由でことごとく否決されていることを明かしていた[115]。2018年にはオムニバスの1編の脚本・監督を務めた映画『クソ野郎と美しき世界』(「光へ、航る」)が公開。受賞は逃したものの、第61回ブルーリボン賞監督賞にノミネートされていた[116]。同作品についてRHYMESTER・宇多丸は「映画としてこういう見せ方をすると、垢抜けないんだけどな……みたいなところも、少なくない」としながらも、「(本職の映画監督が担当した他の編と比べて)映画監督ではない太田光さんのパートがいちばん見ごたえがある」と評価している[117]。 読書家で、年100冊を超えるペースで本を読む。敬愛する作家にヴォネガット、アーヴィング、サリンジャー、カポーティ、太宰治、宮沢賢治、向田邦子、司馬遼太郎など。高校時代の愛読書は亀井勝一郎、島崎藤村。ヴォネガットファンとして有名で、事務所の名前「タイタン」や飼っていたオカメインコの名前「キルゴア」はヴォネガットの作品に由来するもの。アーヴィングとは新潮社出版『対談の七人』にて対談を行ったこともある。 村上春樹については『羊をめぐる冒険』などの初期の作品については肯定しているが、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』以降の作品から否定的で「会話が翻訳的であり、登場人物に人間味がない」と意見を述べている。一方で村上作品についてはすべて読んでいる。 『知るを楽しむ・私のこだわり人物伝』(NHK教育、2005年6月)では、向田邦子とドラマ『阿修羅のごとく』を語った「女と男の情景」と題した講義を担当し、2006年元日には村松友視とお互いの講義した人物について語る特別番組が放送された。 2009年から文藝春秋社で刊行されている『向田邦子全集〈新版〉』の月報をはじめ、向田邦子関連のコラムを多く執筆している。 太田の父親・三郎が文学青年だったころ、小説持ち込みのために太宰治のもとを訪ねたことがあるとのこと[118]。 歌舞伎・能・人形浄瑠璃などの日本の伝統芸能に対して敬意を持っており、「日本の伝統芸能がすごいのは、『悲しい』『うれしい』といった人間の喜怒哀楽が、首の角度や手のかざし方といった所作で表現できるはずだと長い年月をかけて、技術として突き詰めたところにある」「これは、日本の芸能とそれを感じ取れる日本人のすごいところだと思うんだけど、ただの人形が泣いているように見えるのには、その型があるということだから」と評価している[93]。 父親の影響もあり落語鑑賞も好んでおり、好きな落語家として立川談志、三遊亭圓生、古今亭志ん朝、古今亭志ん生を挙げている[119]。太田は落語の魅力を「落語を知らない人は、たぶん、『笑わしてくれる話なんだ』って単純に思ってるじゃないですか。でも、じつは落語って、すべての気持ちがあるんですよね。笑いたい人も、泣きたい人も受け入れる。だから、誰にでもお勧めできる娯楽だと思うんですよね。だって、『落語好きなんです』っていう人はいろんな分野にいるじゃないですか。だから、ほんとに、いろんなタイプのものがそろってるんですよ」と述べている[120]。 アート・イラストの観賞やオリジナル作品を制作することも好んでいる。子供の頃から漫画に登場するようなオリジナルキャラクターを考えて、それを元に空想をして遊んでおり、「俺は一人っ子だったから、究極の一人遊びだよ」と語っている。一冊のノートに『孤影』というタイトルのSF漫画を描いた経験もあり、内容は「宇宙戦艦ヤマトが大好きで、それを上回るスケールの物語」「我々の銀河系がある宇宙に、別宇宙から敵が攻めてくるという壮大なストーリー」であったことが太田の口から語られている[8]。2021年春には期間限定で知育アプリ『maria@home』にてオリジナル書き下ろし絵本「アマガエル」が配信された[8]。 子供の頃は藤城清治の絵本を好んでおり、家にたくさんあった旨を語っている。それが故に藤城の挿し絵による『絵本マボロシの鳥』が制作・発表された際には喜んでいた旨を語っている[8]。 高校時代に美術館で『泣く女』を観賞したことをきっかけにパブロ・ピカソの作品を愛好している[121]。 本人によると、アニメマニアで[122]、テレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の脚本家の虚淵玄を『爆笑問題の日曜サンデー』(TBSラジオ)のゲストに呼んで対談もした[123]。アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』には、切なくて立ち直れなかったと語っている[124]。『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ)で放送されたTBSアナウンサー(当時)・宇垣美里のプレゼンを聞いて「『コードギアス』を見始めた」と話したり[125]、ハライチ・岩井勇気の薦めで観た『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を絶賛していたことがある[126][127]。 また、手塚治虫や藤子・F・不二雄、藤子不二雄A、石ノ森章太郎や赤塚不二夫などの作品も好きだと述べている。
読書・文学への造詣
日本文化への造詣
アート・イラストへの造詣
アニメ・ゲームマニア
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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