太田光
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俺らにはできないスタイルだから、めちゃくちゃおもしろかった」「あれが本当の漫才のスタイルだな」と高く評価したり[96][97]アンジャッシュが行っていた『すれ違いコント』に対して「シェイクスピアの喜劇のような、勘違い、誤解、言葉遊びだ」「よく出来ていて、初めて見た時はこれほど達者だったのか、と驚いた」「実にスマートなコントだった」と評価したり[98]ハライチが行っている『ノリボケ漫才』に対して「漫才のフォーマット、あれはもう画期的だ」と評価し、2009年に初めて『M-1』に出場した際に行ったネタを「その年はハライチが一番面白かった」と語るなど、タイタンの芸人のみならず他事務所の芸人のネタや芸風に関しても的確な批評を度々行っている[99]。一方で『M-1』を始めとした賞レースの審査員をすることに関しては「依頼があったとしても断ると思う」とし否定的な見解を示している。理由として「笑いの世界の正解なんて、俺には本当にわからない」「せっかくのあの大会の緊迫感をぶち壊してしまう予感がある」「審査よりも先に、とにかく自分がウケたくなっちゃうっていうね(笑)」「『いまこの場で0点とか出したらどうなっちゃうんだろ?』『いやいや、さすがに『M-1』でそのボケはダメだろ』という葛藤はあるだろうけど、やっぱり0点を出してしまう気がする。いや、絶対に出す。俺にはその誘惑に勝てる自信が一切ない」と語っている[93]。2022年9月10日に放送された『FNSラフ&ミュージック2022?歌と笑いの祭典?第1夜に出演し、『M-1』の審査員の一人でもある松本人志(ダウンタウン)から「俺も太田に聞きたいことあんねん。『M-1』の審査員とかやらへんの?」と尋ねられた際にも同じ理由で辞退している[100]。なお、前述のウエストランドやハライチに関するエピソードでも分かるように『M-1』を始めとした賞レースの価値や存在意義は否定しておらず、「毎年、俺は『M-1』をふつうに視聴者の目線で楽しみにしている。この番組で新しいコンビや新しい笑いの形を知ることも多い」と語っている[101]

岡村隆史ナインティナイン)が『オールナイトニッポン』で失言をした際や中田敦彦オリエンタルラジオ)が性加害疑惑発覚以前に松本人志(ダウンタウン)を批判した際などのように、同業者が失言や不祥事を起こした際には『カーボーイ』で自身の見解を述べることもある[102][103]
映画への造詣

映画鑑賞が趣味である。敬愛する映画監督チャールズ・チャップリン[104]ウディ・アレン[105]ジョージ・ロイ・ヒル[106]テリー・ギリアム[106]黒澤明などを挙げている[107]TSUTAYA提供の伊集院光の映画ラジオでは『8 1/2』『ラスト・タンゴ・イン・パリ』『ジャイアンツ』を推薦した[108][109][110]

コメディでは森繁久彌が主演した『社長シリーズ』や植木等、谷啓などのクレイジーキャッツのメンバーが出演した『無責任シリーズ』のファンであり、「ああいう映画を作りたい」という旨を語っている[49]。「(フランス俳優の、天井桟敷の人々で知られる[111]ジャン=ルイ・バローパントマイムが芸人を目指すきっかけ」と発言[112]

ハードボイルドアウトロー系では、荒野の七人大脱走知られるスティーブ・マックイーンが、暴力派でスローモーション演出&暴力描写のサム・ペキンパーワイルドバンチわらの犬ガルシアの首で知られる)と組んだ銀行強盗サスペンスアクションロードムービーゲッタウェイを絶賛しており、「マックイーンにはシルベスター・スタローンなどにはない哀愁や孤高性があるよな」「『ゲッタウェイ』なんて最高だぜ。すげえ、ホコリくさくてさ」と語る[113]

一番好きな映画として前述のロイヒル監督のポール・ニューマンロバート・レッドフォード主演のスティングを挙げる[114]

1991年に森田芳光総指揮のオムニバス映画『バカヤロー!4 YOU! お前のことだよ』で、第一話「泊ったら最後」の監督を務めた。その後、前述の通り自らの指揮での映画製作を目標に挙げており、制作に向けて映画製作会社と内容に関して打ち合わせした際に「シナリオがつまらない」という理由でことごとく否決されていることを明かしていた[115]。2018年にはオムニバスの1編の脚本・監督を務めた映画『クソ野郎と美しき世界』(「光へ、航る」)が公開。受賞は逃したものの、第61回ブルーリボン賞監督賞にノミネートされていた[116]。同作品についてRHYMESTER宇多丸は「映画としてこういう見せ方をすると、垢抜けないんだけどな……みたいなところも、少なくない」としながらも、「(本職の映画監督が担当した他の編と比べて)映画監督ではない太田光さんのパートがいちばん見ごたえがある」と評価している[117]
読書・文学への造詣

読書家で、年100冊を超えるペースで本を読む。敬愛する作家ヴォネガットアーヴィングサリンジャーカポーティ太宰治宮沢賢治向田邦子司馬遼太郎など。高校時代の愛読書は亀井勝一郎島崎藤村。ヴォネガットファンとして有名で、事務所の名前「タイタン」や飼っていたオカメインコの名前「キルゴア」はヴォネガットの作品に由来するもの。アーヴィングとは新潮社出版『対談の七人』にて対談を行ったこともある。

村上春樹については『羊をめぐる冒険』などの初期の作品については肯定しているが、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』以降の作品から否定的で「会話が翻訳的であり、登場人物に人間味がない」と意見を述べている。一方で村上作品についてはすべて読んでいる。

知るを楽しむ・私のこだわり人物伝』(NHK教育2005年6月)では、向田邦子とドラマ『阿修羅のごとく』を語った「女と男の情景」と題した講義を担当し、2006年元日には村松友視とお互いの講義した人物について語る特別番組が放送された。


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