天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線
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56.8奥浜名湖駅


58.1尾奈駅


利木トンネル


今川


62.9知波田駅


入出太田川


65.0大森駅


66.7アスモ前駅




67.7新所原駅


上り渡り線


下り渡り線


JR東海:東海道本線

天竜浜名湖線(てんりゅうはまなこせん)は、静岡県遠州地方掛川市掛川駅から浜松市天竜区天竜二俣駅を経て湖西市新所原駅に至る、天竜浜名湖鉄道が運営する鉄道路線。略称は天浜線(てんはません)[3]。旧国鉄特定地方交通線であった二俣線を引き継いだ路線[4]

東海旅客鉄道(JR東海)の東海道本線から分岐して内陸部に入り、浜名湖の北岸を巡って再び東海道本線に合流している。これは浜名湖橋梁が不通になった場合に備える東海道本線のバイパス路線として、旧日本陸軍の要請で建設されたためである[5][6]。また途中にある西鹿島駅遠州鉄道鉄道線との乗換駅となっている[7]

全線非電化[8]で旅客営業を行う鉄道路線としては静岡県内で唯一である[注釈 1]

国鉄二俣線時代は、新所原駅から分岐した跨線橋を経由して、東海道本線に直通し、県境を跨ぎ豊橋駅まで乗り入れていたが、1987年(昭和62年)の第三セクター鉄道転換時に直通運転が廃止された。現在も、二俣線時代のホームが豊橋駅に存在し、主に回送列車等の待機場として使われているが、ホームの出入り口は封鎖されている。貨物列車等では、C58形などの蒸気機関車が1974年(昭和49年)まで運行し、豊橋駅に乗り入れていた。
路線データ

管轄(事業種別):天竜浜名湖鉄道(
第一種鉄道事業者

路線距離(営業キロ):67.7km[8]

軌間:1067mm

駅数:39駅(起終点駅含む)[9]

複線区間:なし(全線単線

電化区間:なし(全線非電化

閉塞方式特殊自動閉塞(軌道回路検知式)

保安装置:ATS-ST

最高速度:80km/h[1][2]

IC乗車カード対応区間:なし

運行形態

定期列車は全て各駅に停車する普通列車で、ワンマン運転が行われている。単線かつローカル線であるために、完全な等間隔運行ではないが、昼間はほぼ1時間に1本の割合で列車が運行されている。全線を通して運転される列車のほか、天竜二俣駅発着列車、朝夕には掛川駅 - 遠州森駅間、掛川駅 - 西鹿島駅間、天竜二俣駅 - 宮口駅間、金指駅 - 新所原駅間、夜間には掛川駅発金指駅および西鹿島駅発天竜二俣駅行きの区間運転列車が設定されている。

かつては快速列車の設定もあり1996年3月16日改正で2往復が新設されたが、1往復への減便を経て2000年3月26日改正で廃止された[10]。以後、定期ダイヤにおける快速列車の設定はなく、後述する臨時列車などで運行されるに留まっている。

国鉄二俣線時代はキハ20形気動車1両または2両編成でおおむね2時間に1本の割合の運転であった。また一部の列車は新所原駅から東海道本線に乗り入れ豊橋駅までの直通運転を実施しており、新所原駅の西側にかつて二俣線の下り列車が立体交差で東海道本線に合流するための跨線橋があったが、第三セクター鉄道転換後は東海道本線への直通列車はなく[4]、跨線橋も撤去されている。

なお、全線の線路検測を実施する際は、東海道本線の静岡県内区間を運営するJR東海の軌道試験車キヤ95が乗り入れる。
臨時列車

2000年3月26日改正からトロッコ列車「そよかぜ号」が遠州森駅 - 三ヶ日駅間(2003年からは天竜二俣駅 - 三ヶ日駅間)を走っていた[10]。同列車は貨車改造のトロッコ車両2両と上り方向にレールバス1両を連結した3両編成で、動力車はレールバスのみであった。終着駅でのレールバスの機回しを避けるため、トロッコ車両の下り側は制御付き運転台となっており、下り列車の場合トロッコ車両を先頭にして、後のレールバスを操縦する方式(ペンデルツーク)を採用していた。しかし、トロッコ車両の台枠に亀裂が発見されたことから2007年度より運行を中止し、後に廃車、解体された。

2017年3月4日改正からは季節列車「井の国号」の運転が開始された(運転開始日は3月18日)[11]。運転日は春休み中の土休日やゴールデンウィークお盆期間などの繁忙期。下りは掛川駅発新所原駅行き区間快速として運転され、天竜二俣駅 - 新所原駅間は各駅に停車する。上りは新所原駅発天竜二俣駅行きの普通列車として運転される。
遠州鉄道鉄道線乗り入れ計画「遠州鉄道鉄道線#二俣線・天竜浜名湖線への乗り入れ」を参照
利用状況
輸送実績

天竜浜名湖線の近年の輸送実績を下表に記す。輸送量は減少している。表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、1987年(昭和62年)以降の最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で囲んで表記している。

年度別輸送実績
年度輸送実績(乗車人員):万人/年度輸送密度
人/1日特記事項
通勤定期通学定期定期外合計
1986年(
昭和61年)1.61.86.59.9 国鉄より転換 開業
1987年(昭和62年)35.787.675.0198.3  
1988年(昭和63年)37.093.083.4213.5  


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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