天空の城ラピュタ
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

海賊相手にもひるむ事無く立ち向かうが、妻には頭が上がらない様子[注 27]。鉱夫らしい立派な体格をしており、ドーラ一家いちの力自慢シャルルと互角の殴り合いを演じた。その際に他の鉱夫から名前を呼ばれている。なお、名前について言及されるのはこのシーンのみである。小説版によれば昔から鉱石(及び[85])を採掘してきたこの鉱山で父親の代から鉱夫をしてきたが、優良な目ぼしい鉱脈の多くが掘り尽くされ、輸送に不便な内陸から精錬工場等も次々と移転していく為に、寂れる一方(スズが多少取れる程度[85])で「スラッグ= 鉱滓(slag)渓谷[12]」と呼ばれて久しい鉱山の状況を憂いている描写がある(本編中でも新しい鉱脈の当てが外れた直後、不景気ぶりをぼやいている)。小説ではパズーが要塞から帰ってきた時親方が家にいなかった理由は、新しい鉱脈が見つかり残業だとおかみさんが発言[86]。映画エンドクレジットでは「親方」と表記されている。
おかみさん
声 - 鷲尾真知子ダッフィーの妻。20歳[87](『THE ART OF』の監督の解説によると15歳位で結婚した[87])。肝のすわった性格で度胸もあり、町の荒くれ男達とドーラ一家との乱闘騒ぎをフライパン片手に見守った。パズーを実の息子のようにかわいがっている様子で、パズーに逃走を促しつつその覚悟を認め、シータを守るように伝えて送り出した。映画エンドクレジットでは「おかみ」と表記されている。
マッジ(Madge)
声 - TARAKOダッフィー夫妻の娘。パズーとも仲が良いらしく、彼の家に遊びに行く事もある。ティディス要塞から帰ってきたパズーを最初に発見した。
軽便鉄道機関士
声 - 西村知道 / マット・K・ミラー軽便鉄道(鉱山鉄道)の運転士を務める老機関士。ドーラ一家や軍に追われるパズーとシータを助けた。パズーとは以前からの知人で、運転している機関車も相当の老朽車輌。パズーとシータを銃で狙った特務機関員と兵士達を機関車の排気で妨害する。
その他の人物
シータの祖母
声 -
鈴木れい子故人。シータの回想シーンに登場。かわいがっていた小羊が見つからない事を悲しみすすり泣く幼いシータに[注 28]、おまじないとしてラピュタにまつわる様々な呪文を教えた[注 29]。この時に教えたおまじないが、ラピュタへの道筋を照らす。
パズーの両親
共に故人。父は冒険飛行家で、かつて探検中に「竜の巣」の雲の切れ間から、伝説の「天空の城ラピュタ」を発見し、ラピュタの一部を自ら写真に収めた。しかし人々からは、ラピュタの存在を全く信じてもらえず、詐欺師の汚名を着せられたまま亡くなる。父が亡くなった経緯については、映画ではパズーが「詐欺師扱いされて死んだ」と語ったのみだったが、小説版では「新たな飛行船の製作の為のスポンサー探しに出た際に事故死した」という、死に至った詳細な記載がある
[89]。また、母についてのパズーからの詳しい説明はないが、パズーの小屋に掲げられているラピュタの写真のすぐ下に遺影写真がある[90]
パズーの父の協力者
パズーの父がラピュタを発見した際に乗っていた飛行船には同乗者がいた事が劇中でも確認できる[注 30]。パズーの父と共にラピュタの存在を目の当たりにした唯一の人物。パズーの父が詐欺師扱いされて死んだとされる時に、なぜこの人物が証人として名乗り出なかったのかについては説明されていない。また、現在の消息は生死を含めて一切不明。
製作
映像

宮崎駿が空飛ぶ映像が好きなことから本作には数多くの飛行機が登場する。作中に登場するタイガーモス号は初期段階では手足がついてるものも描いていたなど、変わった形をした飛行機が多数デザインされていたが、ありそうなウソの範囲にとどめておきたいという宮崎の考えから、そうした変わったメカはオープニングの映像にのみ登場する形となっている。フラップターの動きの作画パターンは原画頭の金田伊功が設計している[91]
備考

スタジオジブリ作品は本編開始前に同社のマスコットキャラクターであるトトロの横顔が描かれたブルースクリーンが登場するが[注 31]、本作は『となりのトトロ』以前に公開された作品であるため、オリジナル映像にはトトロの横顔が描かれたブルースクリーンは存在しない。ただし、販売用に編集されたVHSビデオ・DVD・BD版および、テレビ放送時にはトトロのブルースクリーンが登場する。これはジブリ作品ではない『風の谷のナウシカ』も同様である[注 32]
ラピュタの設定
ラピュタ帝国
ロマンアルバム等では、約700年以上前に存在した古代国家。国章は「翼のある町」
[92][93][94]。ラピュタの民は飛行石の結晶化技術を有し、圧倒的な超科学技術で天空から全地上を支配していた恐怖の帝国であった[95]。ラピュタ王は代々天帝と称され[27][28]、王家に伝わる[22][23]、飛行石の結晶の首飾りと[24][25][26]、「黒い石」と呼ばれる石版を用いてラピュタ城の機能を制御していた[96][97][98]。贅沢の限りを尽くし、人類の夢を体現したラピュタ人だったが、約700年前にラピュタの科学力でも克服出来ない疫病にむしばまれ、やむを得ず地上へ降りる事を決断した[93][99]。パンフレット及び小説前篇の見返しでは上記とは異なる説明がなされており、空中都市の描写のあるジョナサン・スウィフトの著書『ガリヴァー旅行記 第三章 ラピュータ』のモデルは、プラトンの失われた地理誌『天空の書』に記された「ラピュタリチス」である[100][注 33][101]。ラピュタリチスは、かつて地上で一大技術文明が栄えた時に戦争を嫌い、天空へと逃れた一族によって築かれた広い領土を持つ浮島だった[100]が、余りに高度に発達した文明生活の末に、ラピュタ人は生命力を失い、人口は減少し、紀元前500年頃に突如発生した奇病により、その後滅亡した[100]。一部の人々は地上へ降り、姿を隠しながら生き延びたと伝えられているが詳細は不明[100]。オープニング映像では、大空を埋め尽くす無数の空中都市や飛行船、プロペラを大量に付けた巨大な木造船や多種多様な飛行機械等が次々と登場し、帝国の興廃が描かれるが、ひときわ巨大なラピュタ城の真下に巨大なプロペラがついている、城の頂上の下部に七段の階層がある等、本編の様相とは異なる点もある。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:389 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef