宮崎駿が空飛ぶ映像が好きなことから本作には数多くの飛行機が登場する。作中に登場するタイガーモス号は初期段階では手足がついてるものも描いていたなど、変わった形をした飛行機が多数デザインされていたが、ありそうなウソの範囲にとどめておきたいという宮崎の考えから、そうした変わったメカはオープニングの映像にのみ登場する形となっている。フラップターの動きの作画パターンは原画頭の金田伊功が設計している[91]。 スタジオジブリ作品は本編開始前に同社のマスコットキャラクターであるトトロの横顔が描かれたブルースクリーンが登場するが[注 31]、本作は『となりのトトロ』以前に公開された作品であるため、オリジナル映像にはトトロの横顔が描かれたブルースクリーンは存在しない。ただし、販売用に編集されたVHSビデオ・DVD・BD版および、テレビ放送時にはトトロのブルースクリーンが登場する。これはジブリ作品ではない『風の谷のナウシカ』も同様である[注 32]。
備考
ラピュタの設定
ラピュタ帝国
ロマンアルバム等では、約700年以上前に存在した古代国家。国章は「翼のある町」[92][93][94]。ラピュタの民は飛行石の結晶化技術を有し、圧倒的な超科学技術で天空から全地上を支配していた恐怖の帝国であった[95]。ラピュタ王は代々天帝と称され[27][28]、王家に伝わる[22][23]、飛行石の結晶の首飾りと[24][25][26]、「黒い石」と呼ばれる石版を用いてラピュタ城の機能を制御していた[96][97][98]。贅沢の限りを尽くし、人類の夢を体現したラピュタ人だったが、約700年前にラピュタの科学力でも克服出来ない疫病にむしばまれ、やむを得ず地上へ降りる事を決断した[93][99]。パンフレット及び小説前篇の見返しでは上記とは異なる説明がなされており、空中都市の描写のあるジョナサン・スウィフトの著書『ガリヴァー旅行記 第三章 ラピュータ』のモデルは、プラトンの失われた地理誌『天空の書』に記された「ラピュタリチス」である[100][注 33][101]。