天空の城ラピュタ
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パンフレット及び小説前篇の見返しでは上記とは異なる説明がなされており、空中都市の描写のあるジョナサン・スウィフトの著書『ガリヴァー旅行記 第三章 ラピュータ』のモデルは、プラトンの失われた地理誌『天空の書』に記された「ラピュタリチス」である[100][注 33][101]。ラピュタリチスは、かつて地上で一大技術文明が栄えた時に戦争を嫌い、天空へと逃れた一族によって築かれた広い領土を持つ浮島だった[100]が、余りに高度に発達した文明生活の末に、ラピュタ人は生命力を失い、人口は減少し、紀元前500年頃に突如発生した奇病により、その後滅亡した[100]。一部の人々は地上へ降り、姿を隠しながら生き延びたと伝えられているが詳細は不明[100]。オープニング映像では、大空を埋め尽くす無数の空中都市や飛行船、プロペラを大量に付けた巨大な木造船や多種多様な飛行機械等が次々と登場し、帝国の興廃が描かれるが、ひときわ巨大なラピュタ城の真下に巨大なプロペラがついている、城の頂上の下部に七段の階層がある等、本編の様相とは異なる点もある。作中では帝国そのものではなく、ラピュタ帝国の聖都であり、ラピュタ人が巨大な飛行石の結晶を利用して浮遊させていた空中都市のみを指す場合が多い。
帝国の滅亡後
ラピュタ人が地上へ降りた後、聖都は飛行石の力で天空に留まり、島は常に低気圧の源(竜の巣)となって雲の峰に隠れ、偏西風と共に移動しており[100][101]、低気圧の渦により再び人が城に接近する事を困難にし、決して地上からは見る事が出来ない[100][101]。だが、王家の証である光る飛行石の首飾りを持つ者が近づくと、竜の巣は自然に消滅、ラピュタは白日の下にその姿を現す。城の内部には雲を発生させる塔や、風を起こす道具等が設置されている[注 34]。元の絵コンテでは、ラピュタは王家の血筋の人間が現れると、ラピュタ底部の穴(本編でロボット兵の飛び出す展望室の外壁の穴)から、超低気圧の雲の壁を急速に吸収する機能があったという[103]
外観と機能
本来は天空の城にふさわしい外観をしているが、映画本編及び小説でのラピュタは頂点の建物(本編の城の頂点の建物がイメージボード同様に神殿かどうかは不明。小説では温室[104])の周囲や、その下の市街部の半分程(本編でパズー達が落ちた所の裏側)が崩落して原型が無い[注 35]。宮殿が無人化した後も、王の帰還を待つロボット達により守られ続けたが、永い間に大部分が損壊して、今はその一部のみが空中を漂っている[注 36][101]。イメージボードでは階層ごとに、住まう人々の身分が分けられている。頂点に神殿、その下の第一界(層)が聖なる光と天帝の住居、その下の第二界が騎士の住居と十二神将の塔、その下の第三界がエデンの園、その下の第四界が人民の住居であり、また、第四界には聖都が地上にあった頃に使われていた閉鎖された巨大な門もある[27][28]。イメージボードでは、本編及び小説同様に前述の建物の下に半球体がある[27][28]。オープニングを含む映画及び小説の城が、階層ごとに身分が分けられているのかどうかは不明。本編及び小説の城は、頂点の建物の下に三段の階層があり、その下に半球体がある[105][109]。ロマンアルバムには本編の城も昔は半球体の下にも建物があっただろうと記載[110](恐らく普通の石造建築)。ラピュタ下部の黒い半球体の中には、中央にラピュタの科学が結集していると言う、模様が刻まれた黒い巨石が大量にあり、浮遊しながら動いている(ラピュタが機能する時にはまるでコンピューターのように活発に動く[79])部屋と[78][111][注 37]、前述の部屋の先及び下は王族のみが入る事が出来[114][115]、その先の前述の部屋の真下に中枢の部屋が存在する[116][117][注 38]。城の上層部(頂点の建物は不明[118][104]
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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