天地人_(NHK大河ドラマ)
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あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2012年8月)(使い方

人々が己の「利」を求めて争った戦国の世。「義」の志を胸に、「愛」の一字を兜の前立てに掲げ戦った武将がいた。越後上杉家の家老・直江兼続である。

幼少時から上杉景勝に小姓として仕えた兼続は、上杉謙信から「義」の精神を教えられ、その志を受け継ぐ「唯一無二の弟子」となる。しかし謙信の死後、一枚岩を誇った上杉家は後継者争いから分裂。それは景勝・兼続主従の「義」と「愛」を懸けた戦いの始まりであった。
登場人物

ここに書かれているのは、あくまで劇中の内容です。各人物の歴史上の事績等は当該人物の項目をご覧下さい

主人公とその一族
主人公
直江兼続(なおえ かねつぐ)
(樋口与六 → 樋口兼続 → 直江兼続)演:妻夫木聡(少年時代:加藤清史郎)本作の主人公。上田衆・樋口惣右衛門の長男。幼名および通称は与六(よろく)。官職は従五位下山城守で、通称「(直江)山城」。5歳で景勝の小姓となった。口癖は「これはしたり」。実直な性格であると共に、他人や弱者をいたわる優しさと、敵や目上の人物に対しても自らの意見をはっきり述べる剛毅さを兼ね備えている。当初は親元を離れるのを泣いて嫌がり、主君である喜平次(景勝)に対しても反抗的な態度を取っていたが、母親恋しさから夜中に雲洞庵を抜け出して実家を訪ねた際にお藤から追い返された上、迎えに来た喜平次から本心を打ち明けられたことで心を開き、再び雲洞庵に戻る。以降は景勝に忠誠を尽くす。若い頃は涙もろい一面があった。文武両道のオールマイティー武将であり、漢詩や連歌の才も発揮する。その器量は秀吉から「天下の器」と称される。一方、手先は不器用でお船の安産祈願のために掘っていた犬の彫刻を景勝から猪に間違えられた。恋愛に関しても奥手であり、お船やお涼の自分への思いに気付かないなど女心に疎い一面がある。謙信に唯一の弟子と認められ、仙桃院には北斗の七星の如き家臣となるように薫陶を受ける。謙信の死後、御館の乱では桑取衆や武田家を味方に付けるなどの戦功を上げて頭角を現し、御館の乱終結後、家老に昇格。直江信綱の死で景勝から直江家を継ぐよう命じられ、上杉家の執政として采配を振ることになる。そして己の思想を象徴するものとして仁愛の「愛」の一字を兜の前立てや旗印に用いるようになる。織田信長の死後、豊臣秀吉に従った景勝とともに上洛。その際、秀吉に自らの家臣になるように誘われるが、自らの主は景勝以外にないとその誘いを突っぱねた。越後から天下万民の為と視野を広げ、上杉領の内政の傍ら、親友・石田三成を見守る。秀吉の死後、台頭する徳川家康と対立し、三成と結託して対決を決意。「直江状」を日本各地にばらまいて家康を挑発した。しかし、三成の敗北とともに家康に恭順し、以後は大幅な減封となった上杉家の内政に力を尽くす。その後も家康の不義を糾弾し続け、その姿勢で逆に秀忠の信頼を得た。晩年は上杉家と三成の正義を後世に伝えるために禅林文庫を創設し、それを機に藩政を引退。悠々自適の生活を送り、穏やかに人生の幕を下ろす。
樋口家
樋口惣右衛門(ひぐち そうえもん)
演:高嶋政伸直江兼続と大国実頼の実父。上田長尾家で勘定奉行を務め、後に家老となる。家族と領民の幸せを何よりも大切にする実直な人物で、生まれや身分で人間を差別しない姿勢は兼続にも影響を与えた。武士でありながら算勘の能力だけで出世してきたため「百姓侍」と陰口を叩かれることもあるが、戦支度に浮き足立つ城内で冷静に薪炭の在庫を確認するなど、侍らしい肝の太さも持つ。与六(兼続)を喜平次(景勝)の小姓に望まれると、侍としての我が子の可能性を広げる為に、反対するお藤を説得した。上杉謙信の死後に景虎方と北条家の密書を入手し、景勝の後継を磐石にするために金蔵のある春日山城本丸の占拠を兼続・与七(実頼)に命じ、自身は命懸けで景勝を説得して本丸占拠を成功へと導いた。御館の乱が終ると兼続の家老就任を機に一度は上田庄へ身を引くが、程なく直峰城主に任じられる。その後、実子たちよりも年下のよしと再婚。老いてなお兼続たちを補佐する姿勢を崩さず、米沢移封後は直江家と住居をともにするが、間もなく病没する。
お藤(おふじ)
演:田中美佐子兼続たち兄弟の生母。惣右衛門の妻で直江景綱の妹。病弱な身でありながら子供達に精一杯の愛情を注ぐ。与六を喜平次の小姓に迎えたいという仙桃院の申し出を当初は幼年を理由に断るが、惣右衛門の説得により引き受けることを決意。別れ難い気持ちを抑え、散っていく紅葉に例えて「己を犠牲にしても主を守る家臣になれ」との教えを授けて送り出す。それ以来、亡くなる直前までは兼続と会うことはなく、臨終の床で兼続と再会した後に息を引き取った。
よし
演:西原亜希惣右衛門の後妻。継子である兼続や実頼よりも年下であり、兼続・実頼を大いに惑わせた。自由奔放な性格で、惣右衛門との仲は良好だが、少し甘えん坊でもある。
きた
演:江波戸ミロ惣右衛門とお藤の娘で、兼続・実頼の妹。
お貞(おてい)
演:緑友利恵(少女時代:石井香帆)惣右衛門とよしの娘。上杉家家臣の色部与三郎に嫁ぐ。兼続・実頼の異母妹(義妹)。
なつ
演:北原ひとみ樋口家の下女。子守などの家政を担当している。
直江家
お船(おせん)
演:常盤貴子(少女時代:並木瑠璃)本作のヒロイン。直江景綱の次女。兼続とは従姉にあたり、幼馴染でもある。おてんばな性格で、非常に行動的。姉のお悠とともに美人姉妹として名高く、上杉景勝の初恋の人となる。本人は姉貴風を吹かしながらも、兼続に想いを寄せていた。お悠が仏門に入ることになったため、跡継ぎのいない直江家の後継を得るために婿を取ることになり、長尾景孝(直江信綱)と結婚する。結婚後は家老の妻として上杉家中の出来事に深く関わり、御館の乱では仙桃院への使者を買って出て景虎を降伏へ導く。信綱の急死後、景勝の命で兼続と再婚し、引き続き家老の妻として上杉家を支える。天下統一後、侍女・青柳を亡くして落胆し、かつ人質としての上洛を拒む菊姫を出産を控えた身をおしてまで説得し、彼女を側で支えるために出産後、幼い子供たちを兼続に託して、菊姫とともに上洛する。上洛後は彼女とともに上方での外交や情報収集に関わった。関ヶ原戦後は米沢に戻り、家族との交流を深めるが、子供達を相次いで亡くす。その後は景勝の嫡子・玉丸の養育を買って出て、江戸で役目を務めた。
直江景綱(なおえ かげつな)
演:宍戸錠上杉家の重臣で、与板城主。お船の父で、兼続の伯父。上杉家臣の中でも特に謙信の信頼厚い重臣で、後に家老となる。兼続を上杉家にとって必要な人材と見抜き、何かと気をかけていた。織田信長と対決するために七尾城へ出兵中に体調を崩し、間もなくお万やお船に上杉家の後を託して亡くなった。生前は謙信の後継に景勝を推していた。死を前にして謙信に「第一の家臣」と賞賛される。
妙椿尼(みょうちんに)
(お万 → 妙椿尼)演:萬田久子景綱の妻、お船の母。名はお万(おまん)。兼続にとっては義理の伯母にあたり、何かと母に会えない兼続の面倒を見ている。男子のない景綱のために婿養子をとる算段を進めた。景綱の没後は出家し、以降は妙椿尼と号する。謙信が倒れた際には看病に当たり、その立場を利用して「『家督は景勝に』と謙信が遺言した」と偽証する。
直江信綱(なおえ のぶつな)
(長尾景孝 → 直江信綱)演:山下真司上野長尾家の出身で、旧名は長尾景孝(ながお かげたか)。後継のない直江家を継ぐためにお船の婿となり、景綱の死後はその家督を継いだ。謙信の死後は景綱の遺志を継いで景勝を支持する。お船と兼続が単なる従姉弟とは思えぬほど親密なことを気にかけており、その猜疑心が夫婦の間に微妙な溝を作ってしまう。また、兼続が時として取る無謀な言動に対し不信感を持っていたが、御館の乱後はその才を認めて家老に推薦し、自身も同じく家老に就任する。だが兼続の家老昇進に真っ向から反対していた家臣との間の内輪揉めによる刃傷沙汰に巻き込まれて瀕死の重傷を負わされ、急報を受けて駆けつけた兼続とお船に「上杉家と直江家を頼む」と言い残して無念の最期を遂げてしまう。
直江勝吉(なおえ かつよし)
(本多政重 → 直江勝吉)演:黄川田将也本多正信の次男。兼続の要望によってその婿養子となり、兼続の娘・お松を娶る。本来の役目は上杉家への密偵や権力掌握であり、それを見越していると勘繰っていたために当初は兼続やお松にも心を開かなかった。しかし、兼続の人柄に触れるにつれて、少しずつ態度を改め、お松を亡くした時には涙を流した。その後も嫁を迎えて上杉家に残るも、大坂の陣を前に兼続に大坂の陣では徳川家に味方するように頼んで上杉家を去った。
お悠(おゆう)
演:吉瀬美智子直江景綱の長女。謙信の側に仕え想いを募らせるが、生涯不犯を誓った謙信にその想いが叶うことはなく、仏門へと入った。
直江景明(なおえ かげあき)
(竹松 → 直江景明)演:太賀(幼少時代:須田直樹 少年時代:加藤清史郎)兼続とお船の長男。幼名は竹松(たけまつ)。病弱だが、父譲りの真っ直ぐな性格の持ち主。本多政重が直江家を継ぐと知った際には消沈するも、祖父である惣右衛門の説得によって政重を兄と慕うことを決める。成人後は若手の家臣たちの筆頭格として将来を期待されたが、大坂の陣の後に若くして病没した。
お松(おまつ)
演:逢沢りな(幼少時代:遠藤璃菜 少女時代1:松本春姫 少女時代2:堤望綺)兼続とお船の長女。兼続の養子となる本多政重(直江勝吉)を婿に迎える。中々心を開かない勝吉(政重)に苦慮する中、米沢に蔓延した疫病で没した。
お梅(おうめ)
演:並木瑠璃(少女時代1:渡邉葵 少女時代2:庭野結芽葉)兼続とお船の次女。お松に先立ち、疫病にかかって早世する。
かよ
演:あき竹城お船の侍女。お船が生まれた頃から仕えており、おてんばなお船にいつも振り回されている。一方、兼続に対しては嫌味な態度をとっていたが、兼続が成長していくに従って改めるようになる。直江家の家政を取り仕切り、妙椿尼やお船の手足となって働き、時には兼続やお船に対して母親のように叱咤激励したり、彼らの背中を押すなどして、兼続・お船ら直江家の精神的支えとなった。
志駄義秀(しだ よしひで)
演:信太昌之直江家配下の与板衆の武将。兼続の部将として兼続の手足となって働く。
一志大夫(いっしだゆう)
演:阪剛兼続が間者として召抱えた山伏・カラス組の頭。
大国家(小国家)
大国実頼(おおくに さねより)
(樋口与七 → 小国実頼 → 大国実頼)演:小泉孝太郎(少年時代:馬渕誉)兼続の弟。幼名および通称は与七(よしち)。官職は但馬守。優秀な兄に対して劣等感を持っており、一つでも兄に勝るものを身につけたいとお涼に頼んで茶道の手ほどきを受ける。一方、連歌の才は突出しており、兼続や秀吉にも認められている。


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