天使
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一方、旧約聖書続編を認めないプロテスタントは ユダ1:9 に登場するミカエルのみを大天使とみなし[23][24]、ダニ9:21 の記述によりガブリエルを(大天使ではない通常の)天使としている。
守護天使

守護天使(しゅごてんし)は、キリスト教徒の一人一人に付き添って信仰を守り導く天使のこと[25]。神が人間につけた天使で、その守護する対象に対して善を勧め悪を退けるようその心を導くとされる[26]カトリック教会参照)。守護天使の存在がカトリック教会で肯定されている(『公教要理』、『カトリック教会のカテキズム』)。
イスラム教における天使

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イスラム教では、天使の存在は信徒(ムスリム)が信仰すべき六信のひとつである。アラビア語で単数形マラク (????? [malak]) でヘブライ語からの借用語とみられるが、通例、複数形のマラーイカ ( ???????? [mal?'ika])、マラーイク ( ??????? [mal?'ik]) で呼ばれる。マラーイカは唯一神であるアッラーフが創造した存在であるが、神と人間の間で仲立ちを務める、霊的に神と人間の中間の存在であるとされる。イスラム教での天使もユダヤ教、キリスト教での天使とほぼ同じである。ジブリールから啓示を受ける預言者ムハンマド(集史より)。

マラーイカは数多く存在するが、その頂点にあるのがジブリール (??????‎ [Jabra'?l]、???????‎ [Jabr?'?l, Jibr?'?l]、?????‎ [Jibr?l])、ミーカーイール ( ???????‎ [M?k?'?l])、イズラーイール ( ???????‎ [`Izr?'?l])、イスラーフィール ( ???????‎ [Isr?f?l]) の四大天使である。ジブリールとミーカーイールはクルアーンに登場する。クルアーンには名前と役割の明らかな天使はそれほど登場しないが、ハディースなどの伝承において天使に関する様々な言及が存在する。それによれば、天使は神がから創造した存在で、主に天上にあって神を助ける役割を帯びている。

ジブリールはクルアーンに3度言及されており (Q 2:28-29, 66:4)、天使の筆頭とされる。イスラムの預言者ムハンマドに啓示を教えた存在として特に重要視されている。キリスト教での教義と同様にイエス(イーサー)の母マリア(マルヤム)に受胎告知を行った天使であり、またアブラハム(イブラーヒーム)がイサク(イスハーク)を犠牲に捧げようとした時に、神の命令によってこれを制止した天使もジブリールとされている。ミーカーイールはクルアーンで一度だけ「ミーカール ( ???????‎ [M?k?l])」と表記されてジブリールと並んで出て来るが (Q 2:98)、イスラム諸文献ではジブリールに比べると言及される頻度はあまり多くない。イズラーイールはクルアーンにも言及されている「死の天使 ( ??? ???????‎ [malak al-mawt])」(Q 32:11) のことと考えられており、死を司る天使とされている。魂を引き離す役割を担い、人間が世界のいついかなる場所にあっても予定された時に必ず現れて死をもたらす存在であるという。ただし、個人の死の予定については神が決めるため、イズラーイール自身には分からないという。イスラーフィールは終末審判の時に、その到来を告げるラッパを吹く天使とされる。頭は天に達し足は地に至るというほどの巨体であるという。終末に天使がラッパを吹くことはクルアーンで述べられているが、イスラーフィールという名は出て来ず、ハディースなどでその名前が知られている。

イスラム教では後に創造されたものであるほど優れているという考えがあり、アッラーフは天使に、最初の人間であるアーダムを礼拝するように命じた。天使は神を称讃して止まぬ存在で、神の唯一性(タウヒード)や啓示の真正さを確証する存在でもあるとされる。そのため、神の啓示を預言者たちに伝える役割を担い、終末にはラッパを吹き鳴らし、死者の生前の善行や悪行など行いの全てについてやその判決を記録する者ともされている。多くは神の天の玉座の周りを神を讃美しながら幾重にも巡っているといい、天の楽園の番人たちも天使の役割とされている。また、場合によっては個人の救済のために現れることもある。総じて、イスラム教の天使は、神の補佐役として様々な役割を遂行する存在である。
その他の天使

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聖書偽典における天使
アダムの家系と天使

旧約偽典ヨベル書」によれば、アダムの子孫は代々天使と人間の間に生まれた娘と結婚し、その一族エノクメトシェラノアなどが生まれたという。
堕天使詳細は「堕天使」を参照

創世記ノアの洪水の部分と旧約聖書の偽典エチオピア正教会の正典エノク書によれば、天使の一部グリゴリ(200名)が人間の娘と交わりネフィリム(天から落ちてきた者たちの意味、通常は巨人と訳されている)を生みだすという事件を起こしたが、大洪水でノアの方舟以外のネフィリムを含む人間は死に絶えている。キリスト教におけるヨハネの黙示録による学説では、天使の一部は神に反逆し堕天使となり、その長は元天使長暁の天使ルシファーで、争いに敗れて地獄の長となったとされる。

ヘレニズム期のユダヤ教セクト、クムラン教団で破壊をもたらす闇の天使とされたベリアルは、新約聖書の時代には悪魔の固有名詞として扱われるようになった[27]コリントの信徒への手紙二では、ベリアルがキリストと反対の位置にあることが示されている[28]
『バルクの書』の天使

ヒッポリュトスの『全異端反駁』の報告するところでは、グノーシス主義ナハシュ派(蛇派)の『バルクの書』には以下のような神話が含まれていたという。

第二の男性原理エロヒム(万物の父)と第三の女性原理エデンまたはイスラエル(体は女性、足は蛇身)の間に24の天使が生まれた。この天使をモーゼはパラダイスと呼んだ。エロヒムとエデンには各々に12の天使が仕えた。エロヒムの天使がエデンの人身の土からアダムとイヴの体を創った。エロヒムが天に昇ったので怒ったエデンはナハスとアフロディテ(バベル)により人間の霊を苦しめさせた。エロヒムの天使バルクはモーゼや他の預言者、ヘラクレスなどに働きかけて人間の霊を天上へ昇らせ救おうとするもモーゼ・預言者はナハス、ヘラクレスはアフロディテの誘惑に敗れる。バルクはイエスに全てを話し、ついにイエスの霊は天上に昇り後続の人間も救われた[29]
オカルティズムにおける天使

ダイアン・フォーチュンは、心霊現象から自分を防衛する必要がある時に魔法円を描いて天使に祈る方法を紹介している[30]。また、「天使うらない」という占いが行われている[31][32]
天使の概念史

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「仕える霊」としての「み使い」は捕囚期以降の観念であると考えられている。古い文書、とりわけモーセ五書に登場する「ヤハウェの使い」はむしろヤハウェの特別な顕現ないし密接な関係にある高次の霊と考えられた。


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