天の川
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この黒い中州をインカの人々はカエルやヘビなどの動物に見立てていた[6]
天の川と領域が重なる主な星座

いて座さそり座みなみのかんむり座さいだん座じょうぎ座みなみのさんかく座おおかみ座コンパス座ケンタウルス座はえ座みなみじゅうじ座りゅうこつ座ほ座とも座らしんばん座こいぬ座おおいぬ座いっかくじゅう座オリオン座ふたご座おうし座ぎょしゃ座ペルセウス座カシオペヤ座ケフェウス座とかげ座はくちょう座こぎつね座や座わし座いるか座へびつかい座へび座(尾部)、たて座とびうお座ふうちょう座カメレオン座
名称の指し示す対象の変化

星の巨大集団の学術的な呼称としては、ギリシャ語系の表現「galaxy」があてられた[7]。この地球を含む星の集団は「the Galaxy」と、大文字で区別して(つまり固有名詞として)表現されることになった。

日本語では「天河」「天漢」「銀河」「銀漢」という言葉がありこの中から「銀河」が選ばれそれにあてられた。これらの言葉も、「天の川」同様に、本来視覚的にとらえた天球上の光の帯を(メタファーで)指す言葉であるが、学術用語としては「銀河」が使われ、のちに銀河が星の巨大集団であることが判明するとそれら全般を表す言葉として使われるようになった。それとともに「銀河」は天球の光の帯の意味で用いられることは少なくなったが「天河」「天漢」「銀漢」はいまだなお「天の川」(あまのがわ)の漢語表現として残っている。地球を含む星の巨大集団は特に区別して、「銀河系」と呼ぶ[8]

現在、英語の「Milky Way」も日本語の「天の川」も、文脈によって天球上の光の帯を指すこともあれば、天体としての「天の川銀河」を指すこともある。
天の川を見る方法

天の川の光は淡いため、月明かりや、人工光による光害の影響がある場合は視認が難しい。日本では、1970年代以降(高度成長期の終了以降)、天の川を見ることができる場所は少なくなってしまった。日本人の70%が光害のせいで天の川を見る事ができない[9]

天の川を見るには、月明かりの無い晴れた夜に、都市から離れたなるべく標高の高い場所に行くと良い。「天体観望」も参照

天の川は一年中見ることができるが、天の川銀河の中心方向がいて座にあるため、いて座の方向の天の川は比較的光が強く確認し易い。反対方向の天の川は淡く確認が難しい。北半球では、いて座は夏の星座であり、夏の天の川が濃く、冬の天の川が薄く見える。
天の川による影

光害がなく透明度の高い夜空が見えるオーストラリアの砂漠では、天の川の光で地面に自分の影ができる[10]。なお、地球上の物体に影を生じさせる天体は、太陽金星、天の川、火球(流星)の5つのみである[10]
文化

西遊記』の猪八戒は、玉帝より天蓬元帥職を任され、天の川の管理をしていたことになっている。

日本では『万葉集』において、大伴家持の歌に、天漢(あまのがわ)[11]柿本人麻呂の歌に水無し川[12]とも記されている。

岡山県美作市では、「天の川火祭り」が、毎年開催される。迫力の手筒花火、優雅な天文字焼きが行われる。

初秋の季語とされる[13]

脚注[脚注の使い方]^ 広辞苑
^ これに対して春と秋の夜空には目立つ星座が少ない。
^ こと座ベガ
^ わし座アルタイル
^ 天球を一周している帯 = 環、という意味。
^ “プラネタリウム番組『誰も知らなかった星座 -南米天の川の暗黒星雲-』”. JAXA 宇宙科学研究所(総合研究大学院大学 物理科学研究科 宇宙科学専攻). 2016年3月5日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2018年6月27日閲覧。
^ 英語圏の人々は、本来の英語表現ではなく、(比較的親しみが感じられにくい)ギリシャ語やラテン語系の表現を学術語として採用する傾向があり、日本語の場合は、大和言葉ではなく漢語を学術用語として採用する傾向がある。これは、本来語がすでに持っているイメージや適用範囲にとらわれず、あえて聞きなれない外来語をもって意味や適用範囲を限定した学術用語とする一般的なことである。
^ 英語では小文字・大文字によって一般名詞固有名詞の区別をつけられるが、日本語ではそれができないため文字をひとつ足すことで区別することになったのである。
^ “日本人の7割、天の川見えず 人工光が影響”. 日本経済新聞 (2016年6月14日). 2017年10月22日閲覧。
^ a b星影を楽しむ - 渡部潤一
^ 漢文では天漢以外にも銀漢、雲漢、銀浪、星河のように表記する事もある。“ことばウラ・オモテ - 銀河・天漢・銀漢”. NHK放送文化研究所 (2004年6月1日). 2017年10月22日閲覧。
^ 「ひさかたの天つしるしと水無し川隔てて置きし神代し恨めし」、『万葉集』、第2007歌
^ 長谷川櫂 他. “ ⇒天の川(あまのがわ、あまのがは) 初秋”. きごさい歳時記. 2017年10月22日閲覧。

関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキクォートに天の川に関する引用句集があります。ウィキメディア・コモンズには、銀河系に関連するカテゴリがあります。

銀河


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