大阪市役所淀屋橋本庁舎が北区中之島に、大阪府庁大手前本庁舎が中央区大手前に立地し、大阪における大都市政治を担っている。これら施設には議会も併設されている。
国家機関の西日本・近畿管轄局や大阪事務局などの多くも、中央区大手前などに立地している。また海外との交流・情報窓口である総領事館も、中央区や北区といった都心区に設置している国が多い。
経済西梅田地区(大阪のCBDの一つ)
大阪都心区は、大阪市・大阪都市圏・京阪神大都市圏ひいては西日本における経済活動の中心であり、またアジアを中心に世界から多くの訪問者が訪れる国際集客地区でもある。このことから大阪都心区は、広域より人・モノ・金が集まる地域といえる。
多くの企業が本社、支社、拠点を設けており、産業活動の中心となっている。また地元資本の個人経営などによる商いも盛んで、市民間においても活発な経済活動が行われている地域である。
そもそも、大阪都心6区という言葉が民間で多用され始めたのは不動産業界からである。購入における立地の良さや投資価値の高さを宣伝するため、また単に大阪都心物件の利便性などを明確化するために用いられ始めた。
不動産業において大阪は、商業用不動産投資額で世界31位の規模を有しており(2020年/米JLL社調査)、特にサブインデックスである不動産モメンタム部門(不動産市場の成長)において世界1位の都市と算出された。これらの評価が示すように、大阪は世界とりわけアジアからの投資資金が流入し始めているが、これらを強く牽引しているのが大阪都心区である。
地価においては、大阪のみならず西日本全体でみても、商業地価格上位地点は北区や中央区などが、住宅地価格上位地点は天王寺区などが独占しており、大阪都心への不動産価値における信頼の高さが窺える。近年、大阪都心区には数多くの超高層マンションが建設されているが、これらは地元大阪市民の居住用としてのみならず、国内富裕層の資産兼別荘、海外投資家の投資対象としての側面を併せ持っている場合も多い。
文化文楽「曽根崎心中」上演の様子
大阪都心は、古代より交通の要衝として、また都市として多くの人々が行き交い、住まう地域であった。これにより、大阪都心部では豊かな都市文化が花開くことになった。中世からの上方文化に加え、江戸時代の元禄文化は主に大阪の地で育まれた。代表的なものに文楽(人形浄瑠璃)や歌舞伎、能楽、上方落語などがある。
現代においても、大阪都心は主に近畿地方における都市文化・流行の発信地となっている。また大阪市立美術館や国立国際美術館、東洋陶磁美術館、大阪中之島美術館などの美術館をはじめ、芸術劇場や音楽ホールなど様々な文化的施設が立地している。
出典[脚注の使い方]^ “大阪市エリア情報”. 朝日ポスティングサービス関西. 2024年4月15日閲覧。
^ “大阪市の人口は、都心回帰の傾向を受けて増加傾向が続いていますが、今後は、高齢化等の影響で減少に転じ、地域的な不均衡を伴いながら人口減少・高齢化が進展すると予想されています”. 大阪市. 2024年4月17日閲覧。
^ “水上交易の中心都市|水都大阪”. www.suito-osaka.jp. 2024年4月17日閲覧。
関連項目
都心
ダウンタウン
中心市街地
中心業務地区
都心回帰
船場 (大阪市)
上町台地
キタ
ミナミ
河内王朝
外部リンク
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北区
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浪速区
福島区