関西テレビが中継の制作を担当。同局が加盟するFNS系列の全28局で中継を放送するほか、一部の系列局(フジテレビ・東海テレビなど)が制作に協力している。以下では、2024年の43回大会中継におけるコメンタリー陣を記す。
関西テレビ本社内・放送センター
解説:高橋尚子、渋井陽子、福士加代子
実況:岡安譲(関西テレビアナウンサー)
ヤンマーフィールド長居
解説:有森裕子
実況:新実彰平(関西テレビアナウンサー)
第1放送車
解説:野口みずき
実況:石田一洋(関西テレビアナウンサー)
第2放送車(サイドカー)
リポート:服部優陽(関西テレビアナウンサー)
バイクリポート:千葉真子
沿道リポート:橋本和花子(関西テレビアナウンサー)
優勝者インタビュー・「ヒロインブース」進行:谷元星奈(同上)
選手・監督インタビュー:山本大貴(同上)
第39回大会(2019年)までの中継は、関西テレビ本社(大阪市北区)のスタジオから副音声向けの生放送も実施。第37回(2017年)以降の大会では、第36回以前の大会で主音声の中継に出演していた大橋雄介(スポーツ担当)と高橋真理恵が進行役を務めていた[59]。
第40回大会(2020年)からは、副音声に代わって地上波中継とのサイマル方式によるYouTube上でのライブ配信を開始。第41回大会(2022年)では、前年まで地上波中継の解説を長らく務めていた増田明美などが、「裏生実況」と称して地上波とは別立ての実況・解説に臨んでいる[60]。
公道をコースに使用する例年の大会では、公道の走行に適した2台の大型移動中継車と、複数のバイクを使用。例年の大会では、メイン実況を担当するアナウンサーとメイン扱いの解説者が、先頭集団の前方を走る第1移動中継車(1号車)へ搭乗する[19]。また、解説者の千葉[61] と、関西テレビのスポーツアナウンサーから1名が二輪バイクや三輪のサイドカーに分乗しながらリポートを送っている。
長居公園内のランニングコースを周回ルートとして使用することが急遽決まった第40回大会(2021年)では、ランニングコース上で出場選手が走行できるゾーンの全幅(6m)が例年のルート上の公道より狭いことから、前述した中継車の使用を断念。乗用車(協力社であるダイハツ工業製の軽乗用車など)やバイクを中継で駆使したほか、周回ルートを走行中の選手を俯瞰で撮影できるカメラを、公園内の2ヶ所に設置した。また、メイン実況の岡安と解説者の増田・野口は関西テレビ本社内の「放送センター」、他の解説者(有森と高橋)は(長居陸上競技場を含む)長居公園内から中継に出演していた[19][61]。
第41回大会(2022年)から公道を組み込んだルートの使用を再開したことに伴って、公道上では移動中継車に実況アナウンサーと解説者が1名ずつ搭乗しながらレースの模様を伝える体制が復活。その一方で、他のアナウンサーから1名がリポート用に搭乗する自動車(放送上の呼称は「2号車」)を、バイクからサイドカーへ変更した。また、メイン扱いの実況アナウンサーと解説者は、第41回以降の大会でも関西テレビ本社内の「放送センター」からの出演を続けている。
かつては、スポンサーからの要請でTBS系列の青森テレビでも2004年まで放送されたが、放送開始の12時の時点では同局がTBS系列である関係などから同時ネットが不可能であるため、時期によってはレース途中飛び乗り、又は1時間遅れ時差ネットが繰り返された。
また、岩手県では岩手めんこいテレビが開局する以前、TBS系の岩手放送(現・IBC岩手放送)でも1991年まで2時間遅れの時差ネットをしていたこともある。
山形県では山形テレビで1993年大会まで放送していた。
第25回大会(2006年)から第27回大会(2008年)までは地上波放送の他にBSデジタル放送のBSフジ、関西テレビが運営するCS放送京都チャンネルで放送日当日に録画放送されていた。
エピソード
関西テレビのアナウンサーとして長年スポーツ実況を担当してきた馬場鉄志は、第11回大会(1992年)から第29回大会(2010年)まで、前述した1号車を通じて優勝争いを毎年伝えていた。第19回大会(2000年)では、優勝したリディア・シモン(ルーマニア)と2位の弘山晴美との壮絶な争いを、ぎりぎりまで絶叫しながら実況した。同局のアナウンサー時代に全国的な知名度を得ていた桑原征平(京都外国語大学の付属校である京都西高等学校の出身)も、海外での体当たり取材で英語によるスピーチを何度も披露していた経験を買われて、スポーツ担当でないにもかかわらず在職中(フジテレビへ出向していた1986年)に開催された第5回大会でロレーン・モラーへの優勝者インタビューを任されていた。その一方で、関西テレビアナウンサー時代の2016年までレースの実況を担当した後にスポーツ局へ異動した山田恭弘は、2024年に第43回大会の中継と関連番組(後述)でプロデューサーを務めている[62]。