大連市
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またロシアの作成した都市計画を踏襲して西洋風の建築物が立ち並ぶ街路と市電を建設した。1920年代には現在の大連駅とその駅前一帯が整備され、中心市街がほぼ現在の形になった。

日中戦争1937年に勃発したが、1940年には大連の人口は60万人を超え、アジア有数の貿易港となった。日本人居住者は約20万人で、大連の政治家や公務員の大半が日本人であったため、支配層と見られていた。これは隣接する満洲国の主要都市でも同じような状況であった[1]

日本統治時代の大連に関しては、アカシアの並木道が代表的なシンボルとして挙げられ[2]清岡卓行芥川賞を受賞した『アカシヤの大連』をはじめとする一連の作品群、鮎川哲也の「ペトロフ事件」などにおいて描かれていることでも有名である。また、司馬遼太郎の『坂の上の雲』は、日露戦争時代の大連・旅順が舞台であり、同作がNHKのスペシャルドラマとなった際には同地でもそれぞれロケが行われた。第二次世界大戦末期の1945年、日ソ中立条約破棄によりソ連赤軍が対日参戦。このときにソ連は大連を占拠した。同年9月に戦争終結後も、同年8月に結ばれた中ソ友好同盟条約に基づきソ連は大連港を旅順港や南満洲鉄道と共に引き続き管理下においた。このために、国共内戦下でも国民党側の支配下に入ることはなかった。中華人民共和国に返還されるのは1951年のことである。1951年旅順市を合併し、旅大と改称したが、1981年に元の大連に名前を戻している。

1990年代の改革開放経済のもと、中国東北部の中でも特に目覚しい経済的発展を遂げている。
地名の変わり

中国地名の変遷
建置1945年
使用状況大連市
現代大連市
旅大市(1951年)
大連市(1981年)

大連の名の変わり時代名
漢代
幽州遼東郡沓県[3]・三山浦郷
唐代河北道安東都護府東沓県・青泥浦郷
明代山東省登州府東沓県・青泥窪郷
清代関東州・大連市
近代旅大市
現代遼寧省・大連市

大連市中心部の新古地名対照
旅順の新古地名対照も参照)現名元名
(日本時代)現名元名
(日本時代)現名元名
(日本時代)
中山広場大広場
(ニコライェフスカヤ広場)人民広場長者広場港湾広場東広場
二七広場千代田広場三八広場朝日広場五四広場黄金広場
友好広場西広場民主広場敷島広場解放広場大正広場
勝利広場駅前広場北海公園北公園労働公園中央公園
老?湾春日池民沢公園児童遊園地中山公園聖徳公園
明沢湖鏡池星海公園星ヶ浦植物園彌生池公園
大連市人民政府関東州庁自然博物館満蒙資源館芸術展覧館中東鉄路輪船公司
第十六中学今常高等小学青泥窪橋小学常盤小学第八中学霞小学校
中山区中心小学大連音楽学校理工大学化工学院大連一中五四路小学大連盲唖学校
民生小学松林小学大連鉄路分局南満鉄道株式会社勝利橋郵局大連中央郵局
第二十四中学春日小学第四十八中学大正小学東北路小学聖徳小学
第二中学南山麓小学第二十中学大連彌生高等女学校水仙小学大連昭和高等女学校
海校大連三中第七十一中学日本橋小学児童医院大連児童保健所
大連大学附属中山医院満鉄大連病院医大第一付属医院赤十字病院造船場医院亜細亜旅館
大連賓館大連ヤマトホテル大連飯店遼東旅館南山賓館満鉄高級職員別墅区
秋林女店三越株式会社大連支店大連商場大連市場天津街百貨商店幾久屋
大連煤気公司大連瓦斯株式会社大連機車車輛満鉄沙河口工場実験劇場帝国館
友好電影院太陽館進歩電影院中央映画館工人劇場宝館
鉄路文化宮協和会館五金交電商店勝又洋服店盛道玻璃製品場南満硝子株式会社
大連電業局大連電業株式会社大連歌舞団白俄総督公館大連船舶重工集団大連船渠
民生街奧町上海路北大山通七七街桜町
智仁街桜花台星海一站月見ヶ岡白山路真金町
延安路播磨町万歳街薄町海港大院碧山荘
長春路菖蒲町魯迅路東公園町西安路大正通
大連站大連駅新起屯大房子武昌街逢板町
振工街福星街黄河路恵比須町東北路回春街
秀月橋鶴舞橋香爐礁香爐屯大連人民体育場大連運動場
朝陽街朝日町春柳春柳屯解放路春日町
葵英街初音町八一路長春台鞍山路長安街
老虎灘橋汐見橋青泥窪橋常盤橋中山路常盤町
長江路監部通友誼街京極通世紀街紀伊町
富国街裙裾野町小竜街静ヶ浦金家街金家屯
天津街浪速町玉華街蔦町昆明街若狹町
人民路山県通太原街上葵町聯合路王陽街
?隆街連鎖街

現代

2011年8月14日、
大連反p-キシレンデモが起きた。

2016年6月14日、大連タクシー事件が起きた。

2016年8月5日、大連華表事件が起きた。

行政

遼寧省の大都市である。

大連市政府は、中山路の人民広場の北側の主要ビル(もとの関東州庁)および市内各地のビルにある。その組織には、商業局、外国経済貿易局、衛生局、情報(信息)産業局、警察(公安)、宗教、科学技術局などがあり、区レベルの該当部署とも連絡を取りながら事務を司る。大連市の最近の産業政策としては、2003年に「 ⇒大・大連計画」を発表し、4つの基地(石油化学工業、造船工業、現代設備製造工業、電子産業基地)と1つの中心(航運中心=物流センター)になるように努めていて、2004年には「旅順南路ソフトウェア産業地帯」を発表し、大連ソフトウェアパーク第2期などを進めている。また渤海に浮かぶ中国北部で最大の島といわれる長興島の開発も進めている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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