大豆
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大豆の主な生産国と生産量(千トン)[26]-196519701975198019851990199520002005201020152019
世界31705436976424981040101157108456126924161308214543265088323308333672
ブラジル523150998931515618279198982568332821511826875697465114269
アメリカ2301430675421404892257128524165917475055835079066310695496793
アルゼンチン17274853500650010700121332013638290526756144755264
中国62068775730279661051211008135111540916348150841178815729
インド1014914421024260250965276827412736857013268
パラグアイ224122053711721795221229803988746088568520
カナダ21928336769010121262229827033156444564566045

大豆の主な輸入国と輸入量(千トン)[26]-196519701975198019851990199520002005201020152019
中国00275760.50.92941041926590547988169088586
メキシコ3102225221494897223239853714377238904851
アルゼンチン0001.80.040.040.12387481.80.54548
エジプト00.0030.002152555243574175217644257
オランダ39111051282349529604122537253814870355334674113
ドイツ133221343502393529002718290738403884338337873666
日本184732443334440149104681481348294181345632433392

大豆の主な輸出国と輸出量(千トン)[26]-196519701975198019851990199520002005201020152019
ブラジル75290333315493491407734931151722435290735432474073
アメリカ61961183912496217861756615467228402719225658423514821652388
アルゼンチン000270029633214255041239962136161165010054
パラグアイ101022357101411127017962972465945764901
カナダ832910961051666547711181277642474013
ウルグアイ000962700477196830352971
ウクライナ------5817519621992953

日本は現在大部分を輸入に頼っているため、2003年に世界的不作から価格が高騰したときには大きな影響を受けた。最大の生産国はアメリカ合衆国、次いでブラジルアルゼンチン中華人民共和国と続く。アメリカの大豆生産量は増減が激しいが、近年アルゼンチンとブラジルの大豆生産量が大きな伸びを示している。輸出国は、アメリカ合衆国、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイカナダの順である。日本の輸入量は、中華人民共和国、EU 27カ国に次ぐ世界第3位である。中華人民共和国では経済成長に伴う食生活の変化により消費量が増加しており、これからも増え続けると見られている[27]

日本国内のダイズ生産量は平成22年度で222,800トンであり、県別では北海道が57,100トンで最大産地となっており、以下宮城県の18,100トン、佐賀県の17,700トン、福岡県の16,100トンと続く。日本でダイズ生産量が1万トンを超えるのはこの4道県のみである[28]。平成26年では231,800トンであり、県別では北海道が73,600、以下宮城県19,300, 佐賀県15,300、福岡県14,300となっている。平均収量は、北海道(233kg/10a)・佐賀(229kg/10a)・福岡(198kg/10a)の順で、収穫量の上位の収量が多い[29]
戦略物資としての大豆

中国は世界の大豆生産量の6割を輸入する大消費地であるが、その輸入元の3割はアメリカ合衆国となっていた。2018年、両国間で貿易摩擦問題が深刻化し、アメリカが中国産品に追加関税を掛けることを予告すると、中国もアメリカ産大豆を含む報復関税対象リストを発表。春先には大豆市場の価格が2割近く下落する動きが見られた[30]。結果的に同年7月には、アメリカと中国で追加関税、報復関税を掛けあう米中貿易戦争 (2018年)に発展し、大豆が経済戦争上の戦略物資の一つとして注目を浴びた。なお、中国が大豆を含む報復関税対象リストを発表した時点では、すでにアメリカの農家は大豆の作付け準備が終わっており、今後、中国の需要を見込んだアメリカ産大豆の在庫が積み上がり価格の下落圧力となる可能性があること、また中国の需要を満たすため各国の作付け面積が増やすなど、国際的な大豆の生産消費に大きな変化が生じることが予想されている[31]
用途

2007年のダイズ(丸大豆)の世界消費は、大豆油脱脂大豆(ミール)への分離加工用が87%と圧倒的多数を占め、ついで飼料用が7%、食用が6%であった[32]。また、油分分離後の脱脂大豆は、高タンパクの飼料として価値が高く、世界の穀物取引の中心であるシカゴ商品取引所にはダイズと大豆粕(大豆ミール)がともに上場され、盛んに取り引きされている。

以下は2013年度の全世界の大豆の需要供給の収支表である。大豆の総生産量は2億7836万トンで、その38.4%の1億692万トンが輸出された。輸入量が1億209万トン、在庫変動がプラス608万トンであった[26]

大豆需供バランス 2018年[26] (単位百万トン)総供給量比備考
大豆
供給量

345.54加工用
299.49

(86.67%)油生産
55.60
(16.09%)供給量
54.76飼料0.010.004%
食用22.606.54%
その他25.677.43%バイオ燃料他
損失0.0050.001%
ミール
生産
179.27
(2013年)供給量
178.91飼料175.8765.76%

(2013年比)
その他3.041.14%

(2013年比)
飼料22.946.64%
食用10.352.99%
種子9.212.66%栽培用
その他1.490.43%
損失5.251.52%

以上のように大豆の第一次の用途で最大のものは加工用大豆の85%であり、未加工大豆の食用は4%に達しない。加工用大豆から生成されるダイズ油の食用分9.1%、醸造用などに使われる大豆粕1.14%を加味してもヒトの食用は総生産重量の約14%となっている。一方で飼料の用途では未加工大豆が6.53%、加工用大豆から搾油された後の副産物の飼料用大豆粕が65.76%で合計72.29%が使われており、重量の観点から大豆は重要な飼料作物のひとつといえる。一方で大豆の大部分が家畜飼料に使用されることから、中国のように、食料安全保障を確保するために家畜飼料中の大豆のシェアを削減するよう求める動きもある[33]

ダイズ油のその他の利用は6.53%で、これはバイオマス燃料や化学工業用などである。近年は加工用大豆の需要が拡大し続けており、食用の比率は年々低下している[34]

日本国内のダイズ消費量は2005年度に534万8000トンであり、このうち大豆油用が429万6000トン、食用が105万2000トンである。ダイズが基幹食料となっている日本では食用消費の占める割合が世界消費に比べかなり多くなっているが、それでも20%弱に過ぎない。日本国内の食用消費の内訳は、豆腐が49万6000トンで半数近くを占め、ついで味噌・?油用が17万1000トン、納豆用が13万6000トン、煮豆や惣菜用が3万3000トン、その他が21万5000トンとなっている。国産大豆は食用消費の21%を占めている[35]
栄養価ダイズの栄養価の代表値

だいず(全粒、国産、黄大豆、乾)[36]100 gあたりの栄養価
エネルギー1,765 kJ (422 kcal)

炭水化物29.5 g
食物繊維17.9 g

脂肪19.7 g
飽和脂肪酸2.59 g
一価不飽和4.80 g
多価不飽和10.39 g


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