大臣政務官
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国家公務員法上の特別職であり、国会議員を充てることが慣例となっている[注釈 1]

大臣政務官は、副大臣の下、大臣補佐官事務次官の上に位置づけられている[1]。官職名は、内閣府大臣政務官、復興大臣政務官、総務大臣政務官のように発令される。

大臣政務官と副大臣の違いとしては、副大臣がその府省の政策全般について大臣を助けるのに対し、大臣政務官は特定の政策について大臣を助けること、副大臣が大臣不在時に各省大臣の職務を代行し得るのに対し、大臣政務官にはそのような権限が与えられていないことなどが挙げられる。

他方、2009年に政権交代を果たした民主党主導の政権においては、政治主導での政策実現を図るため、各府省の大臣・副大臣・大臣政務官を「政務三役」と呼称し、この政務三役による「政務三役会議」で各府省の意思決定を行うこととしたため、大臣政務官の職務にも重みが増すこととなった。2012年に再び政権交代が起こり、自公連立政権が再び発足すると、「政務三役会議」は廃止されたため、以後「政務三役」の呼称が使われることは激減したが、その後も府省の広報で「政務三役」の呼称が使われることは存在する[2]

国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範の定めた資産公開制度の対象外の職であり、国務大臣の配偶者及びその扶養する子は資産が公開されるが、副大臣とともに大臣政務官についてはこの規定は適用されない。
官職名の施行前変更

内閣府設置法、「国家行政組織法の一部を改正する法律(平成11年法律第90号)」、「中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律(平成11年法律第102号)」(いずれも1999年7月16日に公布された当時の未改正の条文)で初めて制定されたときは「大臣」の冠されない「政務官」(内閣府政務官、防衛政務官、総務政務官など)となっていたが、同月30日に公布・施行された国会審議の活性化及び政治主導の政策決定システムの確立に関する法律(附則第7条から附則第9条まで)により前述の三つの法律中の当該文言が「大臣政務官」と「長官政務官」に改正されたため、2001年1月6日の制度施行では当初から大臣政務官・長官政務官としての発足となった。
英語表記

当初、大臣政務官の英語表記にはイギリスに倣い、「Parliamentary Secretary」(議会からの補佐官の意味)が用いられていた。

2006年(平成18年)2月下旬、経済産業大臣政務官であった片山さつきらが名刺に「Vice-Minister」の表記をしていたことが明らかになった。「Parliamentary Secretary」では「議会の書記、事務員」と解することもでき、国際会議で軽んぜられるというのが理由であった。これを受け、一部の省が大臣政務官の英語表記に「Vice-Minister」を用いるようになり、2017年時点では全府省で「Parliamentary Vice-Minister」に統一されている。なお、副大臣には当初「Senior Vice-Minister」が用いられていたが、2017年時点で全府省が「State Minister」を用いている。
長官政務官

法律で国務大臣をもってその長に充てることと定められている大臣庁には、同様の職として長官政務官が置かれたが、防衛庁が省へと昇格したことによる大臣庁の消滅に伴い廃止された。
大臣政務官一覧(計28人)

内閣府大臣政務官(3人)

総務大臣政務官(3人)

法務大臣政務官(1人)

外務大臣政務官(3人)

財務大臣政務官(2人)

文部科学大臣政務官(2人)

厚生労働大臣政務官(2人)

農林水産大臣政務官(2人)

経済産業大臣政務官(2人)

国土交通大臣政務官(3人)

環境大臣政務官(2人)

防衛大臣政務官(2人)

復興大臣政務官(他府省の大臣政務官が兼任)

デジタル大臣政務官(1人)

現内閣での大臣政務官

第2次岸田内閣 (第2次改造)#大臣政務官」を参照
関連項目

国務大臣

政務次官 - 副大臣

大臣補佐官

参政官 - 参与官

脚注[脚注の使い方]
注釈^ 国務大臣と同様に国会議員以外からの登用も可能であるが、これまでのところ例はない。

出典^ 国家公務員法第二条の3、特別職の職員の給与に関する法律別表第一、一般職の職員の給与に関する法律別表第十一、人事院規則九―四二別表。検査官(会計検査院長を除く)・人事官(人事院総裁を除く)・内閣危機管理監・侍従長などが同格にあたる。
^ https://www.mext.go.jp/b_menu/activity/detail/2022/20220817.html

外部リンク

歴代内閣 大臣政務官名簿|首相官邸ホームページ

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