大腸癌
胃 (Stomach) と直腸 (Rectum) と
結腸 (Colon) の図
概要
診療科腫瘍学
分類および外部参照情報
ICD-10C18
大腸癌(だいちょうがん、英語: Colorectal cancer[注釈 1]、ドイツ語: Kolorektales Karzinom)は、大腸(盲腸、結腸、直腸)に発生する癌腫である[1]。肛門管に発生するものを含めることもある。
正式には部位別に盲腸癌(もうちょうがん、Cecum cancer)、結腸癌(けっちょうがん、Colon cancer)、直腸癌(ちょくちょうがん、Rectum cancer)と称される。
徴候や症状には、血便、腸の動きの変化、体重の減少、常時の疲労感などがある[2]。
男女で症状に性差があり、男性は、比較的肛門に近い位置に出っ張った腫瘍が、女性は肛門から離れた大腸の奥に扁平な腫瘍ができる。このため女性は検査で発見しづらく悪性度が高く女性死亡要因1位につながっていることが指摘されている[3]。 ほとんどの結腸直腸癌は老年および生活習慣の要因によるもので、遺伝的疾患による症例はごくわずかである[4][5][6]。他のリスク因子には、食事、肥満、喫煙、運動不足などがある[4]。リスクを増大させる食事は赤身肉、加工肉、アルコールなどである[4][7][8]。他のリスク因子には炎症性腸疾患があり、クローン病および潰瘍性大腸炎を含む[4]。遺伝性疾患として原因となりえるものは家族性大腸腺腫症、遺伝性非ポリポーシス大腸癌であるが、これらは5%未満である[4][5]。典型的には当初はしばしば良性腫瘍であり、ポリープの形をとりえ、時を経てがんとなる[4]。 診断は大腸内視鏡検査によって行われ、サンプルを採取することで判別される[2]。転移進行を確認するために医用イメージングが行われる[1]。検査の一つであるスクリーニングは結腸直腸癌による死を予防および軽減するのに有効である[9]。スクリーニングは50歳から75歳から始めることが勧められる[9]。 世界的には、大腸癌はがんの中で3番目に多く、全症例の10%を占めている[10]。2012年には140万人の新たな症例が発生し、694,000人が死亡した[10]。先進国では一般的であり、全症例の65%以上を占める[4]。女性より男性のほうが多く発症する[4]。 世界では毎年100万人以上の人々が大腸癌を発症する[12]。死者数は1990年には49万人、2010年には約715,000人であった[13]。 日本では女性のがんの死亡率の1位、男性では3位を占め、2015年には男性でも2位に上昇すると予想されている[14][15]。
概要
疫学2004年における10万人毎の大腸癌による死亡者数(年齢標準化済み)[11]body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper{margin-top:0.3em}body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper>ul,body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper>ol{margin-top:0}body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper--small-font{font-size:90%} .mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{} データなし 2.5人以下 2.5人から5人 5人から7.5人 7.5人から10人 10人から12.5人 12.5人から15人 15人から17.5人 17.5人から20人 20人から22.5人 22.5人から25人 25人から27.5人 27.5人以上