主人公となる人物の一代記を取ることが多いが、忠臣蔵もの(特に最初の『赤穂浪士』)など、比較的短時日のドラマを1年間かけて描くものも少数ながら存在する。『利家とまつ』や『功名が辻』のような夫婦をダブル主人公とする形式や、『国盗り物語』『草燃える』『炎立つ』『葵 徳川三代』『いだてん?東京オリムピック噺?』のように主人公が交代する形式もある。通常は平安時代以降から明治時代までを舞台とするが、『山河燃ゆ』『春の波涛』『いのち』『いだてん?東京オリムピック噺?』は近現代を描いている(『青天を衝け』もメインストーリーの舞台は幕末から明治だが、最終盤では大正から昭和初期も描かれた)。
草創期は既存の歴史小説を原作としたものが多かったが、『三姉妹』『春の坂道』『黄金の日日』のように大河ドラマ制作のために原作が企画され、書き下ろされることもあった。また複数の小説を原作とすることや、原作にない期間をオリジナル脚本で補うこともしばしば行われていた。完全なオリジナル脚本の作品は18作目の『獅子の時代』が最初である。2010年代以降は2011年の『江』[注釈 16]と2018年『西郷どん』を除きオリジナル脚本となっている。これについて『どうする家康』でチーフプロデューサーを務めた磯智明は、2010年以降インターネットとSNSの影響で時代考証に関する質問が増加するようになり、原作が採用している説や描写についても時代考証的に正しいか判断する必要が生まれたこともあり、原作を採用しない方針を取っているとしている[15]。
井伊直弼、原田甲斐、平清盛、平将門、柳沢吉保、北条政子、足利尊氏、日野富子、明智光秀等々、一般的には歴史上ネガティブなイメージを持たれた人物を主人公に据え、新解釈によってその人物の人間的側面を掘り下げて魅力的に描く手法(そういった原作を採用する事)が度々採られてきた。架空の人物が主人公となることもあるが、『いのち』は主要キャストに歴史上の人物が登場しない異色の作品となった。 一代記となる形式の場合は、出生から幼少期までを子役が演じ、青年期以降を本役の俳優が演じることが多い。ただし『江』や『鎌倉殿の13人』のように幼年期・少年期を成人した本役の俳優が演じることもある。 「大坂城」や「屋敷門の炎上」、「関ヶ原の戦い」など、過去の作品で使用した場面が何度も使われるケースがある。題材となる人物やテーマに所縁のある地方とタイアップする事も多い。
演出