本作品は「かつてウルトラシリーズがテレビで放映されていた世界に本物のウルトラマンが現れる」という、『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』と似た設定である。大きく違うのは、別の世界でウルトラマンとして戦った者たち(メビウスを除く)が普通の人間として暮らしている世界が舞台という点。テレビ本編でのヒロインたちもオリジナルキャストが演じており、彼らの妻や恋人として登場する他、かつて防衛隊員などを演じた俳優が多数カメオ出演している[2][5][注釈 2]。また、吉本多香美が演じるレナが実父の黒部進演じるハヤタの娘に設定されている他、女性キャラの娘役として実子が多数出演し[2]、『ガイア』での共演が縁で結ばれた高野八誠と石田裕加里[注釈 3]夫妻も実子とともに夫婦役で出演。監督の八木毅は、佐原健二・川地民夫・木之元亮・影丸茂樹・石橋けいは脚本の時点で出演を前提とした当て書きだったと証言[6]。長野とムナカタ役の大滝明利を除く経済観光局・観光交流推進課の職員は、本物の横浜市役所の公務員が演じた。
登場怪獣・宇宙人は、舞台である横浜と縁のあるゲスラ、セブン最後の敵パンドン、「光の国シリーズ」の宇宙人の中でまだ再登場していなかったヒッポリト星人、主役である『ティガ』の怪獣シルバゴンとゴルドラスが登場。
本作品より、本編・特撮の撮影方式が従来の35mmフィルム撮影からフィルムを一切使用しないパナソニックとのタイアップによるデジタル撮影のHD24P(ハイビジョン)方式に切り替っており、ノンリニアで全ての編集を行い、CG場面を含めて完全なハイビジョン作品として仕上げられた[4]。特撮面では、ミニチュア特撮とCG双方に力が入れられている[2]。
入場者プレゼントは、大怪獣バトルEX怪獣カード「ギガキマイラ」だった。親子ペア券、一般券、小人券を購入すると、「超ウルトラ8兄弟特製プラカップ」や大怪獣バトルEXスーパーコンボカード「ウルトラマンティガ」がプレゼントされた。
2022年現在、TBS系列局が製作に関わったのも、平成ウルトラシリーズ全般を指揮していた円谷一夫が製作に関わったのも、本作品が最後である。 前作『メビウス&兄弟』は前評判が好調であったことから、公開前の2006年夏の時点で次作品についての検討が始められた[4]。その中で、『メビウス&兄弟』では神戸とタイアップを行ったことが制作や宣伝に効果的であったことから、本作品では2009年に開港150周年を迎える横浜市を舞台とすることが提案され、2006年秋に映画製作が正式に決定された[4]。 方向性が決まる以前には、ウルトラマンタロウを主役に『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟2』のタイトルで企画された[7]。長谷川圭一が執筆したプロットには、タロウの他にメビウスや本作品にも登場する4兄弟(ウルトラマン、セブン、ジャック、エース)、前作に登場しなかったウルトラの父、ウルトラの母、ウルトラマンレオ、アストラ、ウルトラマン80、ウルトラマンヒカリ、『メビウス』のレギュラー(CREW GUYSのメンバー)、そして成人している設定で『ウルトラマン』のホシノ・イサム、『帰ってきたウルトラマン』の坂田次郎、『ウルトラマンA』の梅津ダン、『ウルトラマンタロウ』の白鳥健一が登場[7]。酉澤安施によるペギラ、バードン、アストロモンス、タイラント、グランドタイラント(タイラントにゴモラ、エレキング、ツインテール、バキシム、アストロモンスが合体した強化版)のデザイン画も完成していた[8][4]。
制作経緯