『大日本史料』のデータベース(「史料稿本」などを含む)が、東京大学史料編纂所の公式サイト[6]
で公開されている。記述のスタイルは、はじめに綱文(要約文)を記し、その後に史料(日記、歴史書、古文書など)を原文で引用する。これは和学講談所の「史料」を範としたスタイルである。
源頼朝・足利尊氏・徳川家康の征夷大将軍就任の記事を事例に挙げる。
建久3年(1192年)7月
綱文に「十二日、壬午、臨時除目、前権大納言源頼朝を征夷大将軍と為す(略)」とし、その後に『公卿補任』『吾妻鏡』『平家物語』などの史料を引用する。[6]
延元3年(1338年)8月
綱文に「(十一日)北朝、(略)尊氏を正二位に叙し、征夷大将軍に補し、直義を従四位上に叙し、左兵衛督に任ず」とし、『公卿補任』『太平記』などを引用する。[7]
慶長8年(1603年)2月
綱文に『十二日、亥己内大臣徳川家康を右大臣に任じ、征夷大将軍に拝し、源氏長者、淳和奨学両院別当と為し、牛車兵仗を聴す(略)』とし、『公卿補任』『慶長日件録』『言経卿記』などを引用する。[8]
関連項目
歴史書
明治政府の修史事業
注釈^ 坂本太郎『日本の修史と史学 歴史書の歴史』(講談社学術文庫、2020年)p167。
^ 第13編 慶安4(1651)年-、第14編 延宝8年(1680)-、第15編 天明6(1786)年-、第16編 嘉永6(1853)年-。[1]