大山阿夫利神社
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大山は古くから山岳信仰の対象として知られ、山頂からは祭祀に使われたとされる縄文土器が発掘されるなどしている[3]。大山は山上によく雲や霧が生じて雨を降らすことが多いとされたことから、「あめふり(あふり)山」とも呼ばれ、雨乞いの対象としても知られていた[3]。また、山頂の自然石を神体とする巨石崇拝(磐座)と山腹の二重滝を崇拝する湧水地信仰も見られる[4]

大山阿夫利神社は、社伝によると崇神天皇の御代[5]に創建されたとされる。延長5年(927年)の『延喜式神名帳』では「阿夫利神社」と記載され、小社に列している。

天平勝宝4年(西暦752年)、良弁により神宮寺として雨降山大山寺が建立され、本尊として不動明王が祀られた。以後、神仏習合が続く。

中世以降は大山寺を拠点とする修験道(大山修験)が盛んになり、源頼朝を始め、北条氏徳川氏など、武家の崇敬を受けた。

江戸時代には当社に参詣する(大山講)が関東各地に組織され、多くの庶民が参詣した。大山詣は6月27日から7月17日まで期間に行われる女人禁制の参詣で、特に職人の間で人気があった。大山に2つある瀧・良辧瀧と大瀧で水垢離し、頂上の石尊大権現に登り、持ってきた木太刀を神前に納め、改めて授けられた木太刀を護符として持ち帰った。また、大山祇大神は、富士山に鎮まるとされる木花咲耶姫の父であるため、大山と富士山の「両詣り」も盛んとなり、「富士に登らば大山に登るべし、大山に登らば富士に登るべし」といわれた[3]。なお、一部の地域には、大山に登ると一人前として認められるという伝承があり、大山の神霊が立身出世の神とされていたことがうかがえる[3]

明治時代になると神仏分離令[6]を機に巻き起こった廃仏毀釈の大波に、強い勢力を保持していた大山寺も一呑みにされた。この時期に「石尊大権現・大山寺」の名称は使われなくなり、旧来の「阿夫利神社」に再び改称された。その後、大山寺はかつての女坂途中に場所を移して再建され、現在に至る。明治6年(1873年)には国学者の権田直助を祠官に迎え県社兼郷社に列格している。

戦後、神社本庁には属さず、昭和27年(1952年)8月より阿夫利神社本庁として単独で運営されてきたが、近年[いつ?]、神社本庁の傘下に入った(阿夫利神社本庁も存続)。
祭事

筒粥神事 - 天候を占う。

引目祭 - 厄を祓う。

山開き

火祭薪能

大山能

巫女舞

倭舞

探訪(ギャラリー)

下社

下社 獅子山

下社 登山口

山頂 前社

山頂 本社拝殿

山頂 奥社

山頂 奥社(3月でもまだ雪が降り積もっている)

山頂 鳥居

大山阿夫利神社本庁

現在も続く宿坊

交通アクセス
下社まで
公共交通


小田急小田原線伊勢原駅」北口(バス4番のりば)

神奈川中央交通西バス 伊10系統「大山ケーブル」行きに乗車、終点下車(約25分)↓(下記の「大山ケーブル駅」まで徒歩約15分〈約600m〉)

大山ケーブルカー「大山ケーブル駅」?終点「阿夫利神社駅」(約6分)、下車後徒歩約3分






東名厚木インターより国道246号経由伊勢原大山方面(約40分)、市営駐車場あり(駐車場からは上記の「大山ケーブル駅」まで徒歩約15分)

本社まで

下社より大山の山頂まで登山(約90分)

脚注[脚注の使い方]^大山阿夫利神社について:境内のご案内(大山阿夫利神社公式サイト)
^ 右端に表示の漢字を参照⇒
^ a b c d e大山阿夫利神社について(大山阿夫利神社公式サイト)
^ 宝賀寿男「第三部 畿内・東国に展開した初期分岐の支族 二 武蔵国造と東国の諸国造族」『古代氏族の研究O 出雲氏・土師氏 原出雲王国の盛衰』青垣出版、2020年、263、264頁。
^ 崇神天皇の御代は西暦の3世紀ごろに相当すると考えられている。もっとも、社伝と史実は多分に別儀である事をここに特記しておく。
^ 慶応4年・明治元年(1868年)3月の太政官布告

関連項目ウィキメディア・コモンズには、大山阿夫利神社に関連するカテゴリがあります。

相模国の式内社一覧

大山観光電鉄大山鋼索線(大山ケーブルカー)

大山寺

大山(雨降山)

大山詣り(落語)

大山道 - 矢倉沢往還

明王太郎

外部リンク

大山阿夫利神社公式サイト

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大山阿夫利神社 (@afurijinja) - Instagram

典拠管理データベース: 国立図書館

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