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修業年限が6年の学部に接続する、医学・歯学・臨床薬学・獣医学を履修するもの(修業年限が4年の課程)[32][注 11]



専門職学位課程は、修了した者には文部科学大臣の定める学位[27](専門職学位[33])が授与される課程であり、学部卒業後の標準修業年限は一般に2年以内であるが[34]、法科大学院[注 12][35]の標準修業年限は3年[36]、教職大学院[注 13][37]の標準修業年限は2年である[38]

学則等に見られる用法

各大学によって異なるが、しばしば学則等では、「修士課程」「博士前期課程」「博士後期課程」「一貫制博士課程」「後期3年博士課程」「4年制博士課程」「専門職学位課程」などに区分する方法が見られる。

修士課程は、学部卒業後の修業年限を2年とし、修士の学位が授与される課程である。下記の博士後期課程が設けられていない場合に設置される。


博士課程は、博士の学位が授与される課程であるが、学則等では以下のように区分される。

学部卒業後の修業年限を5年とする課程については、以下のように区分される。

博士前期課程および博士後期課程は、学部卒業後の修業年限を前期2年と後期3年に区分する課程である。

一貫制博士課程は、上記と異なり前期2年と後期3年に区分しない5年一貫制の課程である。


後期3年博士課程は、後期3年のみの課程である。

4年制博士課程は、修業年限が6年の学部に接続する、医学・歯学・臨床薬学・獣医学を履修するもの(修業年限が4年の課程)である。



専門職学位課程は、修了した者には専門職学位が授与されるという専門職大学院の課程である。

俗な用法

俗な用法においては、学則等で用いられる「修士課程」と「博士前期課程」について単に「修士課程」と呼び、学則等で用いられる「博士後期課程」「一貫制博士課程」「後期3年博士課程」「4年制博士課程」を「博士課程」と呼ぶ表現も見られる。なお、学則で博士前期課程を修士課程と呼ぶと正式に定めている場合もある[39]
教育内容

日本では、一般的には、修士の学位や専門職学位を授与された後に、後期3年の博士課程に進学できるようになっている形態が多い。しかし、一貫制博士課程を設けて修士水準から博士水準までの一貫教育を行う大学院もある。

修士課程・博士前期課程、専門職学位課程では、一般的に2年以上在学して要件を満たすことで学位の授与を受けることができる。授与される学位は、修士課程・博士前期課程では「修士の学位」、専門職学位課程では「専門職学位」である。

修士の学位」または「専門職学位」の授与を受けた後に、博士後期課程・後期3年博士課程で3年在学して要件を満たせば博士の学位の授与を受けることができる。また、「修士の学位」または「専門職学位」の授与を受けていなくても、一貫制博士課程で5年在学して要件を満たしても「博士の学位」の授与を受けることができる。

なお、以下の課程の分類においては、#学則等に見られる用法を用いた。
修士課程・博士前期課程

博士前期課程、修士課程は、「広い視野に立って精深な学識を授け、専攻分野における研究能力又はこれに加えて高度の専門性が求められる職業を担うための卓越した能力を培うこと」を目的としている。学部を卒業した者などが入学者選考試験を経て、合格したものが入学できる。標準修業年限は2年。ただし、在学中に特に優れた成果を挙げたものは修業年限を短縮できる学校もある。修了するためには、規定の単位を取得し、研究指導を受け、各大学院による修士論文審査と試験に合格することが必要である。修士論文審査は、課程によっては、研究成果の審査(つまり修士論文を作成しなくてもよい)であることもある。修了すると修士の学位が授与される。
博士後期課程・後期3年博士課程

博士後期課程・後期3年博士課程は、「専攻分野について、研究者として自立して研究活動を行い、又はその他の高度に専門的な業務に従事するに必要な高度の研究能力及びその基礎となる豊かな学識を養うこと」を目的としている。修士の学位や専門職学位を授与された者などが入学者選考試験を経て、合格した者が入学できる。標準修業年限は3年。ただし、在学中に特に優れた成果を挙げたものは標準修業年限を短縮できる学校もある。修了するためには、規定の単位を取得し、研究指導を受け、各大学院による博士論文審査と試験に合格することが必要である。修了すると博士の学位が授与される。(「課程博士・論文博士」も参照)

標準修業年限は3年であるが諸外国と同様、業績を得るためにそれ以上の年限在学する者も珍しくはない。そのため、経済的・将来性の面から断念(中途退学)する者が比較的多いのが博士課程の特徴である。また、修業年限以上在学したものの論文審査に合格できずに中退した者は単位取得退学、満期退学と呼ばれる。従来は、退学の場合でも研究業績によっては大学、国の研究機関等で正規の研究員として職を得ている者も少なくなかった。しかし、現在では、研究機関に職を得る時の応募条件として、博士の取得が条件となっていることが多い。
一貫制博士課程

一貫制博士課程は、前期2年および後期3年の課程の区分を設けない課程であり、「専攻分野について、研究者として自立して研究活動を行い、又はその他の高度に専門的な業務に従事するに必要な高度の研究能力及びその基礎となる豊かな学識を養うこと」(大学院設置基準の1989年(平成元年)改正)[10]を目的として一貫して教育を行う。この課程は、学部を卒業した者などが入学者選考を経て、合格した者が入学できる。修了するためには、規定の単位を取得し、研究指導を受け、各大学院による博士論文審査と試験に合格することが必要である。修業年限は5年。ただし、在学中に特に優れた成果を挙げたものは修業年限を短縮できる学校もある。修了すると博士の学位が授与される。

一貫制博士課程に入学し、前述の博士前期課程、修士課程の修了要件を満たした場合、大学院によっては、修士の学位が授与される。
卓越大学院

5年一貫制の博士課程で、民間企業や海外一流大学と連携して、世界最高水準の教育・研究を行う大学院を支援する「卓越大学院プログラム」が2018年度に導入された[40]
4年制博士課程(後期4年制博士課程)

4年制博士課程は、標準修業年限を4年としている、医学を履修する博士課程、歯学を履修する博士課程、6年制薬学系の大学の学部に接続している薬学を履修する博士課程、獣医学を履修する博士課程である。修了すると博士の学位が授与される。目的、修了要件、授与される学位は、一貫制博士課程と同様である。


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