試験内容は研究科および専攻によって異なる。また、学習指導要領のような試験範囲を決定する材料が存在しないため、大学入試とは異なり大学院ごとに問われる範囲にバラツキがある。そのため、大学院入試を一概に語ることはできない。一般的に理工系大学院においては、語学、専門科目、口述試験を課している大学院が多い。ここでは例として、代表的な理工系大学院での入試科目を下表に記す。
大学院入試の例(令和5年度入試)大学院研究科専攻試験科目
外国語専門科目口述試験
東京大学大学院数理科学研究科[1]数理科学専攻数学に関する英文の読解及び作文A:線形代数、微分積分、複素解析、常微分方程式、集合・位相などの問題
B:専門的問題(10数題の問題から3題選んで解答)専門科目についての一般的質問
理学系研究科[2]物理学専攻TOEIC ITP?テスト数学(1題):物理学研究に必要な基礎的な数学
物理学(3題):古典力学、電磁気学、統計力学及び量子力学サブコースごとに分かれた口述試験
天文学専攻TOEIC ITP?テスト数学(1題)
物理学(2題)
天文学(1題):天文学の知識を前提とせず、物理学や数学の素養だけでも解答できる問題天文学研究に必要な思考能力をみる
地球惑星科学専攻TOEIC ITP?テスト数学(1題):数理科学基礎、微分積分、線形代数、常微分方程式、ベクトル解析、統計データ解析、物理数学の基礎
物理学(1題):力学、電磁気学、熱力学の3分野の基礎的な内容
化学(1題):物理化学、無機化学、有機化学の3分野の基礎的な内容
生物学(1題):遺伝、膜構造、代謝、増殖、形態形成、恒常性と環境応答、生態系、生物多様性など
地球科学(1題):@堆積学、表層環境、自然地理、第四紀環境変化、A地質図作成法、地域地質、地球史、B地球内部構造、鉱物学、C変成作用、変成帯、D火成作用、火山プロセス、E構造地質学、テクトニクスの6分野の基礎的な内容
から2題選択小論文の内容に関連した口述試験
工学系研究科[3]建築学専攻TOEFL、IELTS、TOEIC専門課題T:建築学に関する基礎的な課題
専門課題U:次の4群の中からいずれか1群を選択
第1群 建築設計課題
第2群 建築計画、建築史、構法系課題
第3群 建築環境系課題
第4群 建築構造、建築材料系課題一人当たり数分程度の面接
機械工学専攻TOEFLテスト数学:微積分および微分方程式、級数・フーリエ解析および積分変換、ベクトル・行列・固有値(線形代数)、曲線・曲面、関数論・複素数、確率・統計、情報数学、その他
機械工学(第1部):主に熱工学、流体工学の分野
機械工学(第2部):主に材料力学、機械力学・制御、機械設計・生産工学の分野専門分野、研究課題、指導教員などについて試問
精密工学専攻TOEFLテスト数学:微積分および微分方程式、級数・フーリエ解析および積分変換、ベクトル・行列・固有値(線形代数)、曲線・曲面、関数論・複素数、確率・統計、情報数学、その他
物理学:力学、電磁気学研究内容・計画,志望動機,抱負など
航空宇宙工学専攻TOEFLテスト数学:微積分および微分方程式、級数・フーリエ解析および積分変換、ベクトル・行列・固有値(線形代数)、曲線・曲面、関数論・複素数、確率・統計、情報数学、その他
専門科目:@流体力学(流体力学・高速空気力学)、A固体力学(材料力学・構造力学)、B航空宇宙システム学(飛行力学・制御学)、C推進工学(熱力学・機械力学)の合計4科目より3科目を選択して解答入学してから研究しようとする分野に関する事項および学部における卒業論文に関する事項
電気系工学専攻TOEFLテスト専門科目:電磁気学、電気回路、情報工学T、情報工学U、固体物性、制御・電気エネルギー工学
から2問を選択して解答志望分野とその理由のほか、その分野に関する基礎的事項に
ついて質問
物理工学専攻TOEFLテスト数学:微積分および微分方程式、級数・フーリエ解析および積分変換、ベクトル・行列・固有値(線形代数)、曲線・曲面、関数論・複素数、確率・統計、情報数学、その他
物理学:力学、電磁気学、統計熱力学、量子力学を基本とし、光学、固体物理学を含む物理学の分野受験者は現在行っている卒業研究又はそれに準じたものについて発表
マテリアル工学専攻TOEFLテスト数学:微積分および微分方程式、級数・フーリエ解析および積分変換、ベクトル・行列・固有値(線形代数)、曲線・曲面、関数論・複素数、確率・統計、情報数学、その他
物理学:力学、電磁気学
化学:物理化学、無機化学、有機化学
マテリアル工学基礎:@熱力学・速度論(材料プロセス)、A組織学(化学・構造)、B材料物性学(固体物理学・量子力学)、C材料力学(弾性学・強度学)の4つの分野から各1問、計4問を出題し、うち2問を選択し解答詳細については受験票交付時に連絡
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 博士前期課程・博士後期課程・後期3年博士課程・一貫制博士課程・4年制博士課程
^ 省庁大学校や、高等専門学校の専攻科を卒業し、大学改革支援・学位授与機構から学士の学位を授与された者(見込みを含む)など。
^ 短期大学や、高等専門学校の本科を卒業し、所定の実務経験や業績を有する者など。
^ 外国において、正規の16年の課程を修了したもの(見込みを含む)。
^ 学部以外の教育研究上の基本となる組織を含む。
引用^ “令和5(2023)年度修士課程入学試験
表
話
編
歴
教育における入学
入学
入学式
進学
編入学
再入学
転学
就学猶予と就学免除
飛び級
9月入学論争
入学試験
幼稚園
小学校
中学
高校
大学(進学適性検査→共通一次→センター試験→共通テスト)
大学院
総合型選抜
日本留学試験
学力検査
学力
定期考査
業者テスト
模擬試験
偏差値
全国統一学力判定試験
成績評価
調査書(内申点)
通知表
入学資格
中検
大検→高認
国際バカロレア
バカロレア(フランス)
アビトゥーア(ドイツ)
大学修学能力試験(韓国)
大学推薦のための予備試験(北朝鮮)
過年度生