大学入試センター試験
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統合グループ内で最大2科目まで選択できるように変更。「倫理,政治・経済」を復活。同時に、出願時に志願票で「受験教科名」と「地理歴史・公民、理科の受験科目数」、「数学II・外国語の別冊子試験問題の配付希望」を申し出て登録する受験教科事前登録制が導入された。

2013年10月21日教育再生実行会議が、「大学入試センター試験」を廃止し、新たに大学入学希望者学力評価テスト(仮称)の創設することを提言した[5]

2015年学習指導要領の改定に伴い、試験内容を一部改定。

数学、理科のみ新課程の範囲からの出題となり、新たに「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」「物理」「化学」「生物」「地学」の8科目を導入、最大3科目選択可能とし[6][7]、理科は「理科(1)」「理科(2)」の2グループに分けられる[7]。ただし、同年度は旧課程履修者のために「旧数学I」「旧数学I・旧数学A」「旧数学II・旧数学B」「理科総合A」「理科総合B」「物理I」「化学I」「生物I」「地学I」も旧課程の範囲から出題し旧課程履修者のみ選択できる[7](新課程科目「数学II」は旧課程履修者にも対応した出題内容となっているため「旧数学II」は廃止)。また、旧課程履修者は理科において新・旧の教育課程の教科科目を組合せて選択解答することは不可[7]。選択方法は下記の通り。

A:「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の4科目から2科目選択

B:「物理」「化学」「生物」「地学」の4科目から1科目選択

C:「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の4科目から2科目、及び「物理」「化学」「生物」「地学」の4科目から1科目を選択

D:「物理」「化学」「生物」「地学」の4科目から2科目選択
(2015年試験の経過措置である旧課程科目は選択方法B又はDに属する。Dの場合は旧課程1科目、新課程1科目の選択は不可)


2016年学習指導要領の改定に伴い、試験内容を一部改定。

「旧数学I」「旧数学I・旧数学A」「旧数学II・旧数学B」「理科総合A」「理科総合B」「物理I」「化学I」「生物I」「地学I」を廃止。

国語、地理歴史・公民、外国語、専門学科に関する科目は全て新課程の範囲からの出題となり、旧課程履修者に対する経過措置は講じない(教科名科目名の変更なし)。

専門学科に関する科目のうち「工業数理基礎」のみ旧課程の範囲から出題し、旧課程履修者のみ「数学(2)」の時間に選択できる(新課程履修者は選択は不可)。


2017年:「工業数理基礎」を廃止。専門学科に関する教科科目において「工業数理基礎」を選択する受験生が極めて少なく、また工業科出身者は「情報関係基礎」を代替としている状況であるため[8]

2020年:最後のセンター試験を実施[9]。翌年から、大学入学共通テストに移行。

作問から試験実施までの流れ
作問

センター試験の問題は、国公私立の大学教員などを中心に構成される、大学入試センターの「教科科目第一委員会」が作問する[10]。出題教科目の作業部会と点字問題の作成部会の計24部会が設置されており、委員の任期は2年で、毎年約半数ずつ交代する仕組みとなっている[11]

作問には約2年をかけ、本試験と追試験の2種類を作問する。完成した問題は、大学入試センターの「教科科目第二委員会」に所属している、第一委員会での委員経験のある、国公私立の大学教員や学識経験者などの約100人によって点検される[11]。出題教科目ごとに計21の点検部会が置かれており、ここでは試験問題の構成や内容、解答、用字・用語などの点検が行われる[11]。続いて、国公私立の大学教員や学識経験者などで構成される「教科科目第三委員会」で形式や表現、各教科目間での整合性、重複などの点検が行われる。また、点検協力者として、高校教育現場を知る立場から難易度や出題範囲が学習指導要領から逸脱していないかを確認するため、高校での授業経験があり、現在は授業を担当していない管理職や教育委員会指導主事も参加している[11]

点検が行われた問題は印刷に回され、24時間厳重に警備されている保管倉庫に一旦保管される。その後、試験数日前に全国約700の会場に送られて、当日まで厳重に保管される。ここまでの過程で、全体で数千人が関わってくる。なお、問題用紙は、警備員常駐のもと、専用車で試験場まで輸送されている。また大学入試センターは、警察庁や各都道府県の警察に対して、試験問題の輸送時における警備協力の要請を行っている[12]

大学入試センターは、機密事項であることを理由に、問題冊子がどこで印刷されているかを公表していない。大学入試センターの関連文書では「印刷関係業者」とだけ記載されている。

問題自体は、本試験用・追試験用の2セットが毎年作問されるのに加え、問題の漏洩に備えた「緊急対応用試験問題」が準備されている[12]。緊急対応用試験問題に関しては、毎年作問されるわけではなく、一度作成したものを修正・再印刷して保管している。また、共通一次試験時代に(三大予備校などの)模擬試験と国語の出典が一致したことがあったため、作問者も模擬試験の検査をし、出典が重なっていた場合は問題を差し替えている。そのため、現在では模試と実際の試験問題の出典が一致することは減っている。しかし、2013年度にZ会による市販の演習問題集と一致するなど、模擬試験などと問題が合致するケースがなくなったわけではない。なお、このようなことが起きた場合にはそれぞれの予備校のWebサイトで「問題の予想が的中した」などと報告される。
過去問題の再利用

以前までセンター試験では、前身である大学共通一次試験を含めて過去に出題した問題、いわゆる過去問題を再度出題したことはなかった。これは、問題を解いた経験がある受験生と、その経験がない受験生とで不公平が生じるのを避けるためである。加えて、教科書に載せられた題材も出題しないことが慣習となっている。これも過去問と同様に、履修した経験で不公平が生じるのを避けるためである。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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