以下に日本と中国の大字を示す。一部は新字体や簡体字になっている。
算用数字漢数字日本の大字中国の大字
新字体旧字体・俗字繁体字簡体字
0〇零零
1一壱壹、弌壹
2二弐貳、貮、弍貳?
3三参參、??、參、??
4四、?[注 1]四肆肆、?肆
5五伍伍
6六陸陸?
7七漆、質[注 2]??、漆?
8八捌捌
9九玖玖
10十拾、什拾、什
20廿、?[注 3]弐拾貳拾貳拾、廿(呉語、ほぼ使わない)
30卅、丗[注 4]参拾參拾参拾、卅(広東語・?南語、ほぼ使わない)
40?[注 5]肆拾、?拾、?(?南語、ほぼ使わない)
100百陌、佰佰
1000千阡、仟仟
10000万萬萬万(萬)
日本の法令で定められているのは壱、弐、参、拾のみである[4][5][6][7][8]。現在の日本銀行券には「千円」「弐千円」「五千円」「壱万円」と書かれている。他にかつて発行された日本銀行券で大字が使われているものには「五拾円」「貳百圓」「貳拾圓」「拾圓」「壹圓」「拾錢」があり、また日本銀行券以外の日本の紙幣(政府紙幣など)も含めれば「貳圓」「五拾錢/五拾銭」「貳拾錢」もある。伍は麻雀牌の表記以外の商取引などで使われる場合は少ない。
大字を用いる時は一般に数詞を用いた書き方が行われる。また通常は言わない「壱」を明記することがある。例えば 110 は「百拾」か「陌拾」「壱百壱拾」か「壱陌壱拾」と書き、「壱壱零」といったアラビア数字のような位取り記数法を用いるのは一般的でない[注 6]。
簡体字の「?」(?、s?n、??)は本来「参」(參、c?n、??)の異体字だが、現在は「三」の大字専用として使われているようである[注 7]。 大字を、旧字体と同じように「古さ」あるいはそれらしい擬古調的表現の一環として用いることがある。 例えば、アニメ作品『新世紀エヴァンゲリオン』は、タイトル数を「第弐話」「第弐拾四話」などと大字を活用して表現し、エヴァの機体も「弐号機」「参号機」などと命名している。他にも、『ファイブスター物語』のマシンメサイア、「焔星(イェンシー)」の機体にも付けられていた。
擬古調的表現
脚注[脚注の使い方]
注釈^ ただし「?」の字は古字であり、現在では一般的ではなく、殆ど使用されていない。
^ 草野心平の詩 「富士山作品第質」に使用例がある。
^ 現在では一般的には「二十」と書かれる。
^ 現在では一般的には「三十」と書かれる。
^ 現在では一般的には「四十」と書かれる。
^ 明治期の紙幣の漢数字による番号表記では、「第壹貳號 壹貳?四五六」のような形式で印刷された例はある。
^ 新華字典の「?」の項目。
出典^ a b 小島浩之. “漢籍整理備忘録 ?中国の古典籍・古文書の理解のために?
^ 「正倉院文書の世界」丸山裕美子著、中公新書2054、2010年発行、75頁
^ 「正倉院文書の世界」
^ “公証人法(明治四十一年法律第五十三号)第37条第3項”. e-Gov (2011年6月24日). 2019年12月24日閲覧。 “2011年7月15日施行分”:数量、年月日及番号ヲ記載スルニハ壱弐参拾ノ字ヲ用ウヘシ
^ “大正十一年大蔵省令第四十三号(会計法規ニ基ク出納計算ノ数字及記載事項ノ訂正ニ関スル件)”. e-Gov (1950年5月22日). 2019年12月24日閲覧。 “1950年4月1日施行分” 第1条:会計法規ニ基ク出納計算ニ関スル諸書類帳簿ニ記載スル金額其ノ他ノ数量ニシテ「一」、「二」、「三」、「十」、「廿」、「卅」ノ数字ハ「壱」、「弐」、「参」、「拾」、「弐拾」、「参拾」ノ字体ヲ用ユヘシ但横書ヲ為ストキハ「アラビア」数字ヲ用ユルコトヲ得
^ “戸籍法施行規則(昭和二十二年司法省令第九十四号)第31条第2項”. e-Gov (2017年9月25日). 2019年12月24日閲覧。 “2017年9月25日施行分” :年月日を記載するには、壱、弐、参、拾の文字を用いなければならない。
^ “小切手振出等事務取扱規程(昭和二十六年大蔵省令第二十号)(昭和40年大蔵省令第20号) 附則第2項”. e-Gov (1965年4月1日). 2019年12月24日閲覧。