変異原
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変異原性の存在は常に発がん性を始めとした遺伝毒性を有することを意味せず、遺伝毒性を判定するには発がん性を始めとした遺伝毒性試験(遺伝子突然変異試験と染色体突然変異試験)が必要である[4]。すなわち、変異原性試験はプロセスが簡便なため、遺伝毒性試験の前スクリーニング(絞り込みスクリーニング)として実施されるため一連の遺伝毒性試験に含まれる場合がある。しかし変異原性試験の結果のみでは遺伝毒性試験の代用にはならない。

変異が起こる過程やそれらに伴う現象を検出するための種々の試験法がある。検出対象によって大きく分ければ次のようになる。
変異原性試験

DNAの損傷と修復を検出:pol-assayrec-assayUmu-assayコメットアッセイ不定期DNA合成

形質変化で突然変異を検出:エームス試験マウスリンフォーマ試験スポットテスト


遺伝毒性試験

染色体異常試験小核試験姉妹染色分体交換試験(SCE)

遺伝子突然変異試験形質転換試験(発がん試験を含む)優性致死試験


OECD テストガイドライン

以下、GHS第3版において生殖細胞変異原性物質の試験の例として引用されているOECDテストガイドラインを記載する。リンクは該当文書の国立医薬品食品衛生研究所の翻訳それぞれへのリンクである。原文はOECDの ⇒OECD Guidelines for the Testing of Chemicalsから無償でダウンロードできる。

試験番号478: 遺伝毒性:げっ歯類を用いる優性致死試験 (1984.4.4採択)

試験番号485: 遺伝毒性:マウス転座試験 (1986.10.23採択)

試験番号475: 哺乳類骨髄染色体異常試験 (1997.7.21採択)

試験番号484: 遺伝毒性:マウススポットテスト (1986.10.23採択)

試験番号474: 哺乳類赤血球小核試験 (1997.7.21採択)

試験番号483: 哺乳類の精原細胞を用いる染色体異常試験 (1997.7.21採択)

試験番号486: 哺乳類肝細胞を用いるin vivo 不定期DNA合成(UDS)試験 (1997.7.21採択)

試験番号473: 哺乳類のin vitro染色体異常試験 (1997.7.21採択)

試験番号476: 哺乳類細胞のin vitro遺伝子突然変異試験 (1997.7.21採択)

試験番号471: 細菌復帰突然変異試験 (1997.7.21採択)

出典^化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS)改訂3版 環境省訳
^変異原性試験、薬学用語解説
^変異原、日本環境変異学会
^ a b変異原性

外部リンク

日本環境変異原学会


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