増山江威子
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エピソード・人物

幼少期から宝塚歌劇団の大ファンである。宝塚に入団しようとした時期もあり、そこを受けるために前述のとおり、バレエをしていた[15]。しかし肺病で断念した結果、宝塚も断念することになったという[15]。夫の仕事が落ち着いた2005年から約9年間は宝塚大劇場付近に住んでいたといい、タカラジェンヌや関係者とも組に関係なく幅広い交流があるという[26][27]

児童劇団時代に麻生の引率で劇団東童の公演を見学、そこで王子様役を演じた俳優に憧れ「あの人と同じ舞台に立ちたい」と思った。その俳優こそが後に『ルパン三世』で40年近く共演し続けた納谷悟朗だった[28]

デビュー当初は本名で活動したが、演出家の星野和彦に「こんな名前じゃねえ、やっていけないよ」と高島易断に連れていかれ、現在の芸名となった[29]

同年代の仲間からは「トンチ」という愛称がある。本人によると、二人の実姉が“イッチー”“キョーチ”と呼ばれていたため本名が「トモコ」の増山も“トンチ”と呼ばれ、それが仕事仲間にも広がったという[30]

リー・レミックとは感じ、骨格が似てると言われ、一番アテやすいという[18]。『ハイウェイ』もよかったが、特に『酒とバラの日々』は感動しており、とてもやりがいがあったという[18]

アニメソングの歌唱も数多く担当していた。これは『ひょっこりひょうたん島』で出会った宇野誠一郎が増山をよく起用するようになったためで、当初は「私でいいの?」と思ったが、現在では「とてもうれしいことだった」と回想している[13][出典無効]。『ひょっこりひょうたん島』ではテケ役を演じていたが、この頃は、少年役にキャスティングされることなど想像もつかず、「プリンちゃんかしら、チャッピーかしら」と、女の子役だと思い込んでいた[15]NHKのプロデューサーに「いえ。男の子のテケですよ」とハッキリ告げられた時には、「エエーッ!私、男の子の役なんて、やったことないんです……」と、言ってしまった[15]。しかし演じていたところ意外に楽しくて、「やらせていただいて、よかった」と思ったという[15]

近年の声優志望の人に対しては、読む時にキャラクターを想像することで役作りに生かせるため、様々な本を読むことが大事だと発言している[13][出典無効]。

井上喜久子が『アタックNo.1』の再放送を見た後、井上が昔から好きな声の人物である増山がいたことに気付いたという[31]。子供の頃から普通に色々なアニメを見ていたため、声がテレビから流れるたびに、「あー好き、この人の声好き!」と思っており、声優の勉強を始めてから、その「好き」が繋がったという感じだったという[31]。増山とは井上がプロになってから、仲良くさせてもらっているという[31]久川綾が増山と同じ青二プロダクション所属なため、井上のことを紹介してもらい、毎年皆の誕生日にお祝いで食事に行ったりするくらい、仲良くさせてもらっているという[31]。井上によると会えば会うほど素晴らしく、いつも輝いている素敵な人物だという[31]。井上曰く増山は会うたびに、たくさんの愛をくれる、「永遠に憧れの人」、と語る[31]

夫は、TBSテレビのチーフ・プロデューサーを務めた政田一喜(2022年没)[8]。娘がいる[2][18]
仕事に対する姿勢

アニメのアフレコの際は「絵が主役」であり、「絵があるからこそ声もピッタリ合う」との考えを持っている。また、絵がないと演じてきた色々なキャラクターの声が混ざってしまうので、絵もなく突然「○○の声をやって下さい」と言われるのは苦手だと発言している[13][出典無効]。

アニメのアフレコの際に絵がほとんど入らないことに苦言を呈している。ある作品ではこのことが原因で台詞を入れ忘れたように見えるシーン[注 2]が完成してしまった他、絵と演技が一致しない場面が放送され「何で増山さんは何年もやってるのにこれ(演技)が出来ないのか」と投書が来てしまい、現場に「恥はかきたくない」「何とか収録時には絵が欲しい」と頼んだこともあるという[32]

以前はテレビ番組のゲスト出演など顔出しの出演も多かったが、近年は「みんなの知ってる私の声はハニーや不二子などの若い声。そんな若いキャラクターのイメージを壊したくない」という理由で顔出しをあまり好んでおらず[13][出典無効]、『大胆MAP』では顔出しを拒否するような発言もしている[21]。ただし、同番組ではアフレコをしている様子を遠目で録るという条件で承諾し出演した。2019年9月21日放送のNHK BSプレミアム『セカンドの美学』でも同様に顔を映さないことを条件にインタビュー出演した[33]
キューティーハニー

1973年放送の『キューティーハニー』で、初代ハニーの声を担当。リメイクである『キューティーハニーF』では友情出演として、神崎美津子の声を担当。『Re:キューティーハニー』では別世界からやってきたという設定で初代ハニーを再演した。

増山によると、それまでは可愛らしい役柄を演じることが多かったため、ハニーはセクシーな役を担当するようになる転機だったという[34]。また、ハニーはアンドロイドであることを意識して演じていたため、脱いでも「いやらしい」と思ったことはなかった[13][出典無効]。

2005年に再びハニーを演じた際は、「こんないい作品に出会えたということはそれだけで嬉しいものですね」とコメントしている[35]
峰不二子

1977年の『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』より、峰不二子役を沢城みゆきに交代する2011年まで長年にわたり演じた。

元々、2本製作された『ルパン三世 パイロットフィルム』では増山が不二子を演じており『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』にも参加予定だったが、実際に放送されると録音監督の田代敦巳から謝罪があり、何故か不二子役が二階堂有希子に代わっていたという[36]。一方、『TV第1シリーズ』の演出を担当したおおすみ正秋はこのことに関して後に「ルパンが不二子に挑みかかる場面があるんですよ。ところがその場面になるとシーンとしちゃって」「『どうしたの?』って聞くと『どうしてもできません』って」と、増山がお色気シーンをできなかったため仕方なく変更したと発言している[37]。その後、第14話「エメラルドの秘密」でキャサリン・マーチン役としてゲスト出演、キャサリンは前述の二階堂演じる不二子と頻繁に会話を交わしており、初代・二代目両不二子声優による共演回となっている。

その後も不二子への思いが強かった増山は、『TV第2シリーズ』放送前のオーディションに参加[注 3]。見事不二子を担当することになったという[13][出典無効][38]

『パイロットフィルム』が一般に知られていなかった当初は、「何故不二子が二階堂さんじゃないんだ」という抗議の投書が殺到。しかし日本テレビのスタッフからこれを聞いた増山は、「どうあがいても二階堂さんにはなれないから、私の持ち味でやるしかない」と発奮して演じ続けたという[20]


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