埼玉県
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埼玉県は、場面や分野に応じて北関東に区分される場合もあれば南関東に区分される場合もある。また、埼玉県は千葉県や東京都、神奈川県とともに「東京圏」を構成し、相互の通勤・通学などの流動が多いことなどを重視し、南関東に区分されることが多いが、衆議院議員総選挙における比例ブロックにおいては北関東に区分されている。
地形

県東部は関東平野のほぼ中央部に位置しており、全体的に低地で平坦な土地が広がる。利根川の分流(派川)である江戸川と利根川水系の中川が流れている他、それらの支流も数多く流れている。河床勾配が緩く、蛇行しているも多数流れることから洪水が起きやすい地域であったが、首都圏外郭放水路権現堂調節池(行幸湖)、大相模調節池などが建設され、現在も利根川中流と江戸川上流の堤防を拡幅強化する首都圏氾濫区域堤防強化対策などの治水事業が行われており、浸水被害は減ってきている。利根川と荒川に挟まれた地域には本庄台地や櫛挽台地からなる北武蔵台地が、荒川と中川に挟まれた地域は大宮台地が南北に広がっている。

県中部も関東平野のほぼ中央部西寄りに位置しており、荒川が流れており、荒川から西にかけて武蔵野台地、入間台地、高坂台地東松山台地江南台地などの台地が広がっている。ただし、台地に挟まれた地域は、荒川の支流である不老川、入間川などが流れており、周辺と比較すると標高が低い。そのため実際に令和元年東日本台風では荒川水系入間川流域の複数の河川で決壊・洪水被害も発生している。さらに西へ進むと狭山丘陵加治丘陵岩殿丘陵、比企丘陵などの丘陵が点在し、西に進むにつれて標高が高くなっている。

県西部は関東山地が広がっており、秩父山地に囲まれた地域では秩父地方(秩父盆地)を形成している。

分類地名
平地秩父盆地、関東平野(武蔵野台地、大宮台地、入間台地、江南台地、高坂台地、東松山台地、本庄台地、櫛挽台地)
丘陵岩殿丘陵、狭山丘陵、比企丘陵、加治丘陵
山地関東山地、秩父山地、奥秩父山地
主な山

甲武信ヶ岳、三宝山、雲取山宝登山両神山伊豆ヶ岳武甲山三峰山木賊山飛竜山和名倉山大平山奥秩父山塊
河川荒川、入間川、芝川鴨川鴻沼川綾瀬川、利根川、中川、笹目川新河岸川大落古利根川、元荒川、高麗川霞川、江戸川、黒目川成木川伝右川、渡良瀬川、垳川、神流川、新方川、不老川、都幾川柳瀬川
湖・湖沼・用水路秩父湖秩父さくら湖奥秩父もみじ湖西秩父桃湖狭山湖円良田湖玉淀湖神流湖彩湖宮沢湖鎌北湖名栗湖別所沼白幡沼伊佐沼武蔵水路見沼代用水野火止用水利根大堰六堰、首都圏外郭放水路

自然公園

分類公園
国立公園秩父多摩甲斐国立公園
国営公園国営武蔵丘陵森林公園
県立自然公園埼玉県立狭山自然公園、奥武蔵自然公園、黒山自然公園、埼玉県立長瀞玉淀自然公園、比企丘陵自然公園、上武自然公園、武甲自然公園、安行武南自然公園、両神自然公園、西秩父自然公園

隣接都道府県

埼玉県は隣接都県数が7都県と多く[10]、関東地方内では神奈川県を除く1都4県と接している[注釈 3]。長野県は未舗装道路中津川林道(長野県側は舗装済)のみでしか直接的な行き来は出来ず、さらに冬季や夜間は通行止めとなっている(詳しくは中津川林道の項目を参照)。山梨県も雁坂トンネル有料道路でしかアクセス出来ず、また長大トンネルの規制により危険物搭載車両は山梨県と直通できない。鉄道では東京都及び千葉・群馬・茨城県との県境を直接行き来している。

都府県市区町村
茨城県古河市猿島郡五霞町
群馬県伊勢崎市太田市藤岡市高崎市多野郡上野村、多野郡神流町佐波郡玉村町邑楽郡大泉町、邑楽郡千代田町、邑楽郡明和町、邑楽郡板倉町
千葉県松戸市流山市野田市
東京都北区板橋区練馬区足立区葛飾区清瀬市西東京市東大和市東久留米市武蔵村山市東村山市青梅市西多摩郡瑞穂町、西多摩郡奥多摩町
栃木県栃木市
長野県南佐久郡川上村
山梨県甲州市山梨市北都留郡丹波山村

気候

秩父地方は中央高地式気候、それ以外の地域は太平洋側気候である。また、内陸県であるため内陸性の気候も見られる。そのため冬季は全体的に冷え込みが厳しく、東京特別区横浜市千葉市などとは異なり毎日のように氷点下を記録する地域が多い。中でも秩父地方は特に冷え込みが厳しく、厳冬期は-10℃近くまで冷え込むこともある。一方、夏季は他県と比較して全体的に暑さが厳しく県内のほぼ全域で猛暑日がみられ、熊谷鳩山町などでは日本国内でも屈指の酷暑となり、40℃を超える気温も観測されている。降水量は全般的に少ないが、特に冬季の降水量が非常に少ない。

西部山間部・秩父地方 ・・・ 秩父盆地は典型的な内陸性の気候で冬寒く、夏暑くなる。一年を通して日較差が大きく、冬は秩父市内でも氷点下8度を下回る気温も珍しくないほどに冷え込み、1954年1月27日には-15.8℃の低温を記録した[11]。しかし、近年は都市化の影響などでの温暖化が著しく、1月平均最低気温は-3.8℃となっている[12]。夏は日中はかなり暑くなり、埼玉県の他地域と同様猛暑日が多いが、熱帯夜は非常に稀である。冬季は南岸低気圧の接近により、他地域が雨の場合も秩父地方は雪となることがほとんどであり、稀に30cm前後の積雪を記録することもある。2001年と2005年には秩父市の年間降雪量が200cmを超えるなど[13]、関東地方の都市の中では雪の多い地域である。秩父山地ではしばしば大雪となることもある。秋、春においても朝晩の気温はかなり下がるのが特徴である。


北西部平野部・上武 ・・・ 熊谷市深谷市などの群馬県との県境に連なる北部平野部は、夏は暑さの厳しい埼玉県内でも特に暑くなる地域で、しばしば40℃近い酷暑となることもあるなど日本一暑い地域の一つとなっている。2018年、熊谷市で、最高気温41.1℃を記録し、日本国内観測史上最高記録となった[14][15][16]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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