地震列島
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自分より年上で偉い立場にある予知会の学者たちにも臆することなく自分の意見を貫こうとする。行動力・正義感に溢れる人物だが、妻・裕子からは「仕事に忙しくて家庭や子供のことに無関心」と評されており、夫や父親としてあまり信頼されていない。作中で使用する黒いライターは、富子から贈られたもの。離婚を前に裕子と富子の会う場を設け、地下鉄の赤坂見附駅で待ち合わせをして表参道駅方面行きに乗り換えた直後に地震に遭う。
橋詰雅之
演 - 永島敏行ルポライター。富子の幼なじみ。以前から地震予知に消極的な学者や政治家たちに危機感を持っており、富子を通じて川津の取材を始める。富子に密かに想いを寄せており、数年前に上京した彼女を追って自身も東京にやって来た。川津に対してはその防災思想に共鳴する一方、男として複雑な感情を向けている。富子に川津との結婚を思いとどまらせるため彼女のマンションに向かうが、エレベーターで上階に行く途中で地震に遭う。
芦田富子
演 - 多岐川裕美川津研究所職員。ある日研究所にやって来た丸茂に、川津が東京直下型地震の可能性について意見を対立させたため彼の今後を心配する。現在暮らすマンションの一室は川津から事務所を住まいとして提供を受けたものであり、妻子ある川津とも互いに思慕を寄せ合いながらも、一線を越えられない微妙な関係を続けていた。やがて川津との結婚を決意し、川津夫妻と離婚協議のため、自宅を出ようとしたところを地震に遭う。
川津裕子(ゆうこ)
演 - 松尾嘉代千葉県市川市の一軒家に家族で暮らしている。これまで自分なりに家族のことを考えて暮らしてきたがいまいち家庭内が上手く行っておらず頭を悩ませている。最近は家のことに非協力的な川津に不満を持っていることから夫に冷めた態度を取っており、離婚を考え始める。富子を交えた離婚協議のため、午後3時半ごろに川津と合流し、赤坂見附駅行きの列車に乗っていた最中に地震に遭う。
梅島一枝
演 - 松原千明橋詰の仕事時に同行しているカメラマン。橋詰が行う助川への取材や川津研究所の防災実験などに付き添う。
官房長官
演 - 佐藤慶内閣総理大臣などが参加するゴルフコンペ「猪の会」の会員。予知会に造反を起こした川津を「学者らしからぬ学者」として興味を持ち、後日首相官邸らしき場所の地下の災害対策本部で、極秘に川津と総理を引き合わせる。
芦田浩蔵
演 - 松村達雄富子の父。結核にかかっているらしく入院中。少々図々しい性格。人づてに信州・諏訪に温泉付きの結核専門の療養所があることを知り、富子に「川津さんに頼んで私の入所費用を賄ってほしい」と頼む。その後起きた大地震では病院の外に逃げ出すが、地割れに落ちて挟まれた状態で地面が揺れて圧死する。
川津房江
演 - 村瀬幸子裕子の実母で川津の義母。有名な地球物理学者だった亡き夫・宗近の妻であることを誇る余り、川津の予知会における宗近の体面を汚すような言動を嫌悪し、川津研究所を一時閉鎖すると言い出す。隆一と2人だけで自宅にいたところ、地震に遭う。
統幕議長
演 - 鈴木瑞穂被災者の救助のため総理から自衛隊派遣を要請された後、「練馬駐屯地第1師団が都心部へ行き、高等地区には習志野駐屯地第1空挺団が到着しているはずですが、黒煙や熱風などでヘリが降りれない状態かも」と答える。
中年のサラリーマン
演 - 滝田裕介地下鉄の乗客の一人。とにかく臆病な人物。地震後、川津夫妻と共に車両の屋根に避難するが、徐々に増える水流を見て「このままだと皆溺れ死んでしまう!」と騒ぐ。その後も、目の前で乗客が水流に巻き込まれて死亡するたびにパニックを起こす。
中年の女
演 - 小林トシ江
ヒゲ
演 - 草野大悟地下鉄の乗客の一人。口ひげを生やしている。地震直後は恐怖の余り、地下鉄車両の屋根で楽な姿勢で待機していた人を水中に引きずり降ろして強引に入れ替わるなど横暴に振る舞っていたが、終盤では川津の献身的な行動に感化され、他の乗客たちと協力して地下からの脱出を試みる。
地下鉄の運転士
演 - 伊藤敏孝地震が起きた後、最寄り駅の地上出口に向かうが瓦礫により塞がれたため、パニック状態の乗客たちを落ち着かせて隣の駅に誘導しようとする。
国土庁長官
演 - 稲葉義男「猪の会」の会員。ゴルフコンペの休憩中、突然現れた川津が総理に東京の交通網の耐震などに関して危険性を指摘し出したため、慌てて総理に「防災体制は万全です」と告げる。地震発生後、官房長官から対策本部で流れ出た重油により付近が火の海になったことを責められるが、責任逃れのため「あれは不可抗力です」などと言い訳をする。
一之江教授
演 - 加藤和夫
志村教授
演 - 浜田寅彦
気象庁観測部長[4][12]
演 - 草薙幸二郎予知会の会議に同席し、終了後気象庁長官に内容を報告する。予知会での川津の「30日以内に東京直下型地震が起きる」との発言を暴言として捉える。万が一川津の暴言が予知会の意見として公になると、国民の混乱を招いて自分たちの進退問題に発展するため、長官に予知会から川津を外すよう進言する。
林地震課長
演 - 山本清気象庁の地震課所属。川津と親しくしている。地下3,000mの地点に傾斜計が置かれた岩槻(現・さいたま市岩槻区)の深井戸観測所の、地殻の変動と地盤の傾斜について把握している。本作品の冒頭の三原山の調査を終えた川津に、観測所のデータに気になる点が現れたと伝える。地震予知会で、前夜まで異常がなかった地盤の変化に、当日早朝に異常が見られたことを報告する。その後深井戸観測所の傾斜計が再び大きく変動し、川津に電話で伝える。
初老の紳士[12]
演 - 永井玄哉
伊藤教授[4][12]
演 - 早川純一
(役名不明)
演 - 児玉泰次
大臣秘書[12]
演 - 加地健太郎
川津の助手[12]
演 - 木村四郎川津研究所職員。冒頭で三原山の火口調査に訪れ、火口付近に降りた川津とトランシーバーでやり取りし、溶岩の表面が先月より3.1mも上昇したことを知る。後日マリアナ海底で噴火が起き、研究所に訪れた橋詰にマントルの流れと地震のメカニズムについて解説する。
(役名不明)
演 - 村尾幸三川津研究所の若手職員。川津たち研究所職員と共に、大地震を想定した自動車事故による火災の実験およびトンネル内での火災を想定した避難経路の研究を行う。
川津隆一[12]
演 - 松田洋治川津家の長男。父親を尊敬しており、房江からも将来は川津研究所を引き継ぐことを望まれている。ある夜、帰宅した川津に房江が転倒して救急搬送されたことを伝える。川津から離婚を示唆され、父との別れを悲しむ。
助川象三
演 - 三木のり平自宅で飼うキジで地震を予知してきたと自称する男。山奥の家屋で暮らしている。以前ナマズの地震予知説を否定したことが新聞に載り、詳しく話を聞くため橋詰が取材しに来る。橋詰に過去にキジの地震予知で命拾いした話やキジの鳴き真似を披露する。ひょうきんだがちゃっかりした性格。
渡辺教授
演 - 岡田英次
丸茂教授
演 - 大滝秀治地震予知会会長。「猪の会」の会員。川津の上司にあたり、川津夫妻の結婚で仲人を務めるなど彼に目をかけてきた。冒頭で川津や地震予知の専門家などと共に月例会を開き、地震の兆候について意見を取りまとめる。予知会での川津の「30日以内に東京直下型地震が起きる」との発言を暴言と捉え、その後の再三にわたる彼の不用意な行動に怒りを露にするが、やがて彼の熱意に心を動かす。川津から離婚協議の立ち会いを依頼されていた当日、大阪から東京に戻るための飛行機に乗るが、ランディング直後に地震に遭う。
気象庁長官
演 - 山ア努特別出演)従前から東京直下型地震に危機感を抱いており、防災思想を蔑ろにしたこれまでの東京の都市開発を強く不安視している。予知会における川津の言動に理解を示し、秘密裏に内閣が彼と接触を持つきっかけを作った。
内閣総理大臣
演 - 佐分利信「猪の会」のゴルフコンペの休憩中に初対面した川津から、近日中に東京直下型地震の可能性があるとの主張を聞く。後日首相官邸の地下にある災害対策本部で、極秘に来てもらった川津から地震や街の防災について詳しく話を聞く。地震直後に災害対策本部に大臣たちを集めて速やかな被災者たちの人命救助を指示するが、巨大モニターに映し出された被害映像で自身や政府の防災に対する考えの甘さを知ることとなる。

※以上は映画クレジット順。以下はクレジット表記なし。

TVプロデューサー:風間健[11][注釈 3]

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}財界人(総理のゴルフ相手):久遠利三[要出典]

財界人(総理のゴルフ相手):山本武[要出典]

※以下は役名、または役者名が不明の人物。
(役名不明)
(役者名不明)丸茂の右の席に座る男性。予知会の重鎮の1人。予知会の会議では、「地震予知の本命は体積ひずみ計地震計であり、岩槻の傾斜計だけでは判断の基準にならない」と意見を述べる。「防災は政府の仕事で、我々学者の仕事ではない」との考えを持つが、川津から反論されて立腹する。
(役名不明)
(役者名不明)予知会の会議で丸茂の左の席に座る黒縁メガネの男性。予知会の会議では、岩槻の傾斜計のデータだけで東京直下型地震の可能性を告げる川津に苦言を呈する。
(役名不明)
(役者名不明)予知会の会議で上記の黒縁メガネの男性の左の席に座る別のメガネの男性。予知会の会議では、エネルギーの蓄積状況から「関東地方には少なくともあと10年はマグニチュード8クラスの地震は起きないことになっている」と主張する。川津の意見に対し、「現在、最も危険視されている東海地震の予兆を未然にどうやってキャッチするかが大事」と突っぱねる。
自治大臣
(役者名不明)地震後の災害対策本部で、総理に警視庁のレスキュー隊も消防庁の消防車・救急車も作中の災害に対応できるだけの力を持っていないことを告げる。続けて、道路が寸断されて陸からの救助活動は不可能に近いことを伝える。
女の子
地下鉄の乗客の一人で、年は小学校低学年ぐらい。両親と地下鉄に乗車中に地震に遭う。地下鉄構内に水が流れ込んだ後、川津夫妻など他の乗客と共に車両の屋根に避難するが、しばらくして両親を水流に巻き込まれて亡くす。その後は母親代わりに接する裕子に守られながら困難に耐える。
スタッフ


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