地球
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この元素別質量百分率はクラーク数として纏められている[21]。ほとんどはケイ酸塩など金属酸化物の形で存在する[21]

対照的に、中心部分は鉄やニッケルが主体である。地表面の71.1%は液体の)で被われており[22]、地表から上空約100kmまでの範囲には窒素・酸素を主成分とする大気がある。大気の組成は高度によって変化する。

地球はほぼ球形であるため、海抜0mの地表面に立った人が一度に見渡せる範囲は水平線が生じる半径3km?5kmの円の内側に限られる。分かりやすい事例として、遠方に向かって航行する船,長い直線形の橋,水面に立つ送電用鉄塔の列は、水平線に近づくと下方に沈み込み、海面に隠れてしまうことが挙げられる。また、電離層通信衛星中継回線を用いない無線通信にも、水平線までの見通し距離内でしか通信出来ないと言う制約が生じる。さらに、緯度が変わると夜間に見える天体に違いが発生する。地球が球体である証拠は生身の人間には実感しにくいため、かつては地球平面説が信じられたこともあった。
動き
公転

円に近い楕円形の軌道を描いて太陽の周りを1.0000太陽年に1回公転し、また0.9973平均太陽日[1]に1回自転している。天の北極から見て、自転・公転ともに反時計回りである。

この楕円の形は10万年ほどの周期で変化することが天文学者の研究でわかっている[23]。楕円の軌道離心率は0.0167[1]である。

1太陽年とは太陽が春分点から春分点まで一巡りする時間、すなわち季節が一巡する時間をいい、365.242 19[2]である。地球の歳差により春分点が移動するため、1太陽年は、恒星が動かないものとして見た時に地球が太陽の周りを一周する時間として定義される1年(恒星年)より短い。1恒星年は約365.256 36日である[2]
自転詳細は「地球の自転」を参照ディープ・スペース・クライメイト・オブザーバトリーによって撮影された地球の自転。軸の傾きを示している。

地球が自転して元の位置に戻るのに要する時間を「自転周期」といい、2種類ある。

一つは恒星に対してのもので、これを恒星日という。正確には、春分点南中してから次に南中するまでの時間をいう。恒星日は、平均として23時間56分4.0905秒である[24]

もう一つは、太陽に対してのもので、これを平均太陽日(LOD)という。厳密には天の赤道上を等速運動するとした仮想太陽(平均太陽)が、南中してから次に南中するまでの時間をいう。日常生活においては、平均太陽日の方が重要であり、時間の単位(国際単位系における位置づけ)又は暦の単位[注釈 3]である「」はこれに基づいている。

平均太陽日(LOD:つまり日常にいうところの「1日」)の長さは、24時間ちょうどではなく、24時間 + 1から2ミリ秒程度である。LODの長さは一定ではなく、日々変動している(日#一日の長さ(LOD:Length of Day))。これに対して、時間の単位としての日は正確に86400秒である。

1太陽年や1恒星年を表現するのに用いられる1日は、太陽系天体の位置計算における時刻引数として使用される力学時(Dynamical Time)における1日であるが、1平均太陽日と考えても特に問題はない。

平均太陽日は、6億年前には約22時間相当であり、その時点での1年は約400日相当であったと推測されている。また、地球誕生直後の1年は2000日相当と推測されている。このようにかつて早かった自転速度は徐々に遅くなっている。これは、月や太陽の引力によって起こる潮汐作用で動く海水が自転運動よりも遅く、摩擦抵抗として作用するためである。10億年後には地球自転は31時間になると試算されている[25]。ただし、短期的(50年 - 100年程度という意味)には必ずしも長くなっているわけではなく、この30年間では短くなっている。地球の自転と一日の長さ(LOD)の詳細については、「地球の自転」・閏秒を参照のこと。
赤道面の傾き

地球の赤道面は公転面に対して約23度26分傾いている。この傾きは自転軸の傾きでもある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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