地球連邦軍
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しかし、1998年のプラモデルパーフェクトグレードガンダム』発売の際に、地球連邦が「Earth Federation」、地球連邦軍が「E.F.F.(Earth Federation Force)」に変更され、中でも宇宙軍を表す「E.F.S.F.(Earth Federation Space Force)」が主に用いられるようになった。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}これは、「U.N.T. SPACY」が国際連合宇宙局と混同されかねないという理由があったためで、[要出典]以前からある表記に矛盾を起こさないように「U.N.T.」には「非通常戦術(Under Normal Tactical)」、「SPACY」には「特別分類建造場(SPecial Assortment Construction Yard)」という略称がつけられた。また「U.N.T.」は「統合核技術研究チーム(Unified Nuclear Team)」、「SPACY」は「超一等軍用機工廠(Super Primal Aviation Construction Yard)」の略であるともされる[8]。なお、地球連邦陸軍は「E.F. ARMY」という表記が用いられていたが、21世紀初頭には「E.F.G.F(Earth Federation Ground Force)」の表記も見られるようになった[9]

なお、EFSFという略称を持つ実在の組織としては、欧州金融安定化基金(EFSF:European Financial Stability Facility)が存在している。
組織形態

サイドを含む、地球圏全域に部隊が駐留している。地球連邦に敵対する勢力は上層部の描写も多く、時には最高指導者自らがモビルスーツなどに乗って最前線で戦うことさえあるのに対し、連邦側は主人公の所属する部隊を中心に描かれ、それより上の指揮系統はあまり登場しない。なお、地球連邦軍では「士官学校未卒の軍人は、佐官以上の階級に昇進出来ない」とする規則が存在する[10]

以下の組織形態は『公式百科事典』、『戦略戦術大図鑑』、『一年戦争全史』などを参考資料にしている。
統帥機構
文民統制
連邦軍は連邦議会により選出される首相を長とした地球連邦政府の下にあり、連邦安全保障会議を通じてシビリアンコントロールがなされている
[11]。しかし一年戦争におけるコロニー落としの惨禍により連邦政府の統治能力は大幅に減退し、代わって独自の指揮系統を維持できた連邦軍の発言権が増大した結果、後にグリプス戦役等の軍の暴走を招くようになったとされる。政府直属の諜報機関として中央情報局が存在している。
軍政・軍令機構
連邦軍内の最高意思決定機関は連邦安全保障会議の下にある最高幕僚会議であり、これは各軍政軍令機構の連絡会議とされる。軍政機構としては地球上の陸海空軍を統括する地球軍省と、宇宙軍を統括する宇宙軍省に分かれている。一方、軍令機構については参謀本部[12]に四軍の作戦・指揮が一本化されている。四軍の軍令機構統一はジャブロー建設時に併せて行われたとされており、そのために統合参謀本部とも呼称される。また作戦本部についても言及されるが、これは参謀本部内部にある作戦室を指す[13]。なお軍の諜報機関として情報部があり、主な人物にアリス・ミラーデン・バザークなどがいるが上級組織の帰属も含めて詳しいことは不明。
連邦軍総司令部
「総司令部」は他に「司令部」「総本部」「本部」「ジャブロー」とさまざまな名称があるが、どれも明確な組織ではなく基本的に参謀本部のことを指している。これは連邦政府の統治能力減退や軍政組織が分割されているため、統一した組織を有する参謀本部が総司令部と同義に受け止められたためである。一年戦争開戦前は高度なネットワークで人員管理、物資の調達、それらを分配する兵站に至るまで全てを総司令部で牛耳っていたが、ジオン軍によるミノフスキー粒子とMSによる戦略が実行される事で崩壊した[14]。一年戦争当時、連邦軍総司令部は前述の理由で参謀本部がある南米のジャブローにあった。0083年11月の『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の段階でもジャブローに存在したが、0087年のグリプス戦役初期にはすでに移転しており、ジャブローはエゥーゴによる襲撃を受けた直後にティターンズの仕掛けた核により自爆。それ以降、劇場版『逆襲のシャア』でチベットのラサから移転しているというセリフが存在しているだけで、総司令部がどこに置かれたのかは不明である。なおレビル大将については連邦軍総司令官とされているが、これは地球や宇宙における実戦部隊の総司令官である[15]。テレビ版第23話では、参謀本部の決定に従ってレビルが行動している描写がある。彼が地球・宇宙の双方において大作戦の実戦部隊を率いた点について、参考資料は彼の「ジオンに兵なし」演説によって形成された英雄像の重視、連邦軍の人材払底を理由として挙げている。『THE ORIGIN』アニメ版は連邦軍の制服組トップを統合参謀本部議長としており、一年戦争前の段階でゴップがその職に就いていた。
地球連邦陸軍

E.F.G.F. / E.F.ARMY地球各地を担当する方面軍と陸軍航空隊があり、劇中ではヨーロッパ方面軍(OVA機動戦士ガンダム MSイグルー2 重力戦線』)や極東方面軍(『第08MS小隊』)[16]、オーストラリア方面軍(『コロニーの落ちた地で…』)など[17]が登場する。主な所属人物にミケーレ・コレマッタイーサン・ライヤーコジマパウルスなどがいる。ヨーロッパ方面軍では囚人兵部隊が存在する。彼らは特攻まがいの任務を与えられた[18]。極東方面軍では、問題のある兵士を危険な任務につかせたり、捨石めいた作戦も立案された[19]。また、方面軍は戦時には海軍・空軍の部隊が付属され統合軍としても運用されている。
地球連邦海軍

E.F.N.[20]各艦隊と沿岸防衛艦隊が存在する。コロニー落としによって甚大な被害を受けている。主な所属人物にバッフェなどがいる。漫画作品「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」では一年戦争後に再建されたが、極めて小規模な物であり、自分たちの存在意義を示す大義名分的な対象として、潜水艦等で海洋に潜伏するジオン残党を裏で支援しているという記述がある。漫画作品『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』ではオデッサを攻略するために最低でも6隻の航空母艦を含む大艦隊が登場した。[21]この艦隊はブリストル湾口でマッド・アングラーによる攻撃を受け、空母2隻と強襲揚陸艦3隻を喪失した。[21]その後、ジブラルタルを護るジオン軍を攻撃した。オデッサの戦いではマ・クベ中将の自爆に巻き込まれて多数の艦艇を喪失した。
地球連邦空軍各防空隊と輸送航空隊が存在する。主な所属人物はサミュエラテキサン・ディミトリーなど。
地球連邦宇宙軍

E.F.S.F.ジオン共和国建国の翌年、U.C.0059に地球圏の治安維持を目的として設立。マゼランサラミスといった宇宙艦艇を有し、ルナツーや占領後のコンペイトウ(ソロモン)を宇宙における拠点とした。主な所属人物にロドニー・カニンガンワッケインなどがいる。
一年戦争前
平時編制として、コロニー駐留軍・月面駐留軍・独立機動軍がある。独立機動軍は各方面軍と外周警備艦隊を有していた。
一年戦争時
中核部隊として宇宙総軍がある。反攻作戦時には第一連合艦隊、第二連合艦隊(第三艦隊が含まれている)があったが、ソロモン攻略戦時に後者が大きな損害を負った後、三個大隊(複数の艦隊を含む編成)に再編される。しかし、総軍司令官レビル大将が直率する第一大隊はソーラー・レイの照射で壊滅している。なお、ア・バオア・クー攻略戦に第一大隊残余は戦艦ルザルの元で再編成をして戦闘加入しているので、この部隊のことをルザル艦隊とも言う。この他、一年戦争後期にはサイド6に地球連邦の駐留軍がいる事が描かれている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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