参照[10][11][12][28][14]
製作:田中友幸
脚本:関沢新一
音楽:伊福部昭
撮影:長谷川清
美術:本多好文
録音:矢野口文雄
照明:佐藤幸次郎
編集:田村嘉男
助監督:岡田文亮
馬淵薫による準備稿台本では『ゴジラ対宇宙怪獣 地球防衛命令』と仮題され、登場怪獣はゴジラ、アンギラス、魔神ツール(新怪獣)、キングギドラ、ガイガン、メガロが予定された[出典 29][注釈 16]。次の関沢新一による検討用台本は『キングギドラの大逆襲』と仮題され、登場怪獣はゴジラ、ラドン、バラン、キングギドラ、ガイガン、モグ(新宇宙怪獣)が予定された[出典 30]。その後、新しく書かれた検討用台本では『ゴジラ対ガイガン キングギドラの大逆襲!』となり、登場怪獣はゴジラ、アンギラス、モスラ幼虫、キングギドラ、ガイガン、メガロが予定された[94]。両者の脚本は、いずれも地球怪獣と宇宙怪獣の対決を描いた侵略ものであり、ゴジラタワーが登場することも共通している[27]。
本作品前後の「東宝チャンピオンまつり」では、ゴジラとキングギドラの対決が軸となっており、この春興行前の1971年春興行では『怪獣大戦争』の改訂版『怪獣大戦争 キングギドラ対ゴジラ』、同年冬興行では、キングギドラが初登場する『三大怪獣 地球最大の決戦』の短縮再編集版『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 地球最大の決戦』が盛り込まれていた[3][16][注釈 17]。これに続く本作品も当初、キングギドラの逆襲編として製作され、公開時のタイトルが『ゴジラ対キングギドラ 地球攻撃命令』と予定されたが[注釈 18]、東宝上層部による「新怪獣ガイガンをメインにしたほうがいい」との判断から前面にガイガンを打ち出す方針となり、現行のタイトルに改題された[出典 31][注釈 19]。なお、本作品には『三大怪獣 地球最大の決戦』からゴジラとキングギドラの戦闘シーンの映像が、『怪獣総進撃』からアンギラスとキングギドラの戦闘シーンの映像が、それぞれ一部流用されている。 「チャンピオンまつり」に組み込まれてからのゴジラ映画の制作予算は、全盛期の3分の1以下と大幅に削減された。そのため、本編には主要俳優に出演料の安い新人が使われ、特撮では過去の作品から大量に映像が流用されている[出典 32][注釈 20]。また、ナイトシーンが多いのも特徴であり[33]、過去作品では日中シーンである映像も、本作品では劇中での夜間シーンに合わせてフィルターで夜景処理している。ゴジラとアンギラスが海を泳ぐ場面は巨大プールで撮影されているが、同年公開の20世紀フォックス作品『ポセイドン・アドベンチャー』も同じ方法で撮影された。ガイガンがコンビナートを襲撃するシーンは、夜間のオープンセットで撮影された[98][注釈 21]。 1969年の『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』以来、撮影は本編版と特撮版を分けない一班体制で行われていたが、東宝の特殊技術スタッフが東宝映像の所属となったことにより、同社の制作協力という形で本編と特撮の二班体制が復活した[99][100][注釈 22]。 本作品は、第1作『ゴジラ』(本多猪四郎監督、1954年)から一貫してゴジラを演じ続けてきた中島春雄による最後のゴジラ作品でもある[出典 33]。中島は前年に東宝をリストラされ、系列の撮影所横のボウリング場勤務となり、怪獣役は引退していた。そのため、前作『ゴジラ対ヘドラ』(坂野義光監督、1971年)と同様、本作品のオファーを受けた際にも中島は一度はこれを固辞した。
撮影