土曜ワイド劇場
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この番組の好調を受けて、他局でも長時間ドラマが次々と制作され、1981年には2大サスペンスの一角・日本テレビで『火曜サスペンス劇場』がスタートし、さらに1982年にはTBS裏番組として『ザ・サスペンス』をスタートさせる[5]。出遅れていたフジテレビ[注 6] でも1984年に『金曜女のドラマスペシャル』をスタートさせ、2015年4月開始の『金曜プレミアム』まで単発番組を続けていた。テレビ東京でも2001年1月に『女と愛とミステリー』がスタート。1980年代前半には2時間ドラマが全盛で8本の枠が存在した[4]

しかし2000年代以降は2005年11月に日本テレビの『火曜サスペンス劇場』が『DRAMA COMPLEX』→『火曜ドラマゴールド』になった後2007年3月に2時間ドラマ枠撤退、2006年4月にTBSの『月曜ミステリー劇場』が『月曜ゴールデン』→『月曜名作劇場』になった後2019年3月に2時間ドラマ枠撤退、同年10月にフジテレビの『金曜エンタテイメント』が『金曜プレステージ』→『赤と黒のゲキジョー』→『金曜プレミアム』になった後2019年9月に2時間ドラマ枠撤退、2009年4月にテレビ東京の『水曜ミステリー9』が『水曜シアター9』に(2010年9月に枠自体廃止したが2011年10月に復活、2015年10月から『水曜エンタ・水曜ミステリー9』として放送されていたが、2017年3月で終了により2時間ドラマ枠が一旦撤退したが、2020年4月から『月曜プレミア8』枠で月に1?2回の放送として復活)と、サスペンス作品の撤退や映画等も含めた多ジャンルの番組を放送する長時間枠に移行される傾向にあるが、テレビ朝日の『土曜ワイド劇場』はほぼ純粋なサスペンス作品枠となっていた(ただし2011年より『月曜ゴールデン』が再びほぼ純粋なサスペンス作品枠に移行。一方で『金曜プレミアム』はサスペンスドラマの比率が大幅に減少)。2012年に『土曜ワイド劇場』は35周年を迎えた。

当初はフィルム撮影によるテレビ映画が殆ど(ただし第1作『田舎刑事』はVTR作品である)だったが、1982年頃からVTR撮影の作品も本格的に制作されるようになり[注 7]、その後当初はフィルムで作られた作品もVTRに移行していったが、その一方で「西村京太郎トラベルミステリー」や「高橋英樹の船長シリーズ」など1993年頃までフィルム撮影を続けていた作品もあった(ただし1990年代の作品はフィルム撮影であってもVTR編集されたのが存在する)。2000年代後半からほとんどがハイビジョン制作であるが、この作品の場合、アナログ放送では13:9(→14:9→2010年7月より16:9レターボックス)のサイズで放送される。

番組初期から1980年代半ばまで、裏番組のテレビ三面記事 ウィークエンダー対策として、22:00前後の20分間にはCMを入れず濡れ場やレイプシーンを入れていた[10][11]明石家さんまはこれを「10時跨ぎガール」と呼んでいた。また、サブタイトルを視聴率獲得のための武器としており、「全裸」「人妻」など扇情的なフレーズが盛り込まれた長いサブタイトルを新聞欄に載せたり[4][10][12]、予告映像にも濡れ場や扇情的なシーンを入れていた。なお、1990年代まではこれらのシーンが含まれた作品がテレビ朝日の「傑作ワイド劇場」などで再放送されていた。

数ある作品の中には、連続ドラマ化した作品(『家政婦は見た!』、『相棒』、『警視庁捜査ファイル さくら署の女たち』、『警視庁・捜査一課長』など)や、反対に連続ドラマから単発化(『赤かぶ検事奮戦記』、『法医学教室の事件ファイル』など)された作品も存在している。

朝日放送制作の作品の中には、事件解決後の人々の場面が視聴者の想像に任せると言う体裁となる作品もある。

2012年10月6日からは15分拡大され、21:00 - 23:06の放送へと変更した[13]。ただ、前週の9月29日は編成上の都合はあるものの、21:00 - 23:06で放送されている。
単独番組としての終了、シリーズの終焉とその後

2016年3月26日をもって、単独番組としての本枠は終了[注 8] となり、同年4月2日から単発特別番組新枠『土曜プライム』が開始されたが、『土曜ワイド劇場』はその一企画に降格となり[注 9]、それ以外のドラマやバラエティーも放送する。なお、新枠でも本枠で見られた月1回の朝日放送制作による放送回が維持される[14]。これにより、月1回ある朝日放送制作の週に必ずしも『土曜ワイド劇場』を放送するとは限らず、当該週に『土曜ワイド劇場』以外のラインナップを放送した月には同枠で『土曜ワイド劇場』の放送がある場合にはすべてテレビ朝日制作となる。

2017年4月8日、『土曜プライム』の終了に伴い、この『土曜ワイド劇場』も単独枠時代も含めて40年の歴史に終止符を打った。最終回の作品は『西村京太郎トラベルミステリー67 箱根紅葉・登山鉄道の殺意』。なお、4月22日から土曜20:54 - 21:54に『サタデーステーション』を開始した[15][16] こと(2018年4月からは22:10まで放送時間拡大)ならびに同月15日から21:58 - 22:59に日曜未明(土曜深夜)に放送された『あるある議事堂』を改題・リニューアルした『こんなところにあるあるが。土曜・あるある晩餐会』を放送[17][18](後者については同年9月で終了)。これに伴い、『土曜プライム』で放送してきた『土曜ワイド劇場』および『土曜ワイド劇場』ではない『土曜プライム』のドラマ作品について、同月9日開始の日曜10:00 - 11:50に新設される2時間ドラマ枠『日曜ワイド』にて放送することを、テレビ朝日が同年2月10日に発表した。また、同枠では同年6月11日から新作も放送しているが、過去作品についてはすでに『ミステリー傑作選』として放送しており[19]、それ以外では『帯ドラマ劇場』の総集編も放送された。また、『日曜ワイド』以外にも新作を放送する枠として、同年3月16日から編期末期首限定で放送される『ミステリースペシャル』枠も用意され、シリーズによっては『ミステリースペシャル』でも『日曜ワイド』でも放送される作品があった(例:おかしな刑事)が、『ミステリースペシャル』は2018年4月1日を最後に終了した[注 10]。その『日曜ワイド』についても2018年3月25日を以て終了となり、同年4月8日より同じ日曜21:00 - 23:05枠にて、『日曜プライム』を放送開始し、『土曜ワイド劇場』時代のラインナップの新作も不定期で放送されていた[20]。その後同枠は2020年9月27日で終了となったものの、2時間ドラマの新規制作を完全に諦めてはおらず、以降は改編期などを中心に新作を不定期で放送している。また、これらとは別に、2018年10月からは、BS朝日でかつての土曜ワイド劇場と同じ時間帯で本枠の作品を放送する『土曜劇場』が新たに設けられている。

2022年、テレビ朝日は同年一杯で不定期で放送されていた2時間サスペンスドラマ自体の放送を終了することを発表した。
歴代タイトルロゴ

初代:1977年7月2日 - 1996年3月30日

2代目:1996年4月6日 - 2016年3月26日

放送時間の変遷

単独番組として放送された期間のみ、放送時間を記す(『
土曜プライム』の一企画として放送されている期間については同項を参照)。

放送期間放送時間 (JST)放送分数
1977.7 - 1979.3土曜21:00 - 22:2484分
1979.4 - 1996.3土曜21:02 - 22:51109分
1996.4 - 2012.9土曜21:00 - 22:51111分
2012.10 - 2016.3土曜21:00 - 23:06126分

補足

作品によってはDVD版がリリースされることがある。
制作局

番組制作はキー局であるテレビ朝日と朝日放送テレビが担当している。


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