技術の習得は個人差があり、国家資格を要するものも多い。ハンドガイド式ローラーを操る土工 建築業の地業、主に掘削、床付け(地均し)、杭工事、基礎工事、間知石積および擁壁工事の技術を持つ職方又は建築業全般の雑務をこなす職方。 建築業は、土木とは逆に職種が多種多様のため、職域で不明瞭な部分が多く、雑務をこなす自由な立場の者が必要になり、それを主に鳶職の見習い、もしくは高所作業をできない者が日雇い契約で鳶業者から派遣される。ただし鳶業から分離派生した業種として派遣される場合もある。 杭工事および間知石積については専門分業化が進んでいる。木造建築において一定規模以上のものは、法令により鉄筋コンクリート基礎が義務付けられている。 杭工事およびコンクリート擁壁については専門分業化が進んでいる。地業ではないが、コンクリートを流し込む作業も専門工と共に土工が担当する。 建設業以外の土工。正式には土木会社が請け負うことの多い林道、農道、水路、灌漑施設および港湾施設の小規模工事では、組合などが自前で行うことも多い。これらに継続的に従事したことで高い技術を身につけた者も土工と言える。 この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
丁張りを作成し、それを基準に位置や高低を決める - 簡単な大工工事と測量技術。
掘削 - 土木工事の基本であり、シャベルから大型の掘削機械まで使用する。また、必要に応じて法面に土留を行う。
土留
矢板鋼板工法 - 形鋼を専用機械で地盤に打ち込む。
H鋼杭打ち矢板工法 - H形鋼を専用機械で地盤に打ち込み、その間に形鋼をはめ込む。
床付け - 決められた高さにする地均し。高低差に合わせ掘削した地盤面を均す。手作業でシャベルなどを使い、測量しながら均す。
土砂、砂利および敷石の布設、敷き込みおよび締め固め。 - 測量しながら決められた仕様にもとづいて前記の材料を層を成すように敷き込み、都度、専用機械で締め固めを行う。
側溝
縁石の布設 - 石工事としての技術が必要。
排水面のコンクリート布設 - 左官工事としての技術が必要。
アスファルトの布設 - 専用の大型機械と締め固めの機械を操作して行う。
建築工事業の土工
木造建築
地業
掘削
杭
基礎工事
遣り方
掘削
床付け
割栗
基礎本体
束石
コンクリート基礎
布基礎
耐圧盤基礎
建築基準法および宅地造成法にもとづく間知石積
コンクリート建築
地業
掘削
杭
基礎工事
床付け
コンクリート躯体
コンクリート打設
仮設施設
自立式クレーンの基礎
足場の床付け
建築基準法および宅地造成法にもとづくコンクリート擁壁
その他の土工
名称問題
出典検索?: "土工"
江戸時代に生まれた呼称「土方(どかた、つちかた)」(ドカタ(主としてインターネット掲示板で表記される)、ドカチンとも称される)は、土建屋という呼び方と共に差別用語および放送禁止用語と扱われることがある。しかし「方」は古来より火付盗賊改方、各々方および奥様方など、敬称として用いられていたため、本来は「土方」にも差別的意味合いはない。
かつては、馬方(陸運荷役)や船方(水運荷役)など、様々な職業において下働き、雑役および重労働を担う職業が存在したが、昭和30年前後から、モータリゼーションや機械化に伴い、職業としても名称としてもほとんど見られなくなった。しかし、地業に係わる細部についてはどうしても人の手が必要であり、これが馬方や船方などの名称と併せて土方という名称に集約された。
田中角栄は尋常高等小学校を卒業後、土木の仕事をしていたが、工事現場でとある老爺に言われた「土方、土方というが、土方はいちばんでかい芸術家だ。パナマ運河で太平洋と大西洋をつないだり、スエズ運河で地中海とインド洋を結んだのもみな土方だ。土方は地球の彫刻家だ」という言葉に感銘を受けている。
名称問題の要因
主因
建設業、電力、鉄道又はイベント業者などの業種に対し、手配師と呼ばれる者、ヤクザ又はその企業舎弟、似非右翼、似非人権団体、在日外国人など、かつての鳶職などにおける顔役が、自らの組織に属する者や同胞である不法就労者、債務者又はドヤ街に住む者を直接又は自前のタコ部屋に住まわせ、半ば強制的に日雇い契約で土工として派遣した。これが労働者派遣法違反と扱われ、土方と呼称された。[要出典]このように、土方と呼ばれる人たちには、住所と契約などの一種の身分的不安定のイメージがついている。
社会的認識
戦前や戦後の成長期に、日雇い労働者を中心とした建設業従事者に対する以下のようなイメージが、土方という言葉を差別用語として忌避する原因となった。[要出典]
きつい・汚い・危険、いわゆる3K。
手配師と呼ばれる暴力団などとの癒着から、過重労働およびサービス残業(長時間労働)の強制・監禁労働および飯場(僻地の場合もある)と呼ばれる粗末な生活環境で働くこと。
犯罪者が捜査から逃れるために飯場を隠れ蓑にすること。
地方公共団体(自治体)で余った予算(税金)を消化するため、年度末(毎年2月?3月頃)に集中して行われる季節労働とそれに伴う行政との癒着。
上記のようなイメージの連想から、IT業界で働いている者が、豊富な知識・技術と比較し、割に合わない低賃金の労働現場に仕える自らを卑下してIT土方と呼ぶことがある他[1]、生物系の大学を卒業したにもかかわらず博士研究員を続ける又はこれに関連した派遣業に従事している者をピペット土方と呼ぶことがある。[2]またインターネットスラングとして、援助交際や性風俗店で売春して生計を立てている者を膣ドカタと呼ぶことがある。
その反面、大型工作機械を自由に動かしたり、緻密な計算と職人技術、純粋な成果主義と他の職業よりも高収入を得る可能性からメタルカラーと呼ばれ、バブル景気崩壊後、会社勤めを嫌った若者があえて建設業界に従事するケースも多い。日本の優れた建設技術を支えているのは自分達という自信と誇りから、建設業従事者の中には自ら土方又はガテン系と称する者も現れている。