国際連合安全保障理事会
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2024年現在、日本は13回非常任理事国選挙に立候補して、1978年に辞退した1度[注釈 3]を除いて12回当選しており[6][7]、加盟国の中で最多となっている[8][9]。1958年-1959年、1966年-1967年、1971年-1972年、1975年-1976年、1981年-1982年、1987年-1988年、1992年-1993年、1997年-1998年、2005年-2006年、2009年-2010年、2016年-2017年に理事国を務めたほか、2023年-2024年の理事国に選出されている[8][9]。2018年現在の通算の期間は22年となった。日本が12回当選する一方、140ヶ国は1度だけの選出か未選出である。2008年10月17日に実施された2009-10年の改選に当たっては、アジア・グループ枠では日本の他にイランが立候補していた。
サウジアラビアの辞退
サウジアラビアは2013年10月17日に一度は当選したが、翌18日に安保理のメカニズム・二重基準が国際紛争への適切な対応を不可能にしていると批判して、非常任理事国入りを辞退するとの声明を行った[10][11][12]。このため、サウジアラビアの代わりとなる非常任理事国を選ぶやり直しの投票が12月6日に行われ、ヨルダンが選出された[13]
決議「国際連合安全保障理事会における拒否権」も参照

意思決定は9ヶ国の理事国以上の賛成票による。ただし、重要問題である実質事項の決定においては、安保理常任理事国は拒否権を有し、1ヶ国でも反対すると成立しない(大国一致の原則と言う、ただし紛争の平和的解決及び地域的取極又は地域的機関による地方的紛争の平和的解決に基く決定については、紛争当事国は投票を棄権しなければならない)。これを国家主権の平等に反しているとして疑問視する声も多いが、5ヶ国の一致により決議の実効性を保ち、かつ安保理常任理事国が世界の安全保障に関して重大な責任を負う為、このような制度が設けられている。しかし、現実には国益偏重の拒否権行使が横行している。

世界の安全保障にとって脅威となる存在・国家が現れた場合、理事会で対応が議論されてしかるべき対応がなされる事になっている。これは、拒否権との矛盾が生じないように安全保障に関して理事国間で見解が決裂することはあり得ないという前提に基づくものである。しかし、実際には冷戦当初から安保理常任理事国で特にアメリカとソ連の対立により、意思決定が成されない事態が多く発生した(詳しくは、国際連合の歴史を参照)。

このため1950年に「平和のための結集決議」が採択されて、安全保障理事会が決定を下すことができない場合は緊急特別総会を開いて問題解決を行うことができるようになり、安全保障に関する一定の権限が総会にも付与された。
議長国詳細は「国際連合安全保障理事会議長」を参照

安保理議長国は構成国の英語名でアルファベット順・1ヶ月単位で交代する持ち回り制となっている[1]

2024年の安保理議長国国月
フランス
(France)1月
ガイアナ
(Guyana)2月
日本
(Japan)3月
マルタ
(Malta)4月
モザンビーク
(Mozanbique)5月
韓国
(Republic of Korea)6月
ロシア
(Russian Federation)7月
シエラレオネ
(Sierra Leone)8月
スロベニア
(Slovenia)9月
スイス
(Switzerland)10月
イギリス
(United Kingdom)11月
アメリカ合衆国
(United States)12月

補助機関

安全保障理事会の補助機関として以下のようなものがある。

軍事参謀委員会

平和構築委員会

ほか
常任理事国改革詳細は「国際連合安全保障理事会改革」を参照
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 正式名称はグレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国である
^ 正式名称はソヴィエト社会主義共和国連邦である
^ バングラデシュが当選。

出典^ a b “Security Council Presidency” (英語). 国際連合. 2024年4月2日閲覧。
^ “安保理(あんぽり)の意味”. goo国語辞書. 2020年10月20日閲覧。
^ Weiss, Thomas G. The Illusion of UN Security Council Reform (PDF) , Washington Quarterly, Autumn 2003
^ “安全保障理事会”. 2021年2月20日閲覧。
^ 高橋洋一 (2022年3月18日). “国連安保理、常任理事国からロシアを外すだけでは不十分…改革に限界も G7中心の世界平和¢フ制を”. 夕刊フジ. https://www.zakzak.co.jp/article/20220318-4DMC4RCJFJLILJULEZ54HHQLNQ/ 2022年7月14日閲覧。 
^ 我が国の過去の選挙結果 (PDF) - 外務省
^ “日本の国連安保理非常任理事国への選出について(外務大臣談話)”. Ministry of Foreign Affairs of Japan. 2022年6月9日閲覧。
^ a b “日本、問われる外交手腕 12回目の非常任理事国―国連安保理改選”. 時事通信社 (2022年6月10日). 2022年6月10日閲覧。
^ a b “日本が国連安保理の非常任理事国に当選 加盟国中最多の12回目”. 日本放送協会 (2022年6月10日). 2022年6月10日閲覧。
^“サウジ、安保理非常任理事国を辞退”. 日本経済新聞. (2013年10月18日). ⇒http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1804O_Y3A011C1FF1000/ 2013年10月20日閲覧。 
^ “サウジアラビア:国連安保理「非常任」辞退 「二重基準」を批判”. 毎日新聞. (2013年10月19日). ⇒オリジナルの2013年10月20日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131020093246/http://mainichi.jp/select/news/20131019ddm007030031000c.html 2022年6月10日閲覧。


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