国際連合南スーダン派遣団
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2012年(平成24年)12月22日にジョングレイ州において南スーダン軍が派遣団のヘリを反政府勢力と誤認して攻撃し、ロシア人4名が死亡した[1]

2012年4月になり、南スーダン軍がスーダンコルドファンにあるヘグリグ油田を占拠した。4月12日には、スーダン軍が南スーダンの都市を空爆し、死傷者が発生する事態となった(南北スーダン国境紛争)。国際連合安全保障理事会は、全面的な戦闘に発展する恐れがあることから、両国に即時停戦を強く求め[2]ていたが、2012年4月16日にスーダン国民会議は、南スーダンを敵とみなす決議を採択し、4月18日には、スーダンのオマル・アル=バシール大統領が、南スーダンを同国与党のスーダン人民解放運動から「解放」するとの宣言をおこなった[3]

2013年4月9日にジョングレイ州でPKO部隊が武装集団の襲撃を受け、インド人兵士5人と南スーダン人の民間人7人が死亡、兵士5人と民間人4人が負傷、数人が行方不明となった[4][5]

2013年(平成25年)12月14日に首都ジュバでクーデター未遂事件が発生し、その余波で、ジョングレイ州アコボ郡に駐留していたインド軍部隊がヌエル族の襲撃を受け、インド兵3人が死亡した[6]

2016年7月8日?11日にジュバで激しい戦闘が発生し、その対応において派遣団内に大きな混乱が見られた。後の調査では、近くのホテルで襲撃された職員からの救援要請があったにもかかわらず、平和維持部隊は持ち場を放棄して対応しなかったこと、また、中国の部隊が任務を放棄したほかネパールの部隊は国連施設内部での略奪を止められなかったことが挙げられている。これは、PKOが国連加盟国である南スーダン政府軍との交戦を避けたものと考えられる[7]。この事件を受け、国際連合安全保障理事会は8月12日に国際連合安全保障理事会決議2304を採択し、UNMISSの隷下に4000名規模の地域防護部隊を新設した[8][9]

この結果を受け、潘基文事務総長により、同年11月までにケニアのジョンソン・モゴア・キマニ・オンディエキ司令官、デンマーク出身のUNMISS担当国際連合事務総長特別代表が更迭ないし退任を余儀なくされたが[10]、この処分に反発したケニアがUNMISSから部隊を撤退させる事態となり[7][11][12]、オンディエキ司令官の後任には司令官代理として中国の楊超英が任じられた[13]
参加国

南スーダン国連平和維持活動に部隊を展開している国は13か国。日本は2017年5月末をもって施設部隊への派遣を終了。現在は南スーダン政府の独立を支援する司令部への派遣を続行している。

部隊派遣国活動都市部隊種別
 
韓国ボル、ピボル工兵部隊
 中国ジェバ、バウ歩兵部隊、医療部隊、工兵部隊
 インドジュバ、レンク、メルト、ナセル、マラカル、ボル、ピボル、トリト、ベンティウ、ルンベク、ヤンピオ、カジョク、ワウ、アウェイル歩兵部隊、医療部隊、通信部隊、燃料部隊、工兵部隊
 バングラデシュジュバ、マラカル河川部隊、工兵部隊
 カンボジアジュバ、ボル、マラカル、ルンベク、ワウ医療部隊、憲兵隊
 モンゴルパリャン、ベンティウ歩兵部隊
 ネパールジュバ、ルンベク歩兵部隊
 スリランカボル医療部隊、航空部隊
 エチオピアジュバ、ボル、マラカル歩兵部隊
 ガーナベンティウ歩兵部隊
 ケニアアウェイル、カジョク、ワウ歩兵部隊
 ルワンダジュバ、ブンジ、ヤンピオ歩兵部隊、航空部隊
 イギリスマラカル工兵部隊

 日本ジュバ司令部隊

出典^ “国連ヘリ撃墜、4人死亡=国軍誤射、自衛隊に被害なし―南スーダン”. 時事通信社 (MSN). (2012年12月22日). http://topics.jp.msn.com/world/general/article.aspx?articleid=1583632 2012年12月23日閲覧。 
^“スーダン全面戦争の恐れ 国連安保理が停戦要求”. テレビ朝日. (2012年4月13日). ⇒http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/220413008.html 
^ “スーダン大統領が南の「解放」宣言、油田めぐり対立深刻化”. ロイター. (2012年4月19日). https://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE83I00Q20120419 
^ 南スーダンPKO要員を襲撃 12人死亡、陸自は無事 共同通信 2013年4月10日
^ “PKO部隊銃撃、12人死亡 南スーダン、陸自は無事”. 産経新聞. (2013年4月9日). https://web.archive.org/web/20130411002817/http://sankei.jp.msn.com/world/news/130410/mds13041000010000-n1.htm 2013年4月10日閲覧。 
^ “南スーダンで国連基地襲撃、PKOインド兵3人死亡”. AFPBBNews (フランス通信社). (2013年12月20日). https://www.afpbb.com/articles/-/3005392 2013年12月20日閲覧。 
^ a b南スーダン 国連PKOの課題NHK
^ “南スーダン政府、PKO増員に反対表明”. 日本経済新聞 (2016年8月3日). 2017年12月22日閲覧。
^ “ ⇒南スーダンの国連部隊は住民の命を守れ”. Newsweek (2016年10月13日). 2017年12月22日閲覧。
^ 南スーダンPKOの軍事司令官を更迭、首都の戦闘で民間人守れずAFP.2016年11月02日(2016年11月12日閲覧)
^「南スーダンPKO、住民助けず」 7月の戦闘、人権団体が報告書朝日新聞デジタル
^南スーダンPKOは「機能不全」、ケニアが国連批判で部隊撤退ニューズウィーク
^ Kelly, K.J. & Wafula, C. (2016) ’UN replaces Kenyan commander in South Sudan’, ‘’Daily Nation’’ (Nairobi), 3 November 2016.

外部リンク

UNMISS

安全保障理事会決議1996 - 国連広報センター(暫定訳)

内閣府国際平和協力事務局本部

関連項目

国際連合安全保障理事会決議に基づくスーダンにおける活動(時系列順)

国際連合スーダン派遣団 (UNMIS) → 国際連合南スーダン派遣団 (UNMISS)

国際連合安全保障理事会決議1996

国際連合安全保障理事会決議1999


自衛隊南スーダン派遣

自衛隊カンボジア派遣


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