シクロヘキサノールを例に取り、IUPAC命名法の構造を示す。シクロヘキサノール
「シクロ」は、環式化合物を示す置換基名である。
「ヘキサ」は、炭素鎖長が6つであることを示す。
「アン」は、炭素鎖が単結合であることを示す。
「オール」は、分子の種類がアルコールであることを示す。
2つの接尾辞が融合して「アノール」となっており、単結合の炭素鎖にアルコール基が結合していることを示している[14][22][23]。 基本的なIUPAC無機化合物命名法は、カチオンとアニオンの2つの部分から成り立っている。カチオンは正電荷を帯びたイオン、アニオンは負電荷を帯びたイオンの名前である[14]。 無機化合物のIUPAC命名法 IUPACは、アミノ酸や核酸塩基を同定するためのコードを与えるシステムも持っている。IUPACは、アミノ酸の長い配列を表すコードのシステムを必要とした。これにより、配列を比較してホモログを探索することが可能となった[24]。この配列は、1文字または3文字のコードから構成される。 このコードにより、タンパク質を構成するアミノ酸配列をより簡単に短く記載できるようになった。核酸塩基はプリン(アデニンおよびグアニン)とピリミジン(シトシンおよびチミンまたはウラシル)からなり、これらがDNAやRNAを構成する。このコードを用いることにより、生物のゲノムをより容易に表すことができる[25]。 核酸コード意味記号 アミノ酸のコード(24アミノ酸と3つの特殊コード)は、以下のとおりである。 アミノ酸コード意味 2011年に行われた世界化学年は、IUPACとUNESCOが中心となって進めた[26][27]。もともとはイタリアのトリノで行われたIUPACの総会で提案され[28]、2008年のUNESCOの会議で承認された[29]。世界化学年の主要な目的は、公衆の化学に対する理解を深め、化学の世界に対する興味を増すことであった。また若者を化学に関与させることや、化学が人々の生活を改善してきたことを称えることも目的の1つであった[13]。
無機化合物
カリウムはカチオン名である。
塩素酸はアニオン名である[14]。
アミノ酸と核酸塩基のコード
AAアデニン(Adenine)
CCシトシン(Cytosine)
GGグアニン(Guanine)
TTチミン(Thymine)
UUウラシル(Uracil)
RAまたはGプリン(puRine)
YC, TまたはUピリミジン(pYrimidines)
KG, TまたはUケトン(Ketones)
MAまたはCアミノ(aMino groups)
SCまたはG強相互作用(Strong interaction)
WA, TまたはU弱相互作用(Weak interaction)
BA以外 (すなわちC, G, TまたはU)Aの後のB
DC以外 (すなわちA, G, TまたはU)Cの後のD
HG以外 (すなわちA, C, TまたはU)Gの後のH
VT、U以外 (すなわちA, CまたはG)Uの後のV
NA C G T U核酸 (Nucleic acid)
Xマスク
-中間長ギャップ
Aアラニン
Bアスパラギン酸またはアスパラギン
Cシステイン
Dアスパラギン酸
Eグルタミン酸
Fフェニルアラニン
Gグリシン
Hヒスチジン
Iイソロイシン
Jロイシンまたはイソロイシン
Kリシン
Lロイシン
Mメチオニン
Nアスパラギン
Oピロリシン
Pプロリン
Qグルタミン
Rアルギニン
Sセリン
Tスレオニン
Uセレノシステイン
Vバリン
Wトリプトファン
Yチロシン
Zグルタミン酸またはグルタミン
X全て
*停止
-中間長ギャップ
世界化学年世界化学年のロゴ
出典^ Our leadership
^ a b “IUPAC National Adhering Organizations”. Iupac.org (2011年6月2日). 2011年6月4日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2011年6月8日閲覧。
^ “ ⇒IUPAC Council Agenda Book 2009”. IUPAC (2009年). 2010年4月17日閲覧。
^ [1]
^ Our History
^ a b ⇒IUPAC Committees list retrieved 15 April 2010
^ ⇒Interdivisional Committee on Terminology web page Archived 2010年10月9日, at the Wayback Machine. retrieved 15 April 2010
^ ⇒Chemdrawn Archived 2008年7月6日, at the Wayback Machine. retrieved 15 April 2010