国号
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近代以降の日本の国号については、これを正面から定めた法令はないが、大日本帝国憲法下では「大日本帝国」、日本国憲法下では「日本国」が国号として使用される[4][5]明治4年(1871年)に鋳造された国璽には「大日本國璽」と刻まれ、明治7年(1874年)の改鋳に際しても印文は変更されず、今日に至るまで使用されている。

明治維新以降、日本は国内・国外向けの各種文書において自国の国号を統一せず、大日本帝国憲法制定以後も「日本、日本國、日本帝國、大日本國、大日本帝國、Japan」など各種のものを併用していた[注釈 1]。このような実際の国号使用に統一性はなかったが、昭和10年(1935年)に帝国議会で国号の不統一が問題として取り上げられ、7月に外務省では外交文書上の国号を「大日本帝國」に統一することを決定し、宮内省も歩調を合わせ同様の国号表記を用いることとなった[6][注釈 2]

昭和21年(1946年)公布の日本国憲法では、「日本国」(原文では日本國)という語が用いられている。

日本の政体を巡る国号の揺れについては大日本帝国#経緯に詳しい。

日本と同様の揺れは満洲国にも見られる。

中国の国号「中国」も参照

前近代の中国においては、中原に住む部族の国家の国号は一字であり、非中原の異民族国家は国号が二字であるという意識があった[7]。そのため、後漢から南北朝期にかけて、日本が「」の国号で使節を送ることは中国側にとって違和感のあるものであり、むしろ聖徳太子が国号を「日本」と改めて国書を送るのは中国側も納得のいくものであったとする見解もある[8]
文献情報

「国号に見る「日本」の自己意識」前野 みち子(名古屋大学大学院国際文化研究科 言語文化研究叢書第5号(2006年3月)「日本像を探る」 ) ⇒
[1]

我国国号問題ニ関スル資料(外務省記録「条約ノ調印、批准、実施其他ノ先例雑件」外務省条約局第一課昭和11年5月 アジア歴史資料センター所収) ⇒[2]レファレンスコード「B04013401600」で検索可能

脚注
注釈[脚注の使い方]^ 例えば、下関条約では、天皇を「大日本國皇帝陛下」と、本文では「日本國」と、全権弁理大臣の肩書としては「大日本帝國」とそれぞれ表されていた。
^ 閣議決定や天皇裁可、帝国議会議決などによるものではない。

出典[脚注の使い方]^ 新村出編 『広辞苑』1983年 岩波書店
^ 「日本」呼称、最古の例か 678年の墓誌?中国で発見 - 文化 - 朝日新聞 2011年10月22日
^ 遠藤慶太 『六国史 -日本書紀に始まる古代の「正史」』 中公新書 2016年 p.189.
^ 大辞林 ⇒大日本帝国
^ 名古屋大学 前野みち子『言語文化研究叢書』 第5号(2006年3月)「日本像を探る」 ⇒国号に見る日本の自己意識
^ 我国国号問題ニ関スル資料(外務省記録「条約ノ調印、批准、実施其他ノ先例雑件」外務省条約局第一課昭和11年5月 アジア歴史資料センター所収)
^ 陳舜臣 『中国歴史シリーズ 中国の歴史(二)』 講談社文庫 1997年 pp.96 - 97.
^ 同『中国歴史シリーズ 中国の歴史(二)』 講談社文庫 1997年 p.97.

関連項目

国名

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『国号の由来』:新字新仮名 - 青空文庫喜田貞吉著)

典拠管理データベース: 国立図書館

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