呼出符号
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一方、イタリアは連合国と休戦の後、連合国に加わったため[注 3]、これら召し上げの対象とはならず、戦後も「I」の1文字を継続使用できている。
DとJの分配先

「D」「J」の分配先は以下のとおり。
D


1947年

DA - DM ドイツ

DN - DQ ベルギー領コンゴ

DR - DT 旧ソ連・ベラルーシ

DU - DZ フィリピン


1959年

DA - DT ドイツ

DU - DZ フィリピン


1979年以降、現在

DA - DR 西ドイツを経て、ドイツ

DS - DT 韓国、

DU - DZ フィリピン


J


1947年

JA - JS 日本

JT - JV モンゴル

JW - JX ノルウェー

JY - JZ 未割り当て


1959年以降、現在

JA - JS 日本

JT - JV モンゴル

JW - JX ノルウェー

JY ヨルダン

JZ オランダ領ニューギニア(西イリアン)を経て、インドネシア


放送1940年に発行されたWWVのQSLカード詳細は「en:Broadcast call signs」を参照

多くの国で放送局にコールサインが割り当てられている。各国では、放送局のコールサインにいくつかの慣行がある。

北米の放送局は、一般に、国際シリーズのコールサインを使用する。米国では、最初の文字は、ミシシッピ川以西の放送局には「K」、以東の放送局には「W」が割り当てられる。ミシシッピ川以東の歴史的な例外として、フィラデルフィアのKYWとピッツバーグのKDKAがあり、以西の例外にはカンザスシティのWHBがある。新規開設の放送局に対しては4文字のコールサインが割り当てられるが、かつては3文字のコールサインが割り当てられていた。米国のラジオ局は、1時間ごとと放送開始・終了時にコールサインをアナウンスしている。

カナダでは、公的放送であるカナダ放送協会(CBC)がプレフィックス「CB」を使用している。民間放送局は、「CF」および「CH」から「CK」までのプレフィックスを使用している。ニューファンドランド州政府によってセントジョンズに免許された4つの放送局は、元の「VO」で始まるコールサインを保持している。メキシコでは、AMラジオ局は「XE」で始まるコールサインを使用し、FMラジオやテレビ局の大部分は「XH」で始まるコールサインを使用する。放送局のコールサインは通常、4文字から5文字のアルファベットと、該当する場合は「-FM」、「-TV」、「-TDT」のサフィックス(接尾辞)からなる。

南米では、かつてはラジオやテレビ局を識別するのにコールサインを使っていた。いくつかの放送局は、依然として1日に数回、自局のコールサインを放送しているが、この慣習は非常にまれである。アルゼンチンの放送局のコールサインは、2文字から3文字のアルファベット後に複数の数字が続き、2番目と3番目の文字が地域を示す。ブラジルでは、ラジオ局とテレビ局は、「ZY」に続く3文字目のアルファベットおよび3桁の数字で識別される。「ZYA」と「ZYB」はテレビ局に、「ZYI」、「ZYJ」、「ZYL」、「ZYK」はAM局に、「ZYG」は短波放送局に、「ZYC」、「ZYD」、「ZYM」、「ZYU」はFM局に割り当てられる。

オーストラリアでは、オーストラリア通信メディア局によって各放送局に固有のものが割り当てられるが、コールサインの取得は任意である。

ほとんどのヨーロッパやアジアの国では、放送局の識別にコールサインではなく社名が使われるが、日本、韓国、インドネシア、フィリピン、台湾には放送局のコールサインシステムがある。日本では、放送局には「JO」で始まるコールサインが割り当てられている。なお、戦前には朝鮮の放送局には「JB」、台湾の放送局には「JF」、関東州の放送局には「JQ」を割り当てていた。実際の割り当てについては日本の放送局所の呼出符号も参照。

英国は、米国の意味ではコールサインを持たないが、放送局は自分のトレードマークのコールサインを最大6ワードまで選択することができる。
アマチュア無線詳細は「en:Amateur radio call signs」を参照米国の全ての州で、アマチュア無線家が所有する自動車に対してコールサインが入ったナンバープレートが発行されている。写真はカリフォルニア州のもの。

アマチュア無線のコールサインは、国際シリーズに属し、通常、1文字または2文字のプレフィックス(所属国を表す)、数字(地域(コールエリア)を表すほか、免許のクラスや旅行者のための臨時免許を示すために使用される場合がある)、1-4文字のサフィックスからなる。例えば、オーストラリアでは、コールサインは2文字のプレフィックス、数字(地域を表す)、2文字から4文字のサフィックスで構成されている。ジブチ(J2)などのいくつかの国のプレフィックスの2文字目は数字である。この場合、例えばジブチのコールサインJ29DBAでは、プレフィックスはJ2、数字は9、サフィックスはDBAである。また、1文字目が数字の場合もある。例えば、ジャマイカのコールサインは6Yで始まる。移動運用時には、サフィックスの後に、/n(nは1ケタの数字で、移動先のコールエリアを表す)、/P(ポータブル)、/M(陸上移動)、/AM(航空移動)、/MM(海上移動)などの追加のサフィックスを付ける場合もある。

外国政府の管轄下で相互協定を使用して無線局を運用する場合、コールサインの前に運用している国・地域のプレフィックスとコールエリアをつける。例えば、W4/G3ABCは、英国で免許を受けたG3ABCというアマチュア局が米国の第4地区で運用しているということを意味する。これには例外があり、米国とカナダの相互運用の場合は、国・地域のプレフィックスとコールエリアを後ろにつける。例えば、W1AW/VE4、VE3XYZ/W1のようになる。

特別な目的や一時的な使用、また政府要人に対しては、特別なコールサインが発行されることがある。例えば、VO1Sは、1901年にグリエルモ・マルコーニがイギリスのコーンウォールからカナダのセントジョンズへ世界初の大西洋横断通信を行ったことを記念して開設された無線局で、「S」はそのときに送られた最初の文字「S」にちなむものである。GB90MGYは、タイタニック沈没90周年を記念して開設された無線局で、MGYは遭難信号を送信したタイタニック号の無線局のコールサインにちなむ[3]ヨルダンフセイン国王はアマチュア無線家であったが、ヨルダン政府は国王に対し、ヨルダンで発行できる一番短いコールサインである「JY1」を特別に発行した。

コールサインを声で読み上げるときは、そのままアルファベットと数字を読み上げるか、フォネティックコードが使用される。一部の国では、識別のためにフォネティックコードの使用を義務付けている。また、コールサインに含まれる数字の0(ゼロ)は、O(オー)との区別のために斜線付きゼロ(0̸)で表記する習慣がある。
交通
海上ロシアの原子力砕氷船アルクティカ」のコールサインはUKTYである。詳細は「en:Maritime call sign」を参照

商船と海軍の艦船には、各国の認可機関によってコールサインが割り当てられている。リベリアパナマなどに便宜置籍船として船を登録した場合、大型船舶のコールサインは国別の接頭辞に3文字が続く(例:3LXY、場合によっては3LXY2)。米国の商船には「W」または「K」で始まるコールサインが、米海軍の艦船には「N」で始まるコールサインが割り当てられる。元々、船舶と放送局の両方に3文字から4文字のコールサインが割り当てられていたが、船舶と放送の両方のコールサインの需要が高まるにつれ、徐々にアメリカ船籍の船には文字と数字が混在した長いコールサインが与えられるようになった。
航空詳細は「航空会社のコールサインの一覧」および「NATOフォネティックコード」を参照

航空機局は、以下のいずれかの方法で呼出符号が決められる。

航空機の国籍記号および登録記号(尾翼番号や米国ではN番号とも呼ばれる)

航空機運航者の電話略号の後ろに数字(定期運航便の場合)またはアルファベットを付加したもの

ほとんどの国では、不定期の一般航空便は、機体記号(尾翼番号や米国ではN番号とも呼ばれる)に対応するコールサインを使用して自身を識別する。この場合、コールサインは、 国際民間航空機関(ICAO)が定めるフォネティックコードを使用して発声される。機体記号は、国際的に割り当てられた国を表すプレフィックスの後に、文字と数字で構成される一意の識別子が続く。

ほとんどの国では、航空機の機体記号と1対1に紐付けられた無線局のコールサインがあり、航空機の無線局(さらには航空機自体)には5文字のコールサインを受信する。例えば、全ての英国の民間航空機には、「G」で始まる5文字のコールサインがある。カナダの航空機には、C-FABCのような「C-F」または「C-G」で始まるコールサインがある。カナダの地面効果翼機(ホバークラフト等)はC-Hxxxのコールサインを、超軽量航空機はC-Ixxxのコールサインを受け取ることができる。昔は、アメリカの航空機でもKH-ABCなどの5文字のコールサインが使われていたが、第二次世界大戦前には現行のアメリカ方式のコールサインで置き換えられた。

民間航空会社の電話略号はICAOが定めている。
基本的に会社名にちなんだ物(「Japan Air(日本航空)」「All Nippon(全日本空輸)」「American(アメリカン航空)」「Lufthansa(ルフトハンザドイツ航空)」など)が使われるが、ブリティッシュ・エアウェイズの「Speedbird」、チャイナエアラインの「Dynasty(王朝の意)」、南アフリカ航空の「Springbok」、エアリンガスの「Shamrock」など例外もある。また中華人民共和国では、国内の航空会社に対して独自の中国語のコールサインが別に設定されている(「国航(中国国際航空)」、「白?(廈門航空)」など)。

軍用機では飛行隊ごとに異なる呼出符号が用いられる。一般的に英単語の後に数字を付加するが、英単語は部隊の任務特性を表していることもあり、航空自衛隊第4航空団飛行群第11飛行隊は部隊愛称である『Blue Impulse(ブルーインパルス)』をそのまま使用、海上自衛隊でパイロットの初等練習を行う第201教育航空隊は『rookie flight(ルーキーフライト)』を使用している。


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