呉子
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

[5]
少数で多数を撃つには

武侯が尋ねた。「味方が少なく、敵が多い時、どうすればよいか?」

呉起は答えた。「平坦な場所で戦うことは避け、隘路で迎え撃ちます。古い諺に『一の力で十の敵を撃つ最善の策は狭い道で戦うことであり、十の力で百の敵を撃つ最善の策は険しい山地で戦うことであり、千の力で万の敵を撃つに最善の策は狭い谷間で戦うことである』とあります。かりに小人数でも、狭い地形をえらび鐸(たく)をうち鼓を鳴らして、不意打ちをかければ、いかに相手が多人数でも驚き慌てます。ですから、『多数を率いるものは、平坦な戦場を選ぼうとし、少数を率いるものは、狭隘な戦場を選ぼうとする』といわれています。」[6]
決死の勢い

武侯が尋ねた。「賞罰を公正にすれば、勝利を得る事が出来るだろうか?」

呉起が答えた。「私ごときに判断できる問題ではありませんが、賞罰はそれ自体、勝利の保証とはならないかと存じます。

君主が号令を発すれば、喜んで服従する。

動員命令を出せば、喜んで戦場に赴く。

敵と刃を交えれば、喜んで一命を投げ出す。

この三つの条件が満たされてこそ、勝利は保証されるのです」

「どうすればよいか?」

「功績のある者を、抜擢して手厚く遇することはもちろん、功績のない者に対しても激励のことばをかけてやるのです」[6]
脚注^韓非子』に「家ごとに孫子と呉子を所持していた」という記述がある。
^ 図国篇
^ 料敵篇
^ 治兵篇
^ 論将篇
^ a b 応変篇

主な訳・解説

尾崎秀樹 『呉子』 中公文庫BIBLIO、2005年。ISBN 4122045878

孫子・呉子』 中公文庫、改版2018年。前者は町田三郎


尾崎秀樹 『呉子?勝利を導く兵法書』 ニュートンプレス、2002年。ISBN 4315516643

守屋洋守屋淳 『孫子・呉子』 プレジデント社、新版2014年。ISBN 4833420961

村山孚訳著 『孫子・呉子 中国の思想』 徳間書店、新版1996年→ 徳間文庫、2008年。ISBN 4198928010

天野鎮雄訳著 『孫子・呉子』 三浦吉明編、明治書院新書漢文大系3〉、新版2002年。ISBN 4625663121

元版は『新釈漢文大系36 孫子・呉子』明治書院、1972年


金谷治訳 『老子・呉子ほか』 平凡社中国古典文学大系 4〉、1973年、復刊1994年ほか、現代語訳のみ

山井湧訳著 『全釈漢文大系22 孫子・呉子』集英社、1980年










中国兵書
武経七書

孫子

呉子

六韜

三略

司馬法

尉繚子

李衛公問対

その他

孫?兵法

兵法三十六計

武経総要

紀効新書

武備志


記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:12 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef