君たちはどう生きるか_(映画)
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僕の悪意の印です[15]」と言って拒否し、元の世界へ夏子と一緒に帰ることを大伯父に話す。このやり取りの様子を背後から覗いていたインコ大王が、積み木に自分たちの命運が委ねられていることに激高すると、とんでもない裏切りだと言って横から手を出し、悪意で穢されていない石をでたらめに積んでこれを叩き切る。すると、この世界の均衡を保つ積み木が崩れ、「下の世界」は崩壊を始める[11]
「下の世界」からの脱出

崩壊の始まった塔へたどり着いたキリコによって夏子は救出され、天界から脱出してきた眞人たちとも「時の回廊」で合流する。眞人は、元に戻れば火事で死んでしまう運命にあるヒミに、自分たちの時代へ一緒に来るよう訴えるが、実母ヒサコ本人であるヒミは「これからあなたのお母さんになるんだから」と明るく答えて眞人をなだめる[11]。夏子もヒミと会い、ここで別れを告げた後、眞人と夏子、青サギは現実世界へ通じる「132」のドアから、ヒミとキリコはヒミの少女時代につながるドアから、それぞれの元の世界に戻る。
現実世界への帰還

「下の世界」の崩壊により避難してきたインコたちやペリカンたちも眞人たちの現実世界に出現し、塔はすべて崩壊する。青サギに「まだ向こうのことを覚えてんですかい」と問われた眞人は、ポケットの中のキリコの人形や、大伯父のもとへ向かう際に積み木の丘で拾った石に気付く。青サギはその記憶もじきに忘れると言い[12]、眞人の前から姿を消していく。そしてキリコの人形がばあやのキリコへと変わる。

ようやく日本は終戦を迎え、眞人にも弟が出来た。終戦から2年が経って一家は疎開先から東京へ戻ることになり、玄関先で待つ一家の呼び声で、身支度を済ませた眞人は自室から出ていく。「おわり」の表記はない[14]
登場キャラクター
眞人(まひと)
声:
山時聡真[16][17]、英語版吹替:ルカ・パドヴァン[18]本作の主人公。小学6年生、11歳の少年[注釈 4]。名字は「牧」。太平洋戦争が始まった3年目に、火災で母を失い、父と共に母方の実家である屋敷へと疎開する。母を失った影響もあってか性格は寡黙で、継母となる夏子に対しても心を開かず、彼女を母ではなく「父の好きな人」と認識していた。しかし、塔の中へ姿を消した夏子を探すために「下の世界」へと赴き、旅の中で成長していく。青サギ(サギ男)に対しては得体の知れない存在として敵意を向けていたが、「下の世界」で夏子を探す内に友情が芽生え、やがて友達と認める。転校先のクラスメイトと喧嘩した後、頭の右側を自ら石で叩いたことで深い傷が残っており、眞人はこれを「悪意の印」と称している。
青サギ / サギ男
声:菅田将暉[16][19]、英語版吹替:ロバート・パティンソン[18]眞人が疎開した屋敷にいる謎のアオサギ。屋敷の人々からは「覗き屋の青サギ」と呼ばれている。人間の言葉を話し、カエルや魚の群れを操るなど、明らかに普通の鳥ではない行動を見せる。また、羽には不思議な力が宿っている。普段は青サギの姿で眞人を監視しているが、その正体は嘴の如く大きな鼻をした禿げ頭の小男[注釈 5]。嘴に穴が空くと本来の飛行能力を失う。穴に栓をすれば姿と能力は戻るが、穴を塞げるのは穴を空けた相手に限られる。「下の世界」の主である大伯父の使いとして眞人の前に現れ、彼に「母(ヒサコ)が生きている」と吹込むことで「下の世界」へ連れて行こうとする。だが自身の羽を使って作成した矢で嘴に穴を空けられてしまい、小男の姿に変化。大伯父の指示やキリコ(若い姿)の助言もあって、夏子を探す眞人に協力することとなり、その旅の中で次第に眞人との友情が芽生える。「下の世界」崩壊時は眞人や夏子と同じ扉から脱出。眞人に「下の世界」の存在やそこで体験した出来事はいずれ忘れ去られることを告げ、彼に「あばよ友達」と言い残し記憶の何処かへ飛び去った。
ヒサコ
眞人の実母。病院で火災に遭い死亡[注釈 6]。少女時代に塔で行方不明になったことがあり、1年後に失踪前と何一つ変わらない姿で戻ってきた。生前、成長した眞人のために『君たちはどう生きるか』の書籍を遺していた。
ヒミ
声:あいみょん[16][20]、英語版吹替:福原かれん[18]本作のヒロイン。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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