名誉総料理長はホテルの料理人の職名では本来、最高峰の呼称である。但し、上記の通り、ホテル内に複数名の名誉総料理長がいる場合、統括名誉総料理長を置く場合もある。名誉総料理長は、就任後もホテル内外の行事で料理の総指揮を任される場合もあるが、TVや雑誌などでの料理監修、新人料理人の募集を行うなど、ホテル経営や後身の確保、育成など後見役的な立場を担うことも多い。一例として、2010年にはオランダの五つ星ホテル ホテルオークラ・アムステルダムの名誉総料理長 大島晃が高知県内の調理師専門学校を訪れ、就職前の若い専門学校生を前に募集を行ったことが報道上、話題となった[4]。 名誉料理長もまたホテル料理人の名誉職名としては名誉総料理長同様、最高峰または上位に位置する呼称であり、名誉料理長としてホテルの厨房を担ったり、料理の監修や普及、教育を行う料理人も多い。また、社会的にその料理技術が評価されることも多く、1989年にはフランス料理部門で当時西日本初となる現代の名工に、大阪府にある大阪コクサイホテル名誉料理長の西村修一が選出されているのはその一例である[5]。
名誉料理長
脚注[脚注の使い方]^ インタービジョン21編『図解「階級」のカラクリ』(三笠書房、2003年)54頁参照。
^ 西洋料理の料理人の職制はインタービジョン21前掲書(三笠書房、2003年)54頁、55頁、日本料理の職制は同書50頁、51頁を参照。
^ 神山典士著、中村勝宏・山本豊・辻芳樹監修『新・世界三大料理:和食はなぜ世界料理たりうるのか』(PHP研究所、2014年)著者略歴参照。
^ 「若い料理人 オランダに来たれ 名誉総料理長、調理師学校で説明会」『読売新聞』2010年6月23日大阪朝刊高知2版32頁参照。
^ 「目立つハイテク関係、女性も最多 「現代の名工」100人【大阪】」『朝日新聞』1989年11月10日朝刊26頁参照。
参照文献
文献資料
インタービジョン21編『図解「階級」のカラクリ』(三笠書房、2003年) ISBN 4837961967
神山典士著、中村勝宏・山本豊・辻芳樹監修『新・世界三大料理:和食はなぜ世界料理たりうるのか』(PHP研究所、2014年) ISBN 4569819087
報道資料
『朝日新聞』1989年11月10日朝刊
『読売新聞』2010年6月23日大阪朝刊高知2版
関連項目
名誉職
名誉称号
名誉支配人
優秀公邸料理長