法人・団体によっては、名誉会長に準じ、名誉副会長の職を置くことがある。古くは、太平洋戦争以前(戦前)、日本赤十字社の下に作られた篤志看護婦人会では侯爵鍋島直大の妻、鍋島榮子を会長とし以下役職員を定め、その中で男爵千家尊福の妻・千家俊子、侯爵松方正義の妻・松方満佐子、公爵毛利元昭の母・毛利安子ら3名が名誉副会長に名を連ねていたのはその例である[8]。現代でも国際サッカー連盟で名誉副会長を置く例がある他[注釈 1]、日本でも日本テニス協会など[9]、名誉役員の職名として規定している法人もある。 なお、野球のリーグやリーグを統括する機関ではコミッショナーを引退した人物を名誉コミッショナーとして処遇する事例がある。米国メジャーリーグベースボール(MLB、大リーグ)でコミッショナーを務めたバド・セリグは1998年の就任以来、リーグ再編やプレーオフ改革を推進したが、2014年に引退を表明。後任コミッショナーにロブ・マンフレットが就任し、自身は名誉コミッショナーとして次期コミッショナーを補佐する意向を明らかにした[10]。翌年、セリグはオーナー会議に出席したのを最後に、1月24日付けで名誉コミッショナーへと勇退した[11]。 日本では1996年、女子プロレス団体JDスター女子プロレスの前身である「吉本女子プロレスJd′」で、落語家の桂三枝(後の桂文枝)を名誉コミッショナーに起用した[12]。
名誉コミッショナー
野球機構・野球リーグにおける名誉コミッショナー
プロレス団体における名誉コミッショナー
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 例えば、大韓サッカー協会名誉会長で国際サッカー連盟名誉副会長を務める、現代グループ創業者の鄭夢準はその例である。「「FIFA会長 欧州以外で」会長選出馬意向 鄭夢準 名誉副会長」『読売新聞』2015年8月7日東京朝刊27頁参照。
出典^ 新日鐵住金ウェブサイト「 ⇒名誉会長の称号贈呈について」参照。
^ 「代表取締役名誉会長」は何する人ぞ?
^ 日本消化器外科学会ウェブサイト「 ⇒名誉会長名簿」参照。
^ 日本経済団体連合会ウェブサイト「一般社団法人日本経済団体連合会定款
^ 全国社会福祉協議会ウェブサイト「 ⇒社会福祉法人全国社会福祉協議会定款 (PDF) 」参照。
^ 中央共同募金会ウェブサイト「社会福祉法人中央共同募金会定款
典拠管理データベース: 国立図書館
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