名探偵モンク
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サンフランシスコ市警察本部のエイドリアン・モンク刑事は、妻のトゥルーディーを自動車爆弾によって何者かに殺される。その犯人を検挙することができなかったモンクは、強迫性障害が深刻となり、刑事を休職し、自宅に三年間閉じこもる。その後、看護師であるシャローナ・フレミングをアシスタントとして採用、市警察のコンサルタントとして犯罪、そして様々な恐怖症と戦いながら、復職とトゥルーディー事件の解決を目指す。
シーズン3中盤以降

シャローナは結局、元夫と再婚することを決意し、モンクのアシスタントを退職、息子のベンジーともどもサンフランシスコから去ってしまった。途方に暮れるモンクであったが、ある事件で出会ったナタリー・ティーガーと意気投合したことで、ナタリーを正式にシャローナの次のアシスタントに採用した。だが、長年の付き合いでモンクを知り尽くしたシャローナとは異なり、ナタリーとは一から関係を構築することを余儀なくされたため、コンビを組んだ当初のモンクとナタリーは様々な面で対立が目立つようになる。しかし、そうした対立を経て、二人で様々な修羅場を潜り抜けたモンクとナタリーは次第にお互いを信頼をするようになった。こうしてモンクは新たなパートナーのナタリーと共に、改めて犯罪捜査そしてトゥルーディー事件の解決の日々に身を投じるようになる。
登場人物
エイドリアン・モンク
演:
トニー・シャルーブ、吹替:角野卓造(NHK版)、下和田ヒロキ(少年時代) / 千田光男(WOWOW・スターチャンネル版)サンフランシスコ市警察のコンサルタントとして働く私立探偵。最終シリーズで50歳の誕生日を迎えている。生まれも育ちもサンフランシスコ。10代の頃から強迫性障害を患っていた。1981年にカリフォルニア大学バークレー校を卒業し、サンフランシスコ市警察の警察官となり、捜査課の刑事として活躍していたが、妻が殺害されたことによって強迫性障害がひどくなった上に、そのことでPTSDも生じたため、休職中。殺人専門の犯罪コンサルタントとして市警察と契約し、妻の事件の解決と、復職を目指している。驚異的な観察力・記憶力・洞察力の持ち主で、殺人現場でのかすかな違和感や証拠品も見逃さない。特に記憶力に関しては絶対的であり、自身が誕生した時の記憶も残っていたほど。一度でも見たもの、聞いたことは決して忘れず、この記憶力を駆使して事件を解決することも多い。犯罪捜査官として極めて優秀な一方で、非常に多くの恐怖症を抱えているため、自身が苦手としている物が現場や生活環境などに存在すると途端に取り乱し、挙動不審となってしまい、そのことは劇中でたびたび指摘されている。パニックに陥り取り乱すモンクをフォローするのも、アシスタントであるシャローナやナタリーの仕事の一つ。殺人事件の捜査に対する思い入れは強く、「お金じゃない」とも語っている。市警察のコンサルタントとして解決した事件は8年間で120件であり、TVのドキュメンタリー番組で取り上げられたこともあって、シリーズ後期では探偵として地元サンフランシスコでは一定の名声を得ており、警察・法曹・闇社会の関係者はもちろん、それらとは無縁の一般市民にも顔と名前を知られるようになる。最終シリーズで強迫性障害が軽減されたことを理由に復職したが、同僚の理解を得られなかったこともあり、自ら辞職してコンサルタントに戻った。同じジャケットとワイシャツを何着も持っており、外出するときは大抵、そのジャケットとワイシャツを着てネクタイはしない。タバコは吸わず、酒も滅多に飲まない。物を等間隔・均等・均質になるように配置する、飲料水は特定の銘柄のミネラルウォーターしか飲まない、料理は調理過程を見たもの・具材ごとに皿を分けたものしか食べない、など様々なこだわりを持つ。また、人の持ち物を自身のこだわりに合わせて勝手に整理する癖があり、その度に「後で感謝しますよ」と言うが、シャローナには「感謝したことはない」と言い返されている。数字の10を「キリがいい」という理由で気に入っており、度々10に対するこだわりを語っている。ばい菌・高所・閉所・裸体・牛乳・化学物質などに対する様々な恐怖症を患っており、モンク本人によればその数は312個にも及ぶ(シーズン6「恐怖のヌーディスト」)。特にばい菌に対する恐怖は相当で、握手などのあとにはかならず除菌ティッシュで手を拭いている。潔癖症でもあり、頻繁に自宅を掃除し、天井にも掃除機をかけている。化学物質が脳に入ることへの恐怖感から、投薬治療は行っていない。一度クローガー先生の勧めで新薬を飲んだ際には、性格が豹変し、楽天的であと先考えない言動で周囲を困惑させた(シーズン3「ぶっ飛びモンク」)。恐怖症などのせいでヌーディスト・感染症患者・精神障害者などに対して抵抗があり、差別主義者だと思われてしまう事すらある。他人の感情を慮って行動することが苦手で、無自覚に自分本位な振る舞いをして人間関係に亀裂が入ることもしばしばであるが、その一方で自身と同じ境遇(配偶者が死んでいるなど)の者に対しては深い共感を示す。また、事件に巻き込まれた少年を一時的に預かった末に養子にしようとしたり、飼い主と死別した犬を一時的に預かり、最後には直接触れたりもした。亡き妻のトゥルーディーのことをかなり愛しており、彼女を失ったことによる喪失感にモンクが苛まれる様子も本作では度々描写された。そのせいか、トゥルーディーと容姿が瓜二つの女性が関わった事件においては、その女性への想いの強さのあまり周りが見えなくなってしまったこともあった(シーズン1「妻の面影」)。未だにトゥルーディーとの結婚指輪をはめて新しい恋愛を避けており、異性の魅力や性的な事柄にはむしろ恐怖感すら抱いている。トゥルーディーとは子供を授からなかったこともあり、そのことも現在のモンクの心に影響を与えている。自分のことを精神的に弱いと思っており、頻繁に自虐的な発言をする。同時に「自分は他人を幸せにできない」とも考えており、作中でもその信念をうかがわせる言動がある(シーズン3「パパになりたい」など)。また、強迫性障害のせいで、小学校時代から大学時代にかけてやや悲惨な青春時代を送っており、その経験を自虐的なジョークのネタにする事も多い。このためか、新しい友達や人間関係が構築できる、他人と和気藹々と楽しく過ごす、異性からデートに誘われるといった『楽しい青春時代』のような場面になると、失われた青春時代を取り戻すかのように興奮状態に陥ってしまうことも少なくない。不得意なものは、金銭管理や、パソコン・携帯電話などといった機械の扱い。特に前者に関しては、結婚時代に家計の一切をトゥルーディーに任せていたことも相まってか、どんぶり勘定な面が強く見られ、給料の未払いや経費処理の問題でシャローナやナタリーとコンビ解消の危機に陥ったこともあった。母親は90年代に死亡しており、父親のジャックは少年時代に失踪していたが、後に別の女性と結婚して息子を授かっていたことが判明した。また、ジャックは現在トラックの運転手をしている。高校時代は陸上部に所属し短距離の選手だったが、現在は強迫性障害のためスポーツはしない。ただし警察官なので、格闘の心得はある程度持ち合わせており、犯人に襲撃された時には制圧することも多い。拳銃は所有しているが、劇中で持ち出すことは滅多にない。学生時代にスペイン語を履修していたため、ある程度スペイン語が話せる。また風貌もラテンアメリカ系にやや近いので、潜入捜査などの際にメキシコ人に扮することもある。推理を披露するときの「経緯はこうです」(Here's what happened)が決め台詞。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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