名探偵コナン_ゼロの執行人
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このような例は、『業火の向日葵』以来3年ぶり、第1作『時計じかけの摩天楼』、第3作『世紀末の魔術師』、『瞳の中の暗殺者』と合わせて5作目となった[注 4]

『純黒の悪夢』以降行われている、タイトルからオープニング映像までのシーンを片目だけで見ると3D映像のように見える演出は、本作でも行われているが、工藤新一の登場シーン・背景・テロップが一新されている。また、今作ではコナンの次に毛利蘭と小五郎が同時に紹介されているとともに、安室や少年探偵団のメンバー(吉田歩美小嶋元太円谷光彦)のキャストがオープニングで初めて紹介された[注 5]。なお、少年探偵団が終盤に活躍するのは、第5作『天国へのカウントダウン』、第16作『11人目のストライカー』以来、6年ぶり3度目となったが過去の作品とは異なり、阿笠博士が作ったドローンを操縦して何をしているかなどの認知は全く無い。

エンドロールでは『純黒の悪夢』と同じくエピローグシーンを挿入している。

本作のガイドブックとなる「名探偵コナン シネマガジン2018」が2018年3月31日に発売され[12]小説版は小学館ジュニア文庫から2018年4月11日に発売された[13]。また、本作が公開された後の2018年5月7日には、本作のガイドブックを兼ねている安室の特集本「名探偵コナン 安室透/バーボン/降谷零シークレットアーカイブスPLUS: 劇場版『ゼロの執行人』ガイド」が発売された[14]。更に、2018年12月18日には、名探偵コナン初となる原画・設定資料集が発売された[15]

劇場版シリーズの定番となっているエンディング後の次回作の予告は、今作でも放映された。エピローグ終了後にビルの上に立つ怪盗キッドの姿が映し出され、「またお会いしましょう。夜空に浮かぶ船の上で。」とキッドが呟いた後[16]、次回作の製作およびGW中の公開が決定した旨の字幕による予告が流れた[注 6]。のちに次回作は、怪盗キッドがメインとなり、シンガポールが舞台となる『紺青の拳』であると明らかになった。
ストーリー

江戸川コナンたち少年探偵団は、阿笠博士が新たに開発した高性能ドローンの飛行テストに付き合うが、方向・速度・カメラを同時に操作する必要からリモコンの取り合いが始まったため、博士はリモコンを3つに分けようかと思案する。一方、室内では灰原哀がテレビを視聴中で、5月1日に東京サミットが開催される東京湾統合型リゾート施設「エッジ・オブ・オーシャン」の特集や、同じ日に任務を終えて火星から帰還する大型無人探査機「はくちょう」[注 7]の話題を放送していた。コナンも合流してテレビを見始めるが、エッジ・オブ・オーシャンにある国際会議場で大規模な爆発があり、現場を警備していた警察官が数名死傷したという臨時ニュースが流れる。灰原はテレビで流れた現場の監視カメラの映像に、一瞬だけ安室透の姿があったとコナンに指摘する。コナンはテロの可能性を考えるが、爆破が各国の要人たちが集うサミット当日ではないことに疑念を抱く。

警視庁で捜査会議が開かれ、爆発は施設地下で起こったガス爆発が原因であることや、現場のガス栓はネットを通じての遠隔操作が可能な最新型であることが判明し、現場の状況から当初は事故と思われた。そこに警視庁公安部の風見裕也が現れ、事件現場の遺留品から採取された指紋毛利小五郎のものと一致したことを報告し、一同は騒然となる。

後日、公安部による毛利探偵事務所の家宅捜索が行われ、資料やパソコンが押収されていく。小五郎本人はもちろん、コナンや毛利蘭鈴木園子が無実を主張するも、まったく相手にされない。コナンは小五郎の潔白を証明すべく、現場に残されていた爆発物の調査を灰原と阿笠博士に依頼するなど独自に調査を開始し、高木刑事から当初は事故と見なされていたサミット会場の爆発が風見からの小五郎の指紋に関する報告を機に事件として扱われた経緯を聞く。

翌日の夕方、押収された小五郎のパソコンから東京サミットの日程表や爆発現場の見取り図などの資料と爆発現場のガス栓にアクセスした痕跡などの証拠が発見されたため、小五郎は公安から厳しく追及される。小五郎は改めて容疑を否認して任意同行を拒否するが、その際に風見の手を振り払ったことで「公務執行妨害罪」で逮捕され、その場で手錠をかけられてしまった。コナンは公安の前に立ちはだかり、小五郎には動機がないことを主張するが、風見は小五郎を強制連行する。

公安の強引な捜査に憤りを募らせるコナンは、安室に小五郎逮捕の証拠は公安による捏造ではないかと問い詰める。安室はその答えをはぐらかし、コナンに強い口調で反論して立ち去る。今回ばかりは安室が敵となるかもしれないことにコナンは息を呑む。

蘭に救援を懇願された妃英理は、身内の弁護はできないために代わりの弁護士を探すが、被疑者が小五郎であることが災いして見つからない。国選弁護人に任せようと言う蘭の提案を、自分が口を出せないことを理由に英理は拒否する。そこに、女性弁護士の橘境子が訪ねてきて、小五郎の弁護を申し出る。公安事件を数多く担当してきたという境子に蘭は一時期待を抱くが、過去の裁判で全敗していることを聞いて不安に駆られる。

東京地検に送検されてしまった小五郎は、国際会議場爆破事件の担当となった公安部の日下部誠検事から取り調べを受けるが、ここでも容疑を全面否認する。


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