吉川真司
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京都大学では学部・修士課程で岸俊男[1]、博士後期課程で鎌田元一に師事した[2]。京都大学考古学研究会に所属し岩倉古窯跡群などの調査に携わる[3]。主な研究業績としては石母田正や早川庄八らの古代官僚制研究を批判的に継承し、10世紀後半に律令官人制が再編されることを明らかにし[4]、10世紀後半の摂関期を「初期権門政治」と位置づけ中世の出発点と評価した[5]。佐藤全敏はその研究を「現代における律令官僚制研究の一つの到達点といってよい」と評価している[6]。1990年代以降に展開する大津透[7]・佐藤泰弘[8]・寺内浩[9]等の「10世紀後半画期論」研究の先鞭をつける[要出典]研究業績を上げた。
著書
『律令官僚制の研究』(塙書房) 1998年
『聖武天皇と仏都平城京』(講談社、天皇の歴史02) 2011年、のち講談社学術文庫 2018年
『飛鳥の都』(岩波新書、シリーズ日本古代史3) 2011年
『律令体制史研究』(岩波書店) 2022年
編著
『京都大学文学部博物館の古文書 第4輯 勧修寺家本職掌部類』(思文閣出版) 1989年
『平安京』(吉川弘文館、日本の時代史5) 2002年
『律令国家』(大隅清陽共編、東京堂出版、展望日本歴史6) 2002年
『律令国家史論集』(栄原永遠男, 西山良平共編、塙書房) 2010年
『古代寺院史の研究』(菱田哲郎共編、思文閣出版) 2019年
脚注^ 『律令官僚制の研究』、1998年、493頁
^ 『律令官僚制の研究』、1998年、494頁
^ 『シリーズ日本古代史3 飛鳥の都』、2011年、197頁
^ 「律令官人制の再編」(『律令官僚制の研究』、1998年、初出は1989年)
^ 「摂関政治の転成」(『律令官僚制の研究』、1998年、初出は1995年)
^ 『平安時代の天皇と官僚制』、2008年、5頁
^ 「平安時代収取制度の研究」(『律令国家支配構造の研究』、1993年、初出は1990年)
^ 「古代国家徴税制度の再編」(『日本中世の黎明』、2001年、初出は1990年)
^ 「受領考課制度の成立と展開」(『受領制の研究』、2004年、初出は1992年)
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