吉原_(東京都)
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かつて、都内では「新宿区歌舞伎町の一部」および「豊島区池袋[3]の一部」にも同様の特例措置が執られていたが、現在は条例の改正によってソープランドの特例処置は台東区千束四丁目の16番から32番、41番から48番に限られている[4]

2006年の法改正では、街頭での客引きが禁止された。
吉原及び近辺の名所

吉原を歴史的な名所として位置づけ、山谷堀、大門などを復元し、観光名所として復活させようという意見[要出典]もあるといわれる。
吉原土手
現在の土手通りに平行して山谷堀があり、堀を船で通う遊客も多かった。堀と通りの間が土手になっていたが、現在では取り崩されている。現在も「土手通り」の通称で名前が残る。また、日本堤というのももとはこの土手を指したものである。
衣紋坂(えもんざか)
遊客がここで衣紋をつくろう(身なりを整える)ことに由来するという。土手通り[5]から吉原遊廓の入口の間にある坂。廓内から出入りする客が外から見えないようにS字状に道をつけたとされる。
見返り柳
衣紋坂入口の左手にある柳。遊び帰りの客が後ろ髪を引かれる思いを抱きつつ振り返ったという。現在は跡地に石碑が建つ。すぐ後ろにある柳の木は昭和になってから植えられたもの。
大門(おおもん)
吉原歓楽街への正面玄関。治安目的はもちろん、遊女たちの逃亡を防ぐため、出入はこの大門1か所のみとされた。江戸時代には黒塗り木造のアーチ型楼門が建設され、明治期には2代目となる鉄門が築かれたが、1911年の大火で焼失。関東大震災を機会に撤去された。現在は「吉原大門(よしわらおおもん)」の交差点名が残るほか、直近の都営バス上46系統草64系統台東区循環バスめぐりん(「北めぐりん」日立自動車交通)のバス停名として残っている。

江東区洲崎(現在の江東区東陽)にあった遊廓『洲崎遊廓』の洲崎大門と吉原大門をつなぐ『大門通り』という街道が現在もバス通りとして残る。遊廓と遊廓をつなぐ街道ということで、ここを遊びに行き来した男たちを皮肉って「親不孝通り」の別称でも呼ばれた。

吉原神社(よしわらじんじゃ)
1872年(明治5年)新吉原四隅に祀られていた稲荷祠を合祀し、吉原遊廓の鎮守として創建。1935年(昭和10年)弁財天を祀る吉原弁財天祠を合祀。
弁天池(べんてんいけ)
元来湿地帯であった当地に新吉原が造成されるにあたって、沼沢を南部に寄せ池を形成。湖畔に弁天祠が祀られ信仰を集め弁天池(または花園池)などと呼ばれていた。遊女逃亡防止としても機能していたが、1923年(大正12年)関東大震災に伴う火災で逃げ遅れた遊女らが、弁天池に飛び込み490名の犠牲者を出すという悲劇に見舞われた。戦後、電電公社電話局建築にあたりそのほとんどは埋め立てられたが、現在も関東大震災の犠牲者を悼む観音像が残る。
鷲神社(おおとりじんじゃ)
吉原の西側、千束3丁目にある神社。11月の酉の市で有名。
浄閑寺(じょうかんじ)
吉原の北側、荒川区南千住2丁目にある寺。1855年の大地震の際、多くの吉原の遊女が、投げ込み同然に葬られたことから「投込寺」と呼ばれるようになった。その後も、身寄りのない遊女たちを葬り、川柳に「生まれては苦界、死しては浄閑寺」と詠まれた。慰霊のための新吉原総霊塔のほか、しばしば当寺を訪れた永井荷風の詩碑が建立されている。毎年、荷風の命日である4月30日ごろに、寺の主催で「荷風忌」が営まれる。

見返り柳

交通
鉄道

入谷駅三ノ輪駅東京メトロ日比谷線

浅草駅つくばエクスプレス

バス

都バス上46吉原大門

都バス草64吉原大門

台東区循環バスめぐりん「ぐるーりめぐりん」 (8)吉原大門

台東区循環バスめぐりん「北めぐりん」

(11)吉原大門

(29)千束三丁目

(30)台東病院

(32)浅草五丁目

なお、めぐりんは酉の市の期間中は交通規制により台東病院停留所を迂回する。
道路

東京都道462号蔵前三ノ輪線(国際通り)竜泉交差点

吉原を舞台にした作品
古典


明烏 - 落語の演目

助六由縁江戸桜 - 歌舞伎の演目

紺屋高尾・幾代餅 - 浪曲、古典落語の演目

籠釣瓶花街酔醒 - 歌舞伎の演目

小説


ヰタ・セクスアリス - 森?外の小説。

たけくらべ - 樋口一葉の小説。当地が舞台である。

付き馬屋おえんシリーズ - 南原幹雄の小説。『付き馬屋おえん事件帳』の名でドラマ化された。

花宵道中 - 江戸時代後期の吉原を舞台にした宮木あや子の小説。漫画化・映画化された。

吉原裏同心 - 佐伯泰英の小説。ドラマ化された。続編に『吉原裏同心抄』がある。

映画


吉原炎上 - 1987年公開の映画。舞台化・ドラマ化もされた。

メトロポリス - 1927年のドイツ映画。『ヨシワラ』という歓楽街が登場する。

ヨシワラ(英語版) - 1920年のドイツ映画。

ヨシワラ(英語版) - 1937年のフランス映画、マックス・オフュルス監督作品。ドイツ語圏を中心に活躍した歌手、女優田中路子の主演作。早川雪洲も出演している。日本では『国辱映画』として上映禁止となったが、ヨーロッパでは大ヒットした。戦後、再び公開され、長らく『国辱映画』の代表例とされたこの作品が皮肉にも戦後最初に公開されたフランス映画でもあった[6]

漫画


さくらん - 安野モヨコの漫画作品。映画化された。

青楼オペラ - 桜小路かのこの漫画作品。

ソープランドでボーイをしていました - 原作:玉井次郎 作画:久遠まこと

男女郎苦界草紙 銀の華 - 田亀源五郎の漫画作品。

鬼滅の刃 - 吾峠呼世晴の漫画作品。アニメ化された。

ドラマ


お江戸吉原事件帖 - 吉原遊廓を舞台にした時代劇。吉原芸者のおれん(連雀)をはじめとした、4人の女が吉原遊廓で起こる事件を解決する物語。

吉原悲恋?忍びの女? - 1991年のスペシャルドラマ。吉原の花魁とくのいち二つの顔を持つ主人公に待ち受ける敵対する男との悲恋物語。

その他


イリス - ピエトロ・マスカーニオペラ。日本を舞台としている。

吉原ラメント - 亜沙UTAUオリジナル楽曲。

脚注[脚注の使い方]
注釈^ 1966年住居表示が実施されるまで、台東区新吉原江戸町一丁目、新吉原京町一丁目…などの地名が残っていた。なお、東京都江東区洲崎(現在の東陽一丁目)なども同様である。

出典^ 石井良助[2012:13-14]


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