20世紀後半に台湾は急速な経済成長および工業化を経験し、現在では先進国である。1980年代および1990年代初頭、普通選挙で複数政党制民主主義に発達した。台湾はアジア四小龍の一角であり、WTOおよびAPEC加盟地域である。世界第19位の経済規模を有し[51][52]、世界経済においてハイテク産業は重要な役割を担っている。
台湾は言論の自由、報道の自由、医療[53]、公教育、経済的自由、男女平等、人間開発の観点から上位に順位付けされている[54]。米国の国際人権団体「フリーダムハウス」が発表した2022年版の「世界の自由」報告の自由度格付けで、台湾はアジア2位となった[55][56]。米国とカナダのシンクタンク、ケイトー研究所とフレーザー研究所が共同で公表した2022年人間の自由度指数は世界14位[57]、英誌エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」(EIU)が発表した2023年民主主義指数は世界10位で、どちらもアジア最高位であった[58][59]。世界で最も裕福な国トップ29では、台湾は世界で19番目に裕福な国である[60]。
行政院主計総処(日本の総務省統計局に相当)が国民生活の豊かさを示す「人間開発指数(HDI)」を台湾に当てはめて算出した結果によると、同指数の最新の2021年ランキングで191の国・地域中トップ3はスイス、ノルウェー、アイスランドで、台湾は世界19位(0.926、超高度人間開発国である)であった。アジア太平洋地域では、台湾はシンガポール(世界12位、0.939)に次いで2番目に高い順位となった[61][62]。また、台湾のジェンダー不平等指数(GII)は0.056ポイントで、161カ国中、性別による損失が少ない国として、世界8位、アジアでは首位にランクされている[63]。
世界で最も総合的な報告書の一つである『Expat Insider 2022』によると[64]、台湾は外国人から最もクオリティ・オブ・ライフ(生活の質、英: quality of life、QOL)が高いと判断された国の順位で世界2位となった[65]。
国際連合(UN)と米コロンビア大学の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」と同大学地球研究所が発表した最新の『世界幸福度報告書2018』で、台湾は世界156カ国中、世界26位に入り(昨年の世界33位から7つ順位上昇した)、アジアでは首位となった。報告書の幸福度ランキングは2012年に開始され、今回で6回目となる。報告書は156カ国を対象に、1人当たりの国内総生産(GDP)、健康寿命、困難時に信頼できる人がいるかどうか(社会的支援)、人生の選択の自由、寛容さ(寄付の広がり)、およびに政府や企業における汚職からの自由度などを手掛かりに幸福度を調査している[66]。
地理詳細は「台湾の地理」を参照
地形台湾東部の大部分は山地であり、西部は緩やかに傾斜した平野である。澎湖県は本島西方に位置する。地形図
島嶼としての台湾は、台湾島とその周辺諸島(蘭嶼など)から構成されており、面積は35,980 km2 (13,892 sq mi)である。広義の地域としての台湾(台湾地区)は、台湾島とその周辺諸島、澎湖諸島、および金馬地区と東沙諸島・南沙諸島から構成されており、面積は36,193 km2 (13,974 sq mi)で、日本の九州と同程度(日本の約10分の1)の大きさである。