台湾
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また、その話者も2000人以下ということから、土着語は絶滅する危険にさらされている[163]

中華民国の実効支配地域の言語としては、金門島でも?南語が話されているが、日本語の影響をほとんど受けていないなど、台湾島の台湾語とは相異がある。馬祖島では?東語が話されている。烏?郷では本来は?仙語が話されていたが、現在は?南語台湾語)が話されている。

音声言語の他、日本手話と手話語族が同じで、類似点の多い台湾手話を母語とする人たちがいる。
文字

国語は中華人民共和国の普通話と同様に漢字で表記されるが、中華人民共和国で使用されている簡体字ではなく、伝統的な繁体字(正字体)が用いられている。ただし、日常生活ではある程度略字の使用が行われている(「臺灣」を「台灣」と表記するなど)。

また発音記号としては注音符号という発音記号を現在でも教育現場で使用しており、小学生向けの教科書にルビとして振られている他、鉄道貨車の形式を表したりするのに使われている。それ以外にもラテン文字系の通用ピンインや注音符号二式、ウェード式のような発音表記方式も存在している。

日本統治時代に教育を受けた世代ではひらがなカタカナを利用している例もあるが、21世紀初頭では仮名文字を使用して台湾語を表記(台湾語仮名)している台湾人は極めて限定的となっている。

台湾と日本の文化において、漢字に対する感情的な共感が一致していることがわかった[164]。漢字は単なる文字ではなく、思想や美学を表現する手段として重要視されている。
電子機器の文字入力

パソコン等の文字入力方法は、マイナーなものも含めれば十数種類の入力方法が存在しているが、習得が容易なことから日本のかな漢字変換に似た注音輸入法がもっとも一般的である。注音輸入法はパソコンだけでなく携帯電話での文字入力にも利用されている。また、習得が困難だが入力速度の速い倉頡輸入法嘸蝦米などもプロ向けの入力方法として人気がある。
言語教育

高齢者や農村部では、台湾語または客家語日本語のみ話すことができ、中国語(国語)が話せない人もいる。民主化以降になって、国語以外の言語、すなわち台湾語客家語、原住民語の教育が義務付けられたが、日本統治時代は日本語で、中国国民党による一党独裁時代は中国語(国語)で教育することが定められていた。若い世代は基本的に中国語(国語)・台湾語とも話せるが、在中年世代以下では中国語(国語)のみで台湾語を「聞いて理解できるが話せない」という人も少なくない。外省人が人口に占める割合の多い都市部でその傾向が大きい。

この他、外国語の教育熱が高く、幼稚園時から英語のみ使用する施設などに子供を預ける人も多い。アメリカやヨーロッパでの修士号の取得、学士号の取得を目標とする留学者も多い。
宗教詳細は「台湾の宗教」を参照高雄市・佛光山の修道院本殿高雄市蓮池潭の孔子廟

台湾では政教分離を基本とし、また中華民国憲法(第二章第十三条)により宗教信仰の自由が保障されているため、国内では各種宗教が自由に存在し、布教されている。

内務省は奉仕活動などを行っている宗教団体を宗教公益獎として表彰している。この表彰は遅くとも2001年に始まり、現在[165]まで続いている[166]

台湾における宗教は、道教キリスト教仏教が特に盛んであり、人々は今日でも宗教と深く結び付いている。道教は二大系統のうち、正一教(天師道)の系譜に連なる。キリスト教は、プロテスタントが多数派であり、なかでも台湾基督長老教会が最も信徒の多い教派である。仏教は、1980年代頃から信徒数が急増し、なかでも仏光山・慈済・法鼓山・中台禅寺・霊鷲山の台湾仏教五座山の諸派が盛んである。

台湾の宗教人口(内政統計年報2015年)宗教名信徒数宗教施設数聖職者数
道教799,4229,527-
新教(プロテスタント)384,5762,5174,362
天主教(カトリック)177,6417101,785
仏教148,7152,345-
一貫道15,682222-
イスラム教5,952421
バハイ信教2,265212
天理教1,6592380
サイエントロジー1,000130
儒教79014-
軒轅教3078-
弥勒大道3184-
天徳教1855-
理教1486-
真光教10011
黄中391-
天帝教331-
(その他)957≧ 6≧ 15

政府統計で正式に分類されている主な宗教は、以下の通り。

道教

基督教(プロテスタント

天主教(カトリック

仏教

一貫道 - で創設された宗教で、明明上帝を主神とする。

回教(イスラム教)- 台湾にはマレーシア経由で日本統治以前に伝来した。後に大陸の回族も中華民国政府とともに渡来した。

巴哈尹(バハイ)教 - 1961年に台湾に伝来した。台湾南部を中心に布教しており、1991年以前は大同教と呼ばれていた。

天理教 - 1896年に日本から伝来した。

理教 - で創設された宗教で、観音菩薩を本尊とする。

軒轅教 - 1951年に台湾で創設された道教系の宗教で、台北市に総本部がある。

基本的に1950年から1970年の20年間に、宗教は経済によって成長してきたが、政治によって抑制され、社会の受動的な立場にあった[167]
教育詳細は「台湾の教育」を参照帯剣・執銃した高等中学校生徒によるカラーガード(2011年)

現在の台湾の教育制度は、中華民国憲法の規定(第二十一条、第百六十条)と各種の教育関連法に基づいて体系化されている。学制は6・3・3・4制が採用され、国民小学6年、国民中学3年、高等中学3年、大学4年となっている。ただし大学の教育、建築学部は5年、歯学部6年、医学部は7年となっている。普通学校と並行して特殊学校(盲学校聾学校養護学校など)と補習学校(専科学校や語学学校など)がある。義務教育(台湾語では国民ヘ育)は、当初は国民小学の6年のみであったが、今は国民中学3年も含めて9年制となる[注 5]。2001年より小中一貫教育が全国的に実施されるようになり、2006年、幼稚園の義務教育化が始まった[168]。学年度は9月1日 - 8月31日まで、日本の4月1日 - 3月31日とは異なる。中華民国には20歳の男子国民に兵役の義務があるが、大学と専科学校の在学生は卒業まで徴兵延期が許されている。

台湾の義務教育の年限延長は、2014年から12年国民基本教育(略称:12年国教。小学校から高校まで12年間の義務教育)を実施した。2011年から5歳児の幼稚園・保育所学費(入園料や保育料)は無償であり(5歳児の公立幼稚園・保育所の学費は無償、5歳児の私立幼稚園・保育所の学費補助金は幼児1人につき毎学年3万ニュー台湾ドルまで)、2014年から6-17歳の学齢児童の教育は無償である[169]

一般に台湾人は教育に熱心であり、国語(中国語識字率は98.29%(2012年度)に達する。しかし教育熱心な人が多いゆえに台湾は学歴社会となっており、就職では日本以上に学歴が重視される傾向にある。大学への進学率は84.2%(2020年度)[170]。特に有名高等中学校・大学への入試は熾烈を極める。大学進学・卒業後に海外の大学・大学院へ留学する学生も多く、台湾には日本アメリカの大学・大学院が出した学位・博士号を持つ者も多い。国立台湾大学

大学には総合大学のほかに短期大学(2年制)、工科大学、文科大学、国立空中大学(日本の放送大学に相当)があり、2023年度時点で大学総数148校、学生総数は約114万人に及ぶ[171]。このような大学増設の影響から、最近では大学合格率が100%を超える問題も生じている。国立台湾大学医学院附設医院旧館

文科系進学者よりも理科系進学者が、優秀とみなされる[要出典]。


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