台湾の経済
[Wikipedia|▼Menu]
鄭氏政権
清朝統治時代
台湾民主国
日本統治時代
中華民国時代
カテゴリ
政府機構 - 社会 - 文化
生物 - 博物館 - 台湾人
スポーツ - 原住民 - 古跡
行政区分 - メディア - 交通
食文化 - 教育 - 経済
組織 - 言語 - 地理
歴史 - 政治

台湾の経済(たいわんのけいざい)では中華民国、つまり現代の台湾の経済について説明する。

半導体ウェハービデオカードCPUノートパソコンスマートフォン人工知能をメインとして、ハイテクIT産業電子工学の分野で世界の最先端となっている。台湾製品は世界シェアの多くを占め、毎年世界から巨額の資金を吸収しつつ、中国日本スイスに次ぐ世界第4位の外貨準備高を有している[13][14][15]。そのため、台湾の一人当たり実質GDPは非常に高く、2009年からは日本を上回り、2023年現在では日本の1.4倍程度となっているほか、ドイツフランスイギリスを含む多くのヨーロッパの国々も超えている。2023年からは一人当たり名目GDPでも日本を上回っている[16][17][18][19]
概要1860年から2016年にかけての、台湾の一人当たり実質GDPの推移

台湾の経済は中小企業資本、国家資本と外国投資により形成された資本主義経済システムを採用している。しかし、政府の経済に対する役割は縮小傾向にあり、多くの国有銀行や国有企業が漸次民営化され、過去30年間の経済成長率は8%に達し、輸出工業による外貨獲得により台湾は世界第3位の外貨準備高を達成した。

国内総生産 (GDP)に占める農業の比重は減少傾向にあり、1952年には35%であったものが現在では僅か2%となっている。また、伝統的な労働集約型の工業はハイテク産業に転換されている。台湾の電子工業は世界経済に大きな比重を占め、多くのコンピューター部品が台湾で生産されその影響力は極めて大きい。貿易相手国としてはアメリカ日本が長期にわたり大きな比重を占めてきたが、近年は同じ中華圏(中国語圏)である中国大陸との貿易額が飛躍的に増大し、そのほかEU東南アジアへ転換を図りタイインドネシアフィリピンマレーシアベトナムへの国外投資も盛んに行われている。また特記すべき内容として中国大陸への積極的な投資の結果、現在5万社を超える台湾企業が中国大陸に進出しており、40万人以上が長期にわたり中国大陸に駐在し大きな経済勢力となっている。

1997年に発生したアジア通貨危機で台湾は深刻な影響を受けなかったが、2001年に世界規模の不景気に加え、中台関係の悪化もあり台湾経済は深刻な影響を受け、銀行の不良債権が増加、財政赤字に転落、1947年以来プラス成長を続けていた台湾経済は2001年に初めてマイナス成長を記録し失業率も過去最高となった。しかし世界経済の回復と金融重建基金(RTC)の創設などによる経済政策が効果を表し、台湾経済は2003年下期より緩やかな回復基調にある。台湾の経済は着実に成長し続けており、実質経済成長率は2001年から2010年にかけて平均4.2%であり、2017年の一人当たりGDP(PPPベース、一人当たり実質GDP)は世界第18位の50,452米ドルである。台湾は世界で18番目に裕福な国である。台湾の実質の富(台湾国民の実質的な豊かさ)は西欧先進国レベルに達しており、実質的な生活水準は日本よりも高く、世界最高水準の裕福な20カ国を誇っている[20][21]

台湾は、1661年鄭成功が制圧するまではオランダ植民地だったことから、いまでもオランダと縁が深く、世界最大のファウンドリTSMC1987年工業技術研究院とオランダのフィリップスが提携して創業した[22]

台湾の一人当たり名目GDPは2021年に3万米ドルを超えた、台湾は「一人当たり名目GDP3万米ドルを超え、2000万人以上の人口」を達成した国では世界11番目になっている。現在、11カ国が達成している[23]。さらに、台湾は現在、一人当たり名目GDPが3万米ドルを超え、人口が1千万人を超える14カ国の1つである[24]

李登輝が12年間の総統時代に力を注いだのは、農業の発展で生まれた過剰資本と過剰労働力を使用して中小工業を育成するという「資源配分」であり、そのやり方は日本の発展が偉大な教師であり、日本と台湾が歩んできた経済発展の道は、外国資本と技術を当てにした「北京コンセンサス(英語版)」とも、規制緩和国有企業民営化財政支出の抑制を柱にした「ワシントン・コンセンサス」とも異なる方法であったと回顧している[25]
台湾の各種経済データ台湾経済の活気を象徴する台北市西門町
国内総生産

国内総生産(GDP):

購買力平価説(PPP):1兆1,892.05億米ドル(2017年)[26]

名目(市場為替レートMER):7,626億米ドル(2022年)[27]

1人当たりGDP:

購買力平価説(PPP):50,452米ドル(2017年、世界第18位)[26]

名目(市場為替レートMER):24,292米ドル(2017年)[26]

実質GDP成長率:

3.08%(2017年)[28]

国民総所得(GNI):

5,901.89億米ドル(2017年)[29]

1人当たり名目GNI(1人当たり国民総所得):

33,654米ドル(2023年)[27]

部門別GDP:(2017年)[29]

第1次産業:1.77%

第2次産業:35.53%

第3次産業:62.70%

インフレ率(消費者物価指数CPI):


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:159 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef