収入
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利子所得[9]

配当所得[10]


雑所得[11]

不動産所得[12]

譲渡所得[13]

一時所得[14]

退職所得[15]

所得格差問題
雇用形態の変化

近年の日本では、若者のフリーター化、企業の雇用姿勢の変化(正社員の減少、派遣契約社員、パート労働者など非正社員の増加)、賃金制度の変化(年功序列賃金制から成果主義へ)などの理由によって、所得(収入)格差が広がっているといわれる。OECDの統計[16]によれば1985年から2000年にかけて貧困率が11.9%から15.3%に上昇した。(この貧困率とは、全世帯の年収の中央値の50%に満たない貧困層の割合を指す。)また、厚生労働省所得再分配調査(2002年調査)によれば、社会保障制度による所得再分配が行われる以前の収入に対象を限ればジニ係数が上昇[17]し、2005年には初めて0.5を超えて過去最大となった[18]

格差の是正については、正社員のさらなる雇用増や、正社員賃金の抑制・賃下げと非正社員の賃金上昇などが言われている。その一方で、正社員と非正社員では労働時間や責任の重さなどがまったく異なることから、賃金に格差が生じることは資本主義の社会では当然のことであり、その格差を無理に是正しようとするのは不公平だとする見方もある。なお、正社員でも中小企業と大企業では待遇が全く異なり、中小企業では「名ばかり会社員」と言われる非正社員同然の低賃金の者も少なくない。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングで2004年に生涯賃金について調査した結果、正社員は平均1億6000万円、非正社員は平均5250万円となっている。
分野別の所得格差

性別間での所得格差、地域間での所得格差、世代間での所得格差などがある。

性別間での所得格差は、女性が企業において一般職ではなく総合職を志向することが多くなっていることや、未婚による長期の勤務により、近年では縮小しつつある。

地域間での所得格差は、地理的な特性や地域の産業構造などによって所得に差が生じる。最も所得の多い東京都は、最も所得が低い沖縄県の約2倍となっている。

世代間での所得格差、しばしばジニ係数の拡大の要因としてすでに退職した者の割合が高い高齢者の世帯の増加が挙げられることがある。しかし、厚生労働省所得再分配調査によれば、高齢者の場合は年金の給付によって改善が見られたものの、所得格差の指標となるジニ係数は、30代 - 40代の男女では2002年までの15年間で最大約30%上昇し、社会保障などでの改善は見られなかったという。

日本では男女とも収入と結婚率の間には、明らかな相関がある。[19]特に30歳代は男性の正規就業者の未婚割合が30.7%であるのに対して、非正規就業者は75.6%となっている。[20]詳細は晩婚化結婚#日本の民法下における結婚を参照。

生活保護法における収入

生活保護制度においては、次のように区分して認定される[21]
就労に伴う収入
勤労収入

農業収入 - 金銭によらない場合もある

自営収入

不安定な就労収入


就労に伴う収入以外の収入
仕送りや養育費等

定期的に支給される公の給付

臨時的に支給される公の給付

解約すれば返戻金のでる保険

不動産の処分等による臨時的収入


収入として認定しないものの取扱い
冠婚葬祭の祝儀香典、慈善的金銭等

弔慰金等

特定の者に対しその障害等に着目し、精神的な慰謝激励等の目的で支給されるもの

自立更生のために使われるもの


注釈[脚注の使い方]^ 森田哲弥、中村忠、岡本清『会計学大辞典 第四版増補版』中央経済社、2001年、553頁。 
^ 神戸大学会計学研究室『会計学辞典』同文舘出版、2007年、643頁。 
^ a b c 大堺利実『会計学基礎概念 増補改訂版』創成社、1994年、249頁。 
^ a b 厚生労働省 平成22年国民生活基礎調査の概況 用語の説明
^ 国税庁 タックスアンサー No.1400 給与所得
^ 国税庁 タックスアンサー No.1410 給与所得控除
^ 国税庁 タックスアンサー No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)
^ 国税庁 タックスアンサー No.1480 山林所得
^ 国税庁 タックスアンサー No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)
^ 国税庁 タックスアンサー No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)
^ 国税庁 タックスアンサー No.1500 雑所得
^ 国税庁 タックスアンサー No.1370 不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)


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